ISBN 9784814400010

マイクロサービスアーキテクチャ 第2版

マイクロサービスアーキテクチャ 第2版
刊行
2022-12

概要

マイクロサービスの設計・実装・組織運営を原理から実務まで体系習得する

想定読者

マイクロサービスの導入・移行・拡張を担うバックエンドエンジニア・インフラエンジニア・アーキテクトで、技術選定から組織設計まで一冊で全体像を把握したい人

こんな人には向いていない

  • モノリスのコード設計や基本的なWeb開発の経験がない段階の初学者。本書は分散システムが前提の話題が多く、実装基礎の入門書としては機能しない
  • すでにマイクロサービスを本番運用しており、IstioやEnvoyなど特定のサービスメッシュ技術の実装詳細を求める人。本書はアーキテクチャ判断の原理に軸足を置く
  • 特定の言語やフレームワークの実装チュートリアルを求める読者。本書は言語横断の設計論であり、コードの写経は想定されていない

読了後にできるようになること

  • 独立デプロイ可能性を起点にサービス境界を引く判断基準を説明できる
  • 同期・非同期の通信スタイルをユースケースごとに選び分け、メリットとトレードオフを言語化できる
  • サービス分割の方法論(Strangler FigやBranch by Abstractionなど)をモノリスからの移行に適用できる
  • デプロイパイプライン・コンテナ・サービスメッシュを組み合わせた本番運用の全体像を理解できる
  • 可観測性(メトリクス・ログ・トレーシング)とレジリエンスパターンの設計指針を実装に落とし込める
  • コンウェイの法則をふまえ、チーム構造とサービス境界を整合させる組織設計の考え方を持てる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 第1部 基礎(第1〜4章) — マイクロサービスの定義・コンウェイの法則・モノリス分解・通信スタイルの選択を扱う。導入前の判断基準を整理するのに最適な入口
  • 第 2 章 第2部 実装(第5〜13章) — 通信実装・ワークフロー・ビルド・デプロイ・テスト・可観測性・セキュリティ・レジリエンス・スケーリングを網羅する実装ハンドブック。運用担当者が参照する章が集中している
  • 第 3 章 第3部 人(第14〜16章) — UIパターン・組織構造・進化的アーキテクチャを扱う。技術書として珍しくチームトポロジーや組織設計を正面から論じる。EMやスタッフエンジニアに特に有用

ハイライト

  • マイクロサービスの発展に伴い、重要となっている面を掘り下げ、また事例を豊富に盛り込むなど、時代に沿った改訂を行っています。(第2版が第1版から何を深化させたかを示す記述。実例の厚みが改訂の核であることを端的に示す)
  • チームの構造、組織、UIといった異なる視点から考察していることも特徴です。この一冊でマイクロサービスを構築、管理、運用、拡張する内容をカバーしています。(技術書でありながら組織・チーム構造を正面から扱う点が本書の差別化要素として示されている)
  • この本は『マイクロサービスアーキテクチャ』のあとに読むのがおすすめです。特に「なんでも分割したい病」に罹患しかけている人は、まず『マイクロサービスアーキテクチャ』の方を読むほうがよいです。(関連書のレビュー記事が本書を前提テキストとして位置づけている。読む順序と対象読者像が端的に出ている)

外部からの言及

  • AWS監視・運用構成を解説する記事が、マイクロサービスの基礎理解を本書で補ったと言及している。likes 184の高評価記事で、本書が実務上の土台知識として機能していることが示されている(qiita)
  • マイクロサービス導入を急に担うことになった開発者が最初に手にする一冊として本書を挙げる記事が複数ある。第1版(2016年)から大幅増補され、技術・テスト・組織を横断した全体像を一冊で得られる点が評価されている(qiita)
  • プロダクションレディマイクロサービスなど関連書のレビュー記事が、本書を前置きの必読テキストとして位置づけている。サービス分割を性急に進めようとする人への警告として本書を推薦するパターンが見られる(qiita)

編集メモ

Qiita 引用 9件 / 累計 likes 272。likes は essential 閾値(200)を上回る。AWS監視構成記事(likes 184)やマイクロサービス入門記事(likes 51)がそれぞれ本書を基礎テキストとして参照しており、当該トピックの定番と判断した

読む前に押さえておきたいこと

  • HTTPを使ったサービス間通信の実装経験(RESTやgRPCなど)が1つ以上あること
  • コンテナ(Docker)の基本的な概念と操作ができること。デプロイ章以降の理解に直結する
  • モノリスなWebアプリケーションを業務またはOSSで設計・開発した経験。サービス分割の文脈を体感として掴むために有効

学習のコツ

  • 第1部(第1〜4章)は判断基準の整理に特化しているため、マイクロサービス未経験者は全体像を掴むために最初に通読することを勧める。経験者は第2部から入り、判断に迷った際に第1部を参照するのが効率的
  • 第2部の各章(テスト・可観測性・セキュリティ・レジリエンスなど)は独立性が高く、現在担当している課題に対応する章を先読みする使い方も有効
  • 第3部(組織・UIパターン)はエンジニアリングマネージャーやスタッフエンジニアが特に参照価値を感じやすい。チームトポロジーやコンウェイの法則の実践を議論する際の共通言語として活用できる
  • 第1版読了者は第2部の変更点(デプロイパターン・可観測性周り)と第3部(人)の新章を重点的に読むと改訂の価値を効率的に取り込める
出版社による内容紹介

マイクロサービスの原典とも言える書籍の待望の改訂版! 2016年に第1版が発刊された当時とは異なり、いまではマイクロサービスはすっかり市民権を得、さまざまな技法やツールが開発されています。この改訂版では、マイクロサービスの発展に伴い、重要となっている面を掘り下げ、また事例を豊富に盛り込むなど、時代に沿った改訂を行っています。第2版では「第1部 基礎」「第2部 実装」「第3部 人」の3部構成を取り、チームの構造、組織、UIといった異なる視点から考察していることも特徴です。この一冊でマイクロサービスを構築、管理、運用、拡張する内容をカバーしています。

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

質問に答えるだけで、
あなたに合う専門書が見つかる

IT・デザイン・士業・医療・経理・教育・研究 ほか、あらゆる分野の専門書と 「読む順序」(学習ロードマップ)を収録。何を選べばいいか分からなくても、 いくつかの質問に答えるだけでたどり着けます。