ISBN 9784130322324

政策リサーチ入門 増補版 : 仮説検証による問題解決の技法

政策リサーチ入門 増補版 : 仮説検証による問題解決の技法
刊行
2022-01

概要

仮説検証のサイクルで政策課題を解決する実践的方法論を習得する

想定読者

社会科学系の大学院生・学部生、政府・自治体職員、シンクタンク研究員、NPO関係者など、エビデンスに基づく問題解決を業務で求められる人

こんな人には向いていない

  • 政策領域に限らず純粋なビジネス課題の解決手法を求めている人には、公共政策特有の文脈が多く本書の射程が合わない
  • 統計解析の実装(回帰分析のコーディング等)を学びたい人には、本書は手法論の概論にとどまり計量ソフトの操作は扱わない
  • 政策立案の実務経験がすでに豊富なベテラン職員には、基礎的な研究設計の説明の比重が大きく感じられる可能性がある

読了後にできるようになること

  • リサーチ・クエスチョンの立て方と、因果関係を問う問いの組み立て方を習得できる
  • 仮説の明示化と操作化(概念を測定可能な指標に落とす)の手順を実践できる
  • 実験・比較・統計・事例追跡という4つの検証手法の違いと選択基準を説明できる
  • 文献リサーチおよびインタビュー・データ収集の体系的な進め方を身につけられる
  • 政策提言・評価のロジック(政策手段の選択基準と効果測定の考え方)を整理できる
  • 論文・報告書の執筆から口頭発表・スライド作成までの成果物化の作法を習得できる

本書のキー概念(章解説)

  • 序章 政策リサーチのすすめ――本書の目的と概要 — 政策リサーチの種類と必要性を概観する導入章。全体像の把握に充てる
  • 第 1 章 第1章 リサーチ・クエスチョンをたてる――テーマ選定と研究計画の組立て — 研究テーマから問いを立てるプロセスは本書の骨格。最初に熟読する価値が高い
  • 第 2 章 第2章 仮説をたてる――政策課題の因果関係を想定する — 鍵概念の操作化と指標化は実務で最も詰まりやすい工程。演習例と並走すると理解が深まる
  • 第 3 章 第3章 資料・データを収集する――文献リサーチの方法論 — 論文・書籍の検索手順は既に慣れている人は流し読みでよく、インタビュー節に注力する
  • 第 4 章 第4章 仮説を検証する――条件制御のロジックを理解する — 4検証手法の比較検討が本書のハイライト。自分の課題に当てはめながら読む実践性が高い
  • 第 5 章 第5章 リサーチ結果をまとめ、伝える――プレゼンテーションの技法
  • 第 6 章 第6章 リサーチ結果を政策化する――特定した因果関係に基づく政策提言・評価 — 政策手段の類型と評価の基礎。行政職員は5章より先にここを読むとゴールのイメージが固まる

ハイライト

  • 情報の収集、因果関係の分析、対策の立案・評価、成果のプレゼンと論文・レポート作成まで。社会科学を学ぶ学生、政府・自治体職員、シンクタンク研究員、NPO関係者、市民のための実践的方法論ガイド。(本書が想定する読者層と扱う範囲を最も端的に示している一文)

外部からの言及

  • データサイエンティストの学習ロードマップ記事において、2023年の習得書籍として本書が挙げられており、問題解決の思考基盤として幅広いデータ系職種から参照されていることがうかがえる(qiita)

編集メモ

Qiita 言及1件(likes 13)と楽天レビュー4件(平均4.50)が確認できる範囲のシグナル。外部言及数はessential/practical基準(10件以上/5件以上)を下回るが、データサイエンティストの学習ロードマップ記事に実名で収録されており、特定職域での参照実績がある

