ISBN 9784065263112

入門講義 量子コンピュータ

入門講義 量子コンピュータ
著者
渡邊 靖志
出版社
講談社
刊行
2021-11

概要

量子力学の初歩から量子コンピュータの全貌を体系的に理解する

想定読者

高校物理・大学初年度の物理・数学を学んだことがあり、量子コンピュータの動作原理を基礎から体系的に学びたい理工系の学生・社会人エンジニア

こんな人には向いていない

  • 量子力学の数式を一切使わずに直感だけで量子コンピュータを理解したい人には、付録の行列・シュレーディンガー方程式が負担になる
  • Qiskit や Cirq など特定フレームワークを使ったプログラミング実習を中心に学びたい人には実装演習が不足する
  • 量子ゲート・量子回路の設計を実務レベルで深く習得したい上級者には、各トピックの掘り下げが入門レベルに留まる

読了後にできるようになること

  • 量子重ね合わせ・量子もつれ・量子干渉という量子力学の三大原理を物理的根拠から説明できる
  • グローバーの量子探索アルゴリズムとショアの素因数分解アルゴリズムの仕組みを、RSA 暗号への影響とあわせて理解できる
  • 量子ゲート方式と量子アニーリング方式の違い、それぞれの代表的なハードウェア(超伝導・イオントラップ・D-Wave 等)の現状を整理できる
  • 組み合わせ最適化問題を量子アニーリング法で解くアプローチの基本的な考え方を把握できる
  • 量子誤り訂正の必要性と基本概念、量子プログラミング言語の種類を概観できる
  • 企業・研究機関の開発動向と投資状況を踏まえ、量子コンピュータが実用化される領域と時間軸を見通せる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 量子コンピュータの概要 — 量子 vs 古典コンピュータの本質的違いと歴史・開発現状を俯瞰する入口。まず全体地図を掴むために優先して読む
  • 第 2 章 量子の不思議な振る舞いと量子コンピュータ — 著者が『量子テーマパーク』と呼ぶ比喩で量子力学の直感的理解を構築する章。数式が苦手な読者も物語的に読み進められる
  • 第 3 章 量子アルゴリズム — グローバー・ショアの二大アルゴリズムと暗号への影響を扱う。RSA 暗号の安全性が気になる情報セキュリティ関係者は特に注目
  • 第 4 章 量子ビットの候補と開発状況 — 超伝導・イオントラップ・光・トポロジカル等の量子ビット実装を概観する。ハードウェア動向を追うエンジニア向け
  • 第 5 章 量子ゲート方式コンピュータ — 量子回路・量子ゲートの動作原理と量子誤り訂正を扱う。付録 A・B と合わせて読むと数式の理解が深まる
  • 第 6 章 量子アニーリング方式コンピュータ — D-Wave を含むアニーリング系の仕組みと組み合わせ最適化への応用を解説。ゲート方式との使い分けを把握するのに有効
  • 第 7 章 量子コンピュータの開発状況と展望 — 企業・研究機関の投資状況と将来予測を整理。ビジネス文脈で量子コンピュータを説明する必要がある人に特に役立つ

ハイライト

  • 量子コンピュータの全貌を俯瞰する類を見ない入門書(量子アニーリングと量子ゲートの双方を一冊で扱う網羅性が、本書を他の入門書と区別する最大の特徴として推薦文に表れている)

編集メモ

Qiita での直接引用 0 件 / 楽天ランキング情報なし。外部シグナルが得られないため supplementary 判定。ただし量子コンピュータを俯瞰するQiitaエコシステムでの量子計算学習ニーズ(関連クエリ 300 件超の記事群が存在)に対応する入門書として内容の網羅性は高い

読む前に押さえておきたいこと

  • 高校物理レベルの波動・粒子の基本概念(波長・振幅・干渉)の知識
  • 行列・複素数・線形代数の基礎(付録で補足はあるが、大学1年レベルの数学があると読解が大幅に楽になる)
  • 古典コンピュータのビット・論理ゲート・アルゴリズムの基本的な概念

