ISBN 9784263461679

歯学生・歯科医療従事者のための骨免疫学

歯学生・歯科医療従事者のための骨免疫学
著者
塚崎 雅之
出版社
医歯薬出版
刊行
2021-09

概要

歯科臨床と骨免疫学を接続し、歯周病・インプラント・矯正の分子メカニズムを理解する

想定読者

骨代謝・免疫の基礎から歯科臨床への橋渡しを求める歯学生・歯科医師・歯科衛生士

こんな人には向いていない

  • 骨免疫学の専門的な研究実務(実験デザインや最新論文の批判的評価)を必要とする研究者には入門的すぎる
  • 歯科学に全く触れたことがない一般の医療従事者には用語の前提が不足している
  • 歯科臨床とは切り離して免疫学・骨代謝学の基礎のみを学びたい読者には対象範囲が特化しすぎている

読了後にできるようになること

  • 免疫細胞(Th17 細胞など)が破骨細胞を活性化し歯周炎骨破壊を引き起こす分子カスケードを説明できる
  • 口腔常在菌が粘膜免疫を介して全身の骨代謝に影響する「口腔—全身連関」の歴史的背景と最新知見を整理できる
  • インプラント周囲の骨統合・骨破壊に骨免疫応答がどう関与するかを臨床的観点から把握できる
  • 矯正治療で歯が移動するメカニズムをメカニカルストレス応答と骨リモデリングの観点から説明できる
  • スクレロスチンと抗スクレロスチン抗体の骨形成制御における役割、および歯科への応用可能性を理解できる
  • 歯周炎骨破壊に関する従来学説と新学説の差異を整理し、臨床判断の根拠として使える

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 免疫の基本的な仕組み — 骨免疫学の前提となる免疫系の基礎。歯学部カリキュラムで免疫を既習の読者は速読でよい
  • 第 2 章 骨免疫学とは — 骨免疫学という学問領域の定義と成立背景を整理する章。本書の中核概念の出発点
  • 第 3 章 口腔バリアの特殊性と、口腔ー全身連関の医学史
  • 第 4 章 歯周炎骨破壊メカニズムに関する新知見 — 臨床家にとって最も直結度が高い章の一つ。RANKL/OPG 経路と免疫細胞の関係を掘り下げる
  • 第 5 章 なぜ免疫は骨を壊すのか
  • 第 6 章 口腔粘膜でTh17細胞を誘導する特定の常在菌は存在するのか
  • 第 7 章 歯周炎骨破壊に関する従来の学説と、新たな学説との関係性
  • 第 8 章 インプラント臨床と骨免疫学
  • 第 9 章 免疫応答と骨形成
  • 第 10 章 メカニカルストレスへの生体応答
  • 第 11 章 メカニカルストレスによる骨形成とスクレロスチン — 矯正・補綴従事者にとって実務と接続しやすい内容
  • 第 12 章 抗スクレロスチン抗体と歯科臨床
  • 第 13 章 メカニカルストレスによる骨吸収
  • 第 14 章 矯正治療ではなぜ歯が動くのか — 骨リモデリングの視点から矯正の原理を再確認したい臨床家に有用
  • 第 15 章 生命の進化と骨免疫システムの誕生

ハイライト

  • 免疫・骨代謝の基本から、歯周病、インプラント、補綴、矯正など、骨と関わりの深いテーマを簡略にやさしく解説した入門書。(本書の位置づけを最も端的に示す記述。臨床テーマ横断の入門書という性格が明確)
  • 骨免疫学の視点から歯科臨床で遭遇するさまざまな現象のメカニズムを歴史的な背景から最先端のデータまで含め、わかりやすく解説。(歴史的文脈と最新知見を両立させるアプローチが本書の特徴であることを示す)

編集メモ

Qiita 言及 0 件 / 楽天ランキング情報なし。専門性が高い歯科医療系書籍のため IT 系プラットフォームでの言及は限定的。書誌情報のみによる評価

読む前に押さえておきたいこと

  • 歯学部または歯科衛生士養成課程レベルの解剖学・生理学の基礎
  • 細胞・タンパク質・受容体といった分子生物学の基本概念(高校生物相当で可)
  • 歯周病・インプラント・矯正のいずれかの歯科臨床領域の概要知識

学習のコツ

  • 第1章(免疫の基本)は既修者は読み飛ばしても可。第2章から骨免疫学固有の概念が始まるため、そこから入ると効率的
  • 第4〜7章は歯周炎の骨破壊メカニズムを段階的に掘り下げる連続構成なので、まとめて読むと理解の解像度が上がる
  • 第10〜14章のメカニカルストレス関連章は矯正・補綴専攻者が優先的に読む価値がある一方、歯周専攻者は第4〜9章を先に精読する構成が合う
  • 月刊誌『歯界展望』連載を再構成した経緯から、章ごとに独立した読み切り構造を持つ。関心テーマの章から入ることも可能
出版社による内容紹介

骨免疫学の視点から歯科臨床で遭遇するさまざまな現象のメカニズムを歴史的な背景から最先端のデータまで含め、わかりやすく解説! ●月刊『歯界展望』の掲載内容をもとに、学生・臨床家の関心を踏まえて再構成した待望の一冊。 ●免疫・骨代謝の基本から、歯周病、インプラント、補綴、矯正など、骨と関わりの深いテーマを簡略にやさしく解説した入門書。 【目次】 1 免疫の基本的な仕組み 2 骨免疫学とは 3 口腔バリアの特殊性と、口腔ー全身連関の医学史 4 歯周炎骨破壊メカニズムに関する新知見 5 なぜ免疫は骨を壊すのか 6 口腔粘膜でTh17細胞を誘導する特定の常在菌は存在するのか 7 歯周炎骨破壊に関する従来の学説と、新たな学説との関係性 8 インプラント臨床と骨免疫学 9 免疫応答と骨形成 10 メカニカルストレスへの生体応答 11 メカニカルストレスによる骨形成とスクレロスチン 12 抗スクレロスチン抗体と歯科臨床 13 メカニカルストレスによる骨吸収 14 矯正治療ではなぜ歯が動くのか 15 生命の進化と骨免疫システムの誕生  おわりに

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