ISBN 9784048694025

The Art of Computer Programming Volume 1 Fundamental Algorithms Third Edition 日本語版

The Art of Computer Programming Volume 1 Fundamental Algorithms Third Edition 日本語版
出版社
ドワンゴ
刊行
2015-06

概要

アルゴリズムの数学的基礎と情報構造を厳密な定義で習得する

想定読者

アルゴリズムと計算機科学を原理から理解したい中〜上級エンジニア、および情報科学の学術的素養を築きたい研究者・学生

こんな人には向いていない

  • プログラミング言語の実用的な書き方を学びたい入門者(本書の主眼は数学的厳密性にあり、実装ハウツーは扱わない)
  • 特定の言語やフレームワークのベストプラクティスを短期間で習得したい実務者(MIX というアセンブリ系仮想マシンを用いた記述であり、現代の実装コードに直結しない)
  • 数学的記述への耐性がない読者(高校代数相当以上の数学知識と、数式を含む長い証明を追う集中力が前提となる)

読了後にできるようになること

  • アルゴリズムの概念・正当性・計算量を数学的に厳密に定義・証明する手法
  • 仮想計算モデル MIX を通じた低レベルのプログラム制御フロー理解
  • 線形リスト・木・多重リンク構造・動的メモリ配置などの古典的情報構造の設計原理
  • 演習問題の難易度ランクを活用した段階的な数学力・アルゴリズム思考の鍛錬法
  • 調和数・Bernoulli 数・Fibonacci 数など離散数学の基礎定数とその応用

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 基礎概念 — アルゴリズム定義・数学的基礎・MIX・基本プログラム技法の4節構成。MIX の章(1.3)は後続巻でMMIX改訂版が別冊刊行されているため、初読時は概要把握にとどめても支障ない
  • 第 2 章 情報構造 — 線形リスト・木・複数リンク構造・動的メモリ配置を扱う。現代のデータ構造教科書の源流であり、実装言語を問わず設計判断の根拠として参照できる

ハイライト

  • Knuth先生の名著『The Art of Computer Programming』シリーズは、TeXはこの本を作るために生まれたらしいです。現在、1〜3巻と4巻の一部が日本語訳されており、5巻は2025年発行予定とのことです(Stanford大公式タイムライン)。(史上最もおすすめされているプログラミング本25選に選出された際の解説で、本書の特異な位置づけが最も端的に表れている)
  • 1960年代から書き続けられている全7巻の大著で『コンピュータ科学のバイブル』と呼ばれる。Knuthが取り組んでいた問題は、この大著の将来の巻に収録予定だった未解決問題だった。(Knuth の研究姿勢と本書の学術的重みを示す記述として選出)

外部からの言及

  • アルゴリズムの原理解説を書く際に Knuth の TAOCP を一次情報として引用するパターンが複数の記事で見られる。GCD アルゴリズム・Walker's Alias Method・ZDD など幅広いトピックで参照されており、現場エンジニアが『根拠となる文献』として扱っている(qiita)
  • 『コンピュータ科学のバイブル』という評価が繰り返し登場する。内容の難易度の高さには言及されるが、学術的権威としての位置づけを否定する声は見当たらない(qiita)
  • 『史上最もおすすめされているプログラミング本』の選出リストにも入っており、実用書というよりは情報科学者・アルゴリズム研究者が『持っておくべき文献』として認識されている(qiita)

編集メモ

Qiita 上で TAOCP を参照・引用する記事が複数確認でき(アルゴリズム解説・データ構造・乱数アルゴリズム等)、累計 likes も上位の記事群に引用されている。史上最もおすすめされているプログラミング本のリストでも入選しており、algorithms トピックにおける定番文献と判断

読む前に押さえておきたいこと

  • 高校数学レベルの代数(数列・数学的帰納法・対数の基礎)
  • プログラミングの基本構造(ループ・条件分岐・サブルーチン)の概念的理解。特定言語の習熟は不要
  • 集合論・論理記号の基礎的な読み書き(本書内で導入されるが、事前知識があると速度が上がる)

学習のコツ

  • 第1章の MIX に関するセクション(1.3.x / 1.4.x)は別冊『MMIX 日本語版』で改訂版が出ているため、初読では概要を把握する程度にとどめ、2章の情報構造から先に読み進める方が全体の見通しがよくなる
  • 各演習問題にはランク(難易度)が付いている。最初はランク 20 以下を中心に取り組み、ランク 40 以上は研究課題として後回しにすることで、挫折せず全体を通読できる
  • 数学的な証明が続く箇所は、初読時に斜め読みして命題・結論だけ把握し、必要に応じて戻る読み方が著者自身も示唆している。最初から全証明を追わなくてよい
  • 本書は独習よりも、アルゴリズムの授業テキストとして使われることを想定した構成になっている。仲間との輪読や演習会を組み合わせると習熟度が上がりやすい
出版社による内容紹介

Knuth先生の名著『The Art of Computer Programming』シリーズの最初の1冊。 数値演算の基本アルゴリズムについて解説。独自の計算モデルであるMIXの解説や、基礎的な概念、情報構造などについての話が非常に厳密に定義されながら進みます。個々の演習問題にはランク付けされていて、高校の代数以上の数学知識をもたない読者でも、数学的な色合いの濃い部分は斜め読みして、全体を把握できるように構成されています。 ※本書は株式会社アスキーより刊行された『The Art of Computer Programming Volume 1 Fundamental Algorithms Third Edition 日本語版』を並製本として再刊行したものです。再刊行にあたり、旧版刊行後に発見された誤植等を修正しています。 ※本書の1.3.1、1.3.2、1.3.3および1.4.1、1.4.2、1.4.3については、改訂版が『The Art of Computer Programming Volume 1 Fascicle 1 MMIX - A RISC Computer for the New Millennium 日本語版』として分冊の形で刊行されています。必要があれば、こちらをご参照ください。 ◆『The Art of Computer Programming』シリーズについて 『The Art of Computer Programming』シリーズは、「コンピュータアルゴリズムの特徴についての理論」の研究を続けるドナルド・E・クヌースの集大成といえるものです。第1巻「基本アルゴリズム」、第2巻「準数値的アルゴリズム」、第3巻「ソートと探索」、第4巻「組合せアルゴリズム」、第5巻「構文アルゴリズム」、第6巻「言語理論」、第7巻「コンパイラ」という構成になっています(現在も執筆が続けられています)。 情報科学の自習、大学の授業のテキストとして利用できるように、膨大な演習問題が含まれており、その大半に解答が用意されているので、解説内容の研究、確認もできるようになっています。また、このシリーズには数学的な内容がふんだんに盛り込まれていますが、高校の代数以上の数学知識をもたない読者が数学的な色合いの濃い部分を斜め読みしても全体を理解できるような構成をとっています。 目次 第1章 基礎概念 1.1. アルゴリズム 1.2. 数学的な基礎 1.3. MIX 1.4. 基本的プログラム技法 第2章 情報構造 2.1. はじめに 2.2. 線形リスト 2.3. 木 2.4. 複数リンク構造 2.5. 動的メモリ配置 2.6. 歴史と参考文献 演習問題の解答 付録A 数表 1. 基本定数 (十進) 2. 基本定数 (八進) 3. 調和数, Bernoulli数, Fibonacci数 付録B 表記法索引

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