ISBN 9784263461075
では,予防歯科の話をしようか : マーロウ先生の北欧流レッスン
概要
予防歯科の本質をリスク論・対話形式で臨床家が学ぶ
想定読者
予防歯科に取り組む歯科医師・歯科衛生士で、臨床の哲学的な基盤を問い直したい実務家
こんな人には向いていない
- 齲蝕・歯周病の具体的なプロトコルや術式を手引き書として参照したい読者には解説が抽象的すぎる
- 歯科学生や免許取得直前の初学者には前提となる臨床経験がないと議論の解像度が上がりにくい
- 最新のエビデンスや数値化されたリスクスコアを求める読者には文献引用や定量データが乏しい
読了後にできるようになること
- リスクと活動性の概念的差異を正確に区別し、患者説明や診断に応用できる
- クワドラント分類を用いて予防の優先対象を体系的に判断できる
- 病因を個別症状ではなく『原因の原因』まで遡るシステム思考を予防設計に組み込める
- 予防と治療を対立概念として切り離さず、連続した介入として位置づけ直せる
- リスク評価単独では越えられない時間軸の問題を意識した予防プランを立てられる
- 北欧予防歯科の基礎概念を批判的に受け取るための思考フレームを獲得できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 病気と健康,そして検査と診断について — 健康・疾病の定義を問い直す導入。本書全体の哲学的前提が置かれており、読み飛ばさずに丁寧に読む価値がある
- 第 2 章 予防の目的と対象の明確化 — クワドラント分類 — クワドラント分類の全体像を初めて提示する章。後続の臨床応用を理解する上での核心
- 第 3 章 クワドラント分類と主体的な臨床 — 分類を患者・歯科医師双方の主体性にどう結びつけるかを掘り下げる
- 第 4 章 だれを予防するのか? — 予防の対象者設定という視点が鋭く問われる。患者層選定の判断軸を得たい臨床家に特に有益
- 第 5 章 予防のプランとシステム — 個別プランと診療所全体のシステム設計を接続する章。管理職・院長クラスには実務直結度が高い
- 第 6 章 原因の原因 — 本書で最も概念的に深い章。細菌を環境の結果として捉える視点の転換がここで起きる
- 第 7 章 マーロウ先生のリスク論1 — リスクの定義と基本的な使い方を扱う。Lesson 7〜9 はまとめて通読すると論旨が繋がりやすい
- 第 8 章 マーロウ先生のリスク論2 — リスク評価の限界と時間軸の問題が中心。Lesson 7 を前提にした議論
- 第 9 章 マーロウ先生のリスク論3 — リスク論の総括。3 Lesson を通じた概念の統合を図るまとめとして機能する
ハイライト
- 予防臨床の本であり,哲学書であり,また思想書としても読める,至極の箴言集です(読者評の中でも本書の性格を最も端的に表した一文。臨床書とも哲学書とも断言できない独自のポジションを示している)
- 細菌の繁殖は環境の『結果』であることに気づくと,すべての見方は変わるだろう(本書の認識論的転換点が最もよく凝縮されている箇所。購読判断の材料として代表性が高い)
- 何度読んでも,ちがう気づきがある不思議な本(長期的に参照価値が持続することを示す読者評。辞書的リファレンスとは異なる使い方を示唆している)
編集メモ
Qiita 引用 0 件 / 累計 likes 0 / 楽天ランキング情報なし。歯科・医療専門書であり一般プログラミング系プラットフォームでの外部言及シグナルは確認できない。出版社(医歯薬出版)での書誌確認済み。読者評は description 内に複数収録されており評価自体は一定の支持を示しているが、定量シグナル不足のため supplementary とする
読む前に押さえておきたいこと
- 歯科医師または歯科衛生士として齲蝕・歯周病の基本的な診断経験があること
- 予防歯科の基礎概念(フッ化物応用・PMTC・リコール管理)について実務で接したことがあること
- 患者ごとのリスク差を意識しながら診療している、または意識したい問題意識を持っていること
学習のコツ
- 全9 Lesson が短く独立しているため一気通読も可能だが、Lesson 2〜3 のクワドラント分類を理解してから Lesson 7〜9 のリスク論に進む順序が概念的に無駄がない
- Lesson 6『原因の原因』は最も抽象度が高く、初読で理解しにくい場合は一度飛ばして Lesson 7〜9 を読んだ後に戻ると解像度が上がる
- 本書を臨床カンファレンスや院内勉強会の議論素材として使う場合、各 Lesson のマーロウ先生の問いかけを出発点にファシリテーションすると議論が深まる
- 読者評が description に収録されているように、読み返すたびに異なる気づきが生まれる設計の書籍。定期的に再読することを前提にした使い方が向いている
出版社による内容紹介
■■■マーロウ先生が静かに語る予防歯科臨床の箴言集■■■ 主人公とマーロウ先生の対話から予防の概念,齲蝕予防のコンセプトをやさしく学びとることができます. ●本文より● 「本質を知らないことはとても不自由だ.予防医療のコアな部分がわからずに,文献や予防グッズに流されてしまう.これは見ていて辛いものだ」 「“予防”と“治療”を区別することにあまり意味がないとわかった瞬間に,君は今よりも賢くなるだろう」 「重症化を事前に予測してそのリスクをコントロールしたり,もっと簡単で単純な治療で事足りることのほうが,“高度”で“先進”だと思わないかね」 「基本的に“リスク”とはその病気が発症していない場合の用語だ」 「君は“カリエスのリスクが高い”と“カリエスの活動性が高い”という表現の違いを説明できるだろうか?」 「リスク評価だけでは“時間”の壁を越えられない」 「細菌の繁殖は環境の“結果”であることに気づくと,すべての見方は変わるだろう」 ■■■読者の感想■■■ 「予防臨床の本であり,哲学書であり,また思想書としても読める,至極の箴言集です」 「何度読んでも,ちがう気づきがある不思議な本」 「予防を学ぶなら,講習会へ行くより,この本を読むべき!」 「読者がこの本を選ぶというより、この本が読者を選ぶような気がします」 「ボロボロになっても,ずーっと院長室にあるでしょう」 「今後私も,結局はこの本に還るような気がする」 「この本に感動する人と一緒に仕事がしたいなぁ!」 Lesson1 病気と健康,そして検査と診断について Lesson2 予防の目的と対象の明確化ークワドラント分類 Lesson3 クワドラント分類と主体的な臨床 Lesson4 だれを予防するのか? Lesson5 予防のプランとシステム Lesson6 原因の原因 Lesson7 マーロウ先生のリスク論1 Lesson8 マーロウ先生のリスク論2 Lesson9 マーロウ先生のリスク論3
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。