ISBN 9784022518187

コトラーのマーケティング5.0 : デジタル・テクノロジー時代の革新戦略

コトラーのマーケティング5.0 : デジタル・テクノロジー時代の革新戦略
出版社
朝日新聞出版
刊行
2022-04

概要

デジタル化時代にリアルと仮想を横断する顧客体験を設計する

想定読者

マーケティング戦略の立案に関わるビジネスパーソン。特にデジタルチャネルとリアル施策を統合する必要がある中〜大規模組織のマーケター・プロダクトマネージャー

こんな人には向いていない

  • マーケティング理論を初めて学ぶ段階にある人。1.0〜4.0 シリーズの文脈知識が前提となるため、本書単独では理解しにくい箇所がある
  • AI・データ活用の技術実装を扱いたいエンジニア。本書は戦略フレームワーク寄りであり、実装レベルの技術詳細は扱わない
  • コトラーのマーケティング3.0・4.0を既に実務に取り込んでいる熟練者には、概念整理の比重が大きく感じられる可能性がある

読了後にできるようになること

  • 世代間ギャップ・富の二極化・デジタルデバイドという三つの構造的課題をマーケティング戦略に組み込む方法
  • データドリブン・予測・コンテクスチュアル・拡張・アジャイルという5つのテクノロジー活用戦術の使い分け
  • デジタル化への組織的な準備度を評価し、段階的にネクストテクノロジーを導入するためのロードマップ設計
  • リアル接点とデジタル空間の両方で顧客体験満足度を高める新しい顧客体験(CX)設計の考え方
  • コロナ禍以降の変化を踏まえ、人間中心のマーケティングをデジタル環境で継続・発展させる実践的フレームワーク

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 マーケティング5.0へようこそ — 1.0〜4.0の系譜をおさらいしつつ5.0が生まれた社会的背景を示す導入章。シリーズ未読者はここで補完できる
  • 第 2 章 世代間ギャップ — X世代・ミレニアル・Z世代が混在する組織・市場への対応を扱う。ターゲティング設計に直結
  • 第 3 章 富の二極化 — 所得格差がマーケティング戦略に与える影響。プレミアム化 vs バリュー訴求の分岐判断に使える
  • 第 4 章 デジタル・ディバイド — デジタルリテラシーの差を前提に包括的なチャネル設計をする視点
  • 第 5 章 デジタル化への準備度が高い組織 — 組織アセスメントとして実務で活用できる自社診断の枠組みを提供
  • 第 6 章 ネクスト・テクノロジー — AI・IoT・AR/VRなど活用技術の整理。技術実装詳細ではなく戦略的選択の文脈で語られる
  • 第 7 章 新しい顧客体験 — CX設計の実践フレームワーク。リアルとデジタルを統合するシームレスな体験設計を中心に据える
  • 第 8 章 データドリブン・マーケティング — データ収集・分析・意思決定サイクルを整備する章。実務直結度が高い
  • 第 9 章 予測マーケティング — 需要予測・顧客行動予測の活用戦術
  • 第 10 章 コンテクスチュアル・マーケティング — 状況・文脈に応じたパーソナライゼーションの考え方
  • 第 11 章 拡張マーケティング — AR/VRなど拡張技術を用いた体験設計の戦術
  • 第 12 章 アジャイル・マーケティング — 仮説検証サイクルを短縮するアジャイル手法のマーケティング適用

ハイライト

  • デジタル空間、リアル社会、そのいずれもで顧客体験の満足度を上げていくにはどうすればよいのかを具体的に示す、戦略の書(本書がマーケティング論の概説書ではなく実務戦略書として位置づけられていることを端的に示す記述)
  • コロナ禍で急速に進んだデジタル化に対応するためのマーケティング戦略を伝授。人間中心のマーケティングを実現するためにまったく新しいフレームワーク『5A』を発案した応用の書『コトラーのマーケティング4.0』の発展形(4.0から5.0への進化の意味を示し、前著読者が本書を選ぶ根拠となる記述)

外部からの言及

  • データサイエンティスト向けのマーケティング学習資料においてコトラーのシリーズの中でも特に推薦される著作として本書が挙げられており、STPや5Aフレームワークを実践的に学ぶ文脈で参照されている(qiita)