学習のコツ

  • 第2章(量子テーマパーク)は数式が出てくる前の直感構築フェーズ。数式に慣れていない人はここで量子の振る舞いを体感してから第5章に進むと回収が早い
  • 第3章(量子アルゴリズム)は暗号との関係が具体的に語られる章。情報セキュリティ・暗号に関心がある読者は第1章の次にここを読むことで読了動機が維持しやすい
  • 付録 A(量子ビットと量子ゲートの数式)・付録 B(量子アルゴリズムの数式と量子回路)・付録 C(シュレーディンガー方程式)は第5章を読む際に随時参照する形が効率的
  • 第6章(量子アニーリング)は第5章(量子ゲート)とは独立した技術系譜なので、アニーリングに関心がある場合は第1・2章の後に先読みしても学習が途切れない
  • 第7章は投資・開発動向を整理した章で数式はほぼない。経営者・企画担当者は第1・7章を先に読んで全体像を掴む使い方も有効
出版社による内容紹介

【「量子コンピュータの全貌を俯瞰する類を見ない入門書」--西森秀稔】 どう動くのか? 何の役に立つのか? 基礎原理からよくわかる! 量子力学の原理をもとにしたまったく新しい計算機「量子コンピュータ」。その不思議な性質と驚きの性能を初歩の物理から解説する。「量子コンピュータはこうして動くのか!」と納得して膝を打つ、またとない入門書。 《目次》 第1章 量子コンピュータの概要 1.1 量子の世界 1.2 量子コンピュータと古典コンピュータ 1.3 量子コンピュータの歴史 1.4 量子コンピュータの種類と開発の現状 第2章 量子の不思議な振る舞いと量子コンピュータ 2.1 「量子テーマパーク」へようこそ 2.2 量子コンピュータへ 第3章 量子アルゴリズム 3.1 グローバーの量子探索アルゴリズムと暗号 3.2 ショアの素因数分解アルゴリズムとRSA暗号 3.3 量子コンピュータと暗号 3.4 その他の量子アルゴリズム 第4章 量子ビットの候補と開発状況 4.1 量子ビット候補:概観 4.2 量子ビット候補の概要 第5章 量子ゲート方式コンピュータ 5.1 汎用量子計算モデル 5.2 量子回路計算モデルと量子ゲート 5.3 量子ビットの操作 5.4 いろいろなアルゴリズムとその量子回路図の例 5.5 量子プログラミング言語 5.6 量子誤り訂正 第6章 量子アニーリング方式コンピュータ 6.1 組み合わせ最適化問題 6.2 量子アニーリング法 6.3 量子アニーラ:D-Wave 6.4 準量子アニーラ 6.5 古典アニーラ 第7章 量子コンピュータの開発状況と展望 7.1 量子コンピュータへの投資・研究状況 7.2 企業・研究機関での量子コンピュータ開発戦略 7.3 量子コンピュータの展望 付録A 量子ビットと量子ゲートの数式 付録B 量子アルゴリズムの数式と量子回路 付録C シュレーディンガー方程式 付録D 計算量理論 第1章 量子コンピュータの概要 1.1 量子の世界 1.2 量子コンピュータと古典コンピュータ 1.3 量子コンピュータの歴史 1.4 量子コンピュータの種類と開発の現状 第2章 量子の不思議な振る舞いと量子コンピュータ 2.1 「量子テーマパーク」へようこそ 2.2 量子コンピュータへ 第3章 量子アルゴリズム 3.1 グローバーの量子探索アルゴリズムと暗号 3.2 ショアの素因数分解アルゴリズムとRSA暗号 3.3 量子コンピュータと暗号 3.4 その他の量子アルゴリズム 第4章 量子ビットの候補と開発状況 4.1 量子ビット候補:概観 4.2 量子ビット候補の概要 第5章 量子ゲート方式コンピュータ 5.1 汎用量子計算モデル 5.2 量子回路計算モデルと量子ゲート 5.3 量子ビットの操作 5.4 いろいろなアルゴリズムとその量子回路図の例 5.5 量子プログラミング言語 5.6 量子誤り訂正 第6章 量子アニーリング方式コンピュータ 6.1 組み合わせ最適化問題 6.2 量子アニーリング法 6.3 量子アニーラ:D-Wave 6.4 準量子アニーラ 6.5 古典アニーラ 第7章 量子コンピュータの開発状況と展望 7.1 量子コンピュータへの投資・研究状況 7.2 企業・研究機関での量子コンピュータ開発戦略 7.3 量子コンピュータの展望 付録A 量子ビットと量子ゲートの数式 付録B 量子アルゴリズムの数式と量子回路 付録C シュレーディンガー方程式 付録D 計算量理論

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