ISBN 9784065274101
実践Data Scienceシリーズ Pythonではじめるテキストアナリティクス入門
概要
spaCy+GiNZAで日本語テキストを収集・解析・可視化するまでを体系的に習得する
想定読者
Pythonの基礎を習得済みで、業務・研究でテキストデータを扱いたいと考えている分析者。自然言語処理の講義を受けたが実装経験が浅い人や、形態素解析・共起ネットワーク・TF-IDFを実際のデータで試してみたいエンジニア・研究者。
こんな人には向いていない
- 自然言語処理の数理的な背景(確率言語モデル・トランスフォーマーの仕組み)を深掘りしたい人には理論的な記述が薄い
- BERTや大規模言語モデルを用いた最新手法の実装を求める人には、本書の扱う範囲は伝統的なテキストマイニング中心で対象外となる
- Pythonの文法やデータ処理(pandasなど)をまだ学習中の段階では、本書の演習を完走するのが難しい
読了後にできるようになること
- GiNZAによる日本語形態素解析と品詞フィルタリングを実装できる
- 観光・金融・ソーシャルメディアといった実ドメインのデータ収集手法を習得できる
- TF-IDFによるキーワード抽出と共起ネットワークの可視化ができる
- 複合語の検出と辞書登録によりドメイン固有の精度を向上させられる
- Google Colaboratoryを含む複数の実行環境で分析パイプラインを構築できる
- 深層学習技術(第10章)との接続点を俯瞰し、次の学習ステップを展望できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 テキストアナリティクスことはじめ — 分析の全体像と本書の位置づけを把握する導入章。まずここを読んで学習地図を確認するとよい
- 第 2 章 プログラミングの補足知識 — Pythonの前提知識確認用。既習者は必要部分だけ参照すれば十分
- 第 3 章 環境構築 — MeCab・GiNZA・spaCyのセットアップを丁寧に解説。つまずきやすい箇所なので初学者は省略しないこと
- 第 4 章 基礎技術 — 形態素解析・TF-IDF・共起ネットワークなどの核心。第5章以降の実践編の前提
- 第 5 章 データ収集 — API・スクレイピング等を含む実践的な収集手法。分析前の現実的なデータ調達方法を扱う
- 第 6 章 観光テキストの解析 — 最初の実践事例。レビューテキストへの適用で基礎技術の使い方が体感できる
- 第 7 章 金融・経済テキストの解析 — ニュース・財務情報など専門テキストへの応用例。ドメイン固有前処理の重要性を示す
- 第 8 章 ソーシャルメディアテキストの解析 — Twitterなどの短文・ノイズが多いデータへの対処法。複合語・辞書登録の実装例も豊富
- 第 9 章 実践的なテクニック — 試行錯誤の定石をまとめた応用章。基礎編を終えた後に戻ると学習効果が高い
- 第 10 章 深層学習技術 — BERTなど現代的手法との接続点。詳細はここで扱わず、次ステップへの道標として活用する
- 第 11 章 環境構築の要らないテキストアナリティクス — Google Colaboratoryを使ったゼロ環境実行。環境構築で詰まった場合の代替手段として有用
ハイライト
- アイディア次第でさまざまな分析が可能になるのがテキストアナリティクスの面白さです.その反面,多くの場合,簡単に結果が出るものではありません.諦めずに試行錯誤を続けることが重要です(巻頭言(那須川哲哉氏)から。実務でテキスト分析に取り組む際の心構えとして率直に述べられており、本書の実践志向が端的に出ている箇所)
外部からの言及
- 本書の共起ネットワーク・複合語処理・辞書登録の手法を実データ(再エネ関連ツイート)に適用した実装記事が連作で投稿されており、各手法の再現性の高さが示されている。特にGiNZA国語研長単位モデルとの組み合わせで複合語が自動処理できる点が評価されている(qiita)
- 868いいねを集めたデータ分析書籍キュレーション記事では、自然言語処理の入門書として本書が推薦され、ChatGPTを扱う前にまず形態素解析・TF-IDFなどの基礎から入るべきという文脈で位置づけられている(qiita)