編集メモ

Qiita記事での直接言及は確認できた件数が少なく(著作リスト掲載レベルが中心)、累計いいね数の集計が十分でない。Rakuten rankingの具体的数値も入力に含まれていないため、supplementaryとして評価。マーケティング分野における本書の位置づけは明確だが、Qiita上のエンジニアコミュニティでの参照頻度は限定的

読む前に押さえておきたいこと

  • コトラーのマーケティング4.0で提示された5Aフレームワーク(Aware/Appeal/Ask/Act/Advocate)の概要
  • STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)分析の基本的な考え方
  • 自社または担当プロダクトのカスタマージャーニーについての実務経験

学習のコツ

  • 第1章でマーケティング1.0〜4.0の系譜を確認してから、第2〜4章(社会的課題の三軸)を読む順序が理解を早める。課題認識なしにフレームワークを読むと表面的な理解で止まりやすい
  • 第5章(組織アセスメント)は自社の現状に照らして読むと実務的な読み方ができる。読後に自社のデジタル準備度スコアを概算してみると、第8〜12章の戦術選択の優先度が見えてくる
  • 第8〜12章の戦術5章は独立性が高いため、担当業務に近いものから読み始めても理解に支障が出にくい。データ活用担当なら第8章、CX設計担当なら第7章を先読みするアプローチも有効
出版社による内容紹介

マーケティングの神様、フィリップ・コトラーの最新著書。マーケティングx.0シリーズの最新刊は、戦略の書!!従来の製品中心の「マーケティング1.0」、消費者志向の「マーケティング2.0」から脱し、人間中心のマーケティング原論を説いた、入門の書『コトラーのマーケティング3.0』。人間中心のマーケティングを実現するためにまったく新しいフレームワーク「5A」を発案した、応用の書『コトラーのマーケティング4.0』。シリーズ第三弾となる本作では、コロナ禍で急速に進んだデジタル化に対応するためのマーケティング戦略を伝授!! デジタル空間、リアル社会、そのいずれもで顧客体験の満足度を上げていくにはどうすればよいのかを具体的に示す、戦略の書。■目次第1部 序論 第1章 マーケティング5.0へようこそ第2部 デジタル世界でマーケターが直面する課題 第2章 世代間ギャップ 第3章 富の二極化 第4章 デジタル・ディバイド第3部 テクノロジー支援マーケティングのための新戦略 第5章 デジタル化への準備度が高い組織 第6章 ネクスト・テクノロジー 第7章 新しい顧客体験 第4部 マーケティング・テクノロジー活用の新戦術 第8章 データドリブン・マーケティング  第9章 予測マーケティング  第10章 コンテクスチュアル・マーケティング  第11章 拡張マーケティング  第12章 アジャイル・マーケティング■著者紹介フィリップ・コトラー( Philip Kotler)ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院マーケティング学名誉教授。同大学院S・C・ジョンソン&サン国際マーケティング講座教授。「近代マーケティングの父」と広くみなされている。ウォールストリート・ジャーナル紙のもっとも影響力のあるビジネス思想家ランキングで、上位6人の一角を占めている。シカゴ大学で修士号を、マサチューセッツ工科大学で博士号を、どちらも経済学で取得しているほか、世界各地の大学から多くの賞や名誉学位を授与されている。極めて大きな国際的存在感を示しており、世界各地でたびたび講演しているほか、著書は25以上の言語で翻訳されている。ヘルマワン・カルタジャヤ( Hermawan Kartajaya)マークプラス社の創業者で、執行役会長。イギリス公認のマーケティング協会から、「マーケティングの未来を形づくった50人のリーダー」の1人に選ばれている。ネブラスカ大学リンカーン校汎太平洋ビジネス連合からディスティンギッシュト・グローバル・リーダーシップ賞も受賞している。中小企業研究アジア協議会ーー中小企業研究国際協議会(ICSB)の支部が寄り集まった地域協議会ーーの現会長で、アジア・マーケティング連盟(AMF)の共同創設者。イワン・セティアワン( Iwan Setiawan)マークプラス社のCEO(最高経営責任者)として、企業の経営戦略やマーケティング戦略の設計を支援している。講演・執筆活動をたびたび行っており、オンライン・マガジン、Marketeersの編集長も務めている。ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院で経営学修士号

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