ISBN 9784296203963

論点を研ぐ 戦略コンサルタントが明かす「問題解決」の実際

論点を研ぐ 戦略コンサルタントが明かす「問題解決」の実際
著者
則武 譲二
出版社
日経BP
刊行
2024-01

概要

問題の本質を捉えるために論点を見直し続ける5ステップ技法

想定読者

プロジェクトが停滞する原因を論点設定に求め、ブレークスルーを起こしたいコンサルタント・事業企画・戦略担当者

こんな人には向いていない

  • ロジカルシンキングやMECEといった基礎フレームワークをまだ習得していない人には前提知識が不足する
  • IT技術や特定の専門ツールの習得を目的にしている人には直接的な技術情報は含まれない
  • すでに複数の大型プロジェクトで論点設定を主導してきたシニアコンサルタントには既知の知見が多い可能性がある

読了後にできるようになること

  • 最初に設定した論点が問題の本質を捉えていない場合に、どう気づき修正するかの5ステップ(同質化・前提自覚・前提問い直し・核心突く・再構築)を習得できる
  • ステークホルダーの立場に同質化することで、表層的な要求の背後にある本当の問題を識別できる
  • 隠れた前提を言語化し、ギャップ・妥当性・意図的な転換という3つの問いで前提を揺さぶる手法を実践できる
  • EV・ヘルスケア・金融など実際のコンサルティングケースを通じて、抽象的な技法を業務文脈に落とし込める
  • 日立・ソニー・味の素の戦略家との対談から、大企業における論点設定の多様なアプローチを比較理解できる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 第1部 なぜ今、「論点を研ぐ」か — 戦略家3名(日立・ソニー・味の素)との対談を収録。論点設定の実務観をつかむ入口として機能する
  • 第 2 章 第2部 第1章 技法の全体像 — 5ステップの構造を俯瞰する。まずここを読んで全体像を把握してから各章に進むと吸収が速い
  • 第 3 章 第2部 第2章 ステップ1「同質化する」 — 相手の視点に解像度高く同化する技法。誤った論点設定の根本原因を理解する最重要章
  • 第 4 章 第2部 第3章 ステップ2「前提を自覚する」
  • 第 5 章 第2部 第4章 ステップ3「前提を問い直す」 — ギャップ・妥当性・意図的転換の3問いが実践の核心。最も手を動かせる具体性がある章
  • 第 6 章 第2部 第5章 ステップ4「核心を突く」
  • 第 7 章 第2部 第6章 ステップ5「再構築する」
  • 第 8 章 第3部 プロジェクトケースに学ぶ、技法の実践 — EV化・ヘルスケア参入・建設新事業・金融サービスの4ケース。技法を業種別に検証する実践編

ハイライト

  • 停滞したプロジェクトをブレークスルーさせる鍵は、問題解決の「論点設定」にある。「論点」を設定することは何かしらできるが、最初に設定した論点が問題の本質を捉えているとは限らない。だからこそ、論点を見直し続ける、「研ぐ」行為が重要になる。(本書の中心命題が最もコンパクトに表現された箇所。論点を「設定する」から「研ぐ」へのパラダイム転換を端的に示す)

外部からの言及

  • 複数のnote記事で、論点設定を「前提を疑う」観点から再定義している点が高く評価されている。単なるフレームワーク本ではなく、コンサルタントの暗黙知を言語化した技法書として紹介されることが多い(other)
  • 前提を問い直す際の3つの問い(ギャップ・妥当性・意図的転換)が実務で即使えるとして、要約記事でくり返し取り上げられている。価格設定の問題を「最適価格を探す」から「価格運用をどう機能させるか」に転換した事例が具体性の証拠として引用されている(other)

編集メモ

Qiita言及0件。note.comにて複数の書評・要約記事が確認できる(ブクドリによる複数回掲載、愛宕翔太による書評、推定公開4件以上)。楽天ブックスで19件のレビューが蓄積されており評価4.12。Qiitaシグナルなしのため『essential』には達しないが、外部言及の質と量からビジネスパーソン向け実務書として認知されていると判断し『practical』とする

読む前に押さえておきたいこと

  • ロジカルシンキングの基礎(MECEやピラミッドストラクチャー)をひととおり学んだ経験
  • 社内外のプロジェクトで提案資料や課題分析を担当した実務経験(数ヶ月以上)

学習のコツ

  • 第2部の技法全体像(第1章)を先に読んでから対談編(第1部)に戻ると、戦略家3名の発言がどのステップに対応するか具体的に理解しやすくなる
  • 第3部のケーススタディは自分の業種・担当プロジェクトに近いものを先に読む使い方が効果的。全ケースを通読するより、手元の問題と照合しながら進むと吸収が深まる
  • 第3〜4章(ステップ2・3)は読後すぐに現在進行中のプロジェクトで実際に前提を書き出す演習を行うと、技法が定着しやすい
  • 対談に登場する日立・ソニー・味の素の事例は、製造業・素材産業における論点設定の参考として活用できる一方、IT・サービス業への直接の読み替えには自分なりの翻訳が必要
出版社による内容紹介

戦略コンサルタントが長年の経験から磨き上げた 「問題解決」スキルを技法化 停滞したプロジェクトをブレークスルーさせる鍵は、 問題解決の「論点設定」にある。 「論点」を設定することは何かしらできるが、 最初に設定した論点が問題の本質を捉えているとは限らない。 だからこそ、論点を見直し続ける、「研ぐ」行為が重要になる。 本書では、本当に解くべき論点を見いだす、難易度の高い「研ぐ」ことを 5つのステップと共に徹底解説する。 第1部 なぜ今、「論点を研ぐ」か <戦略家に聞く 私の「論点の研ぎ方」> 日立製作所 「相対化」で「次のイノベーション」を常に追い求める <戦略家に聞く 私の「論点の研ぎ方」> ソニーグループ 何が「コア」で、何が「コンテキスト」なのかーー その前提から問い直し続ける <戦略家に聞く 私の「論点の研ぎ方」> 味の素 問題解決力の源泉は「コミュニケーション」と「クリエーティビティー」 3人の戦略家との対談を終えて 〜そこにある共通項とは?〜 第2部 ブレークスルーを起こす「論点を研ぐ」技法  第1章 技法の全体像  第2章 ステップ1「同質化する」  第3章 ステップ2「前提を自覚する」  第4章 ステップ3「前提を問い直す」  第5章 ステップ4「核心を突く」  第6章 ステップ5「再構築する」 第3部 プロジェクトケースに学ぶ、技法の実践  ケース1 エネルギー      EV化の囚われを打破      合成燃料の将来性予測の深みを見る  ケース2 ヘルスケア      新市場への参入戦略の大転換      提携の意義を根本から問い直す  ケース3 建設・エンジニアリング      新事業のトラブルにどう向き合うか?      品質向上で利益を上げる  ケース4 金融      日本におけるトランザクションレンディング      ターゲットと提供価値を見誤るな

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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