編集メモ
Qiita で5件以上の記事(主にhima2b4氏のシリーズ4本 + curated本リスト複数)が本書のコードや手法を直接参照して実装を紹介。大規模バイラルではないが、GiNZA+spaCy実践の参照書として継続的に言及されている。rakuten rankingデータ取得なし。
読む前に押さえておきたいこと
- PythonでのリストやDataFrame操作の基礎(pandas入門程度)
- Jupyter NotebookまたはGoogle Colaboratoryを使った経験
- 形態素解析(MeCabやSudachi)の概念を一度でも触れたことがあると、第4章の吸収速度が上がる
学習のコツ
- 第3章(環境構築)は読み飛ばさないこと。GiNZAのバージョン依存ではまりやすいため、GitHub公式サポートリポジトリ(tksakaki/kspub_ds_text_analytics)のブランチ選択と合わせて確認する
- 第6〜8章の実践事例は自分の業務ドメインのテキストに置き換えて手を動かすと定着が早い。コードはJupyter Notebookで提供されているため差し替えしやすい
- 第10章(深層学習)は概説にとどまるため、BERTの実装詳細を求める場合は本書の後に専門書へ進む道筋を最初から想定しておくとよい
- 第11章はColabで素早くプロトタイプを試したい場合に有効。環境構築に時間をかけたくない段階で活用できる
出版社による内容紹介
★基礎技術と分析アプローチがわかる入門書の決定版!★ ・「spaCy+GiNZA」による一気通貫の分析がすぐに実践できる ・観光/金融・経済/ソーシャルメディアの分析事例をていねいに解説 ・つまずきやすい「環境構築」もしっかりサポート 【本書はこんな人におすすめです】 ・Pythonの基本が身についたので、次はテキストアナリティクスを学んでみたい ・大学の講義やプログラミングスクールなどで自然言語処理について少し触れたが、もう少し詳しく学びたい ・テキストアナリティクスにつまずいたことがあったり、ブランクがあったりして再挑戦してみたい 【本書「巻頭言」より抜粋】 アイディア次第でさまざまな分析が可能になるのがテキストアナリティクスの面白さです.その反面,多くの場合,簡単に結果が出るものではありません.諦めずに試行錯誤を続けることが重要です.基本的には多様な可能性に思いを巡らせることが有効です.それには経験の蓄積が活きてきますので,やればやるほど成果を出しやすくなります.自分で実際にデータを処理し,試行錯誤をしてみるのがテキストアナリティクスのスキルを向上させる近道です.その考えから,本書では試してみることを重要視しています. ーー那須川哲哉(日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所主席研究員) 【サポートページ】 https://github.com/tksakaki/kspub_ds_text_analytics 【主な内容】 第I部 テキストアナリティクスの基礎 第1章 テキストアナリティクスことはじめ 第2章 プログラミングの補足知識 第3章 環境構築 第4章 基礎技術 第II部 テキストアナリティクスの実践 第5章 データ収集 第6章 観光テキストの解析 第7章 金融・経済テキストの解析 第8章 ソーシャルメディアテキストの解析 第III部 応用技術・発展的な内容 第9章 実践的なテクニック 第10章 深層学習技術 第11章 環境構築の要らないテキストアナリティクス 付録 本書で利用するPythonライブラリ 【編著者紹介】 榊 剛史 株式会社ホットリンク 開発本部R&D 部長 東京大学未来ビジョン研究センター 客員研究員 中国・清華大学による世界的なAI研究者2000人に選出。2006年電力会社にて情報通信業務に従事した後、東京大学博士課程に入学。2013年松尾研究室にて博士号取得。2015年〜株式会社ホットリンクに入社。
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