読む前に押さえておきたいこと

  • 社会科学系の卒業論文・レポートを1本以上書いた経験、もしくは業務で政策立案・調査報告に関わった経験があると各章の記述が具体的に響く
  • 統計的検証の章(第4章)を深く理解するには基本的な統計リテラシー(平均・分散・相関の概念)があると望ましいが、手法選択の論理把握だけなら前提知識なしで読める

学習のコツ

  • 第4章(検証手法)を読む前に、自分が取り組みたい課題の仮説を1つ手元に用意しておくと、4手法の選択基準が抽象論でなく自分の問題として腹落ちする
  • 演習例4つ(自転車事故・景観保全・治安悪化・広告景観規制)は独立した小事例として読めるので、似た研究領域から先に読むと本文との往復が効率的
  • 政府・自治体の研修で使われることを想定した構成のため、章末の自治体政策研修タイムライン(参考)は実際の研修カリキュラム設計の参考になる
  • 第2章の『鍵概念の定義と操作化』は本書でもっとも実務的な詰まりポイント。ここだけ繰り返し参照するリファレンスとして手元に置く使い方も有効
出版社による内容紹介

情報の収集、因果関係の分析、対策の立案・評価、成果のプレゼンと論文・レポート作成まで。社会科学を学ぶ学生、政府・自治体職員、シンクタンク研究員、NPO関係者、市民のための実践的方法論ガイド。演習例を追加、さらに充実のロングセラーテキスト。 序 章 政策リサーチのすすめーー本書の目的と概要 1.政策リサーチとは 2.政策リサーチのタイプ 3.なぜ政策リサーチが必要なのか 4.本書の構成 第1章 リサーチ・クエスチョンをたてるーーテーマ選定と研究計画の組立て 1.研究テーマの選定ーー興味のあることを書き出してみよう 2.「なぜ」の疑問を問うーー因果関係の解明 3.よいリサーチ・クエスチョンとは 4.リサーチ・クエスチョンを組み合わせる 5.クエスチョンをたてる際に留意すること 6.現状確認型のリサーチ・クエスチョン 7.まとめーーリサーチ・クエスチョンの重要性 第2章 仮説をたてるーー政策課題の因果関係を想定する 1.仮説とは 2.仮説のたて方 3.因果関係を明示する 4.鍵概念の定義と操作化 5.指標 6.現状確認型リサーチの方法 7.まとめーー仮説をたてる際の注意点 第3章 資料・データを収集するーー文献リサーチの方法論 1.文献リサーチの意義 2.文献リサーチの方法 3.論文・書籍の検索 4.論文・書籍の入手 5.インターネットの利用 6.インタビュー 7.データの収集方法 8.まとめーー文献リサーチを行う時期 第4章 仮説を検証するーー条件制御のロジックを理解する 1.実験 2.比較(少数の事例を比べる) 3.統計的な検証(多数の事例を比較する) 4.ひとつの事例の詳細な追跡 5.仮説が検証されるとは 6.検証結果をどう扱うかーー一般化と解釈 7.まとめーーどの方法を選ぶか 第5章 リサーチ結果をまとめ、伝えるーープレゼンテーションの技法 1.リサーチ結果のまとめ 2.論文・報告書の執筆 3.口頭発表の方法ーー準備のための一般的な心構え 4.PowerPointを用いたプレゼンーースライドの作り方 5.リハーサルと本番の心構え 6.まとめーープレゼンテーションのすすめ 第6章 リサーチ結果を政策化するーー特定した因果関係に基づく政策提言・評価 1.政策分析の手順 2.政策手段にはどのようなものがあるか 3.どの手段を使うか 4.政策評価の基礎 5.まとめーー政策立案技法の活かし方 おわりに 演習例1 自転車事故の原因探究ーーリサーチ・クエスチョンと仮説の設定 演習例2 景観保全の成功条件抽出ーー比較を用いた検証 演習例3 治安悪化の要因分析ーー統計分析を用いた検証 演習例4 広告景観規制の実施分析ーー総合的リサーチ 参考ーー自治体政策研修の時間割(例)

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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