ISBN 9784276435339

ラヴェルピアノ曲集(4) : ペルルミュテールが作曲者自身に演奏したラヴェル作品

ラヴェルピアノ曲集(4) : ペルルミュテールが作曲者自身に演奏したラヴェル作品
出版社
音楽之友社
刊行
2002-12

概要

作曲家直伝の注釈つき校訂楽譜でラヴェル「鏡」を読み解く

想定読者

ラヴェルのピアノ作品を本格的に演奏・研究したいピアニストや音楽学習者。とりわけ作曲家本人の意図に忠実な解釈を、確かな出典に基づいて積み上げたい演奏家に向いています。

こんな人には向いていない

  • ピアノ初心者や、フランス語のテンポ指示・強弱記号を含む楽譜読解がまだ身についていない学習者には負担が大きい一冊です。
  • ラヴェルの全ピアノ作品を一冊で見渡したい読者には不向きです。本書はシリーズ第4巻で「鏡」を中心とした一部作品のみを収めています。
  • 演奏実践よりもラヴェルの音楽史的・評論的研究を主目的とする読者には、重心がずれて感じられるはずです。

読了後にできるようになること

  • ペルルミュテールがラヴェル本人から直接受け取った演奏上の留意点を、楽譜の該当箇所に照らして理解できるようになります。
  • 「鏡」組曲(1905年作)の各曲に込められた描写的な意図と和声の精妙さを、音として読み解けるようになります。
  • 「ソナチネ」から「鏡」へと至る様式的な発展を、校訂注の言葉を手がかりに追跡できるようになります。
  • 青版2色刷りの書き込みと印刷本文を対照しながら、実際の演奏解釈に落とし込む手順を身につけられます。
  • ラヴェルのピアノ語法における響きの調整と音色のニュアンスについて、具体的な指示の読み方を会得できます。

本書のキー概念(章解説)

  • 前半:序文・解説(楽譜に向かう前の文脈づくり) — ペルルミュテールとラヴェルの関係、校訂の由来、「鏡」という組曲の位置づけを言葉で押さえる導入部です。楽譜本体に入る前にここを通読すると、後段の書き込みの意図が掴みやすくなります。
  • 中盤:「鏡」組曲の校訂楽譜本体(青版2色刷りの演奏注つき) — 1905年作の組曲「鏡」を中心に、印刷本文へ青版で演奏上の留意点が重ねられた本書の核心です。描写的な趣向と精妙な響きを、作曲家直伝の注釈と照らしながら読み進める部分にあたります。
  • 終盤:演奏解釈への落とし込み(注釈を実演へつなぐ) — 校訂注に示されたテンポ・強弱・音色の指示を、自分の演奏へどう反映するかを考える段階です。約54ページという薄手の判型は、特定作品に絞って一気に通読・対照しやすい構成といえます。

ハイライト

  • 若いころに作曲家ラヴェルに出会い、ラヴェルのすべてのピアノ作品を彼に聴いてもらい、細かい助言を授かった唯一のピアニスト、ペルルミュテールが演奏上の留意点を書き込んだ校訂楽譜のシリーズ4冊目。(本書最大の独自性——作曲家本人から直接伝承された校訂であるという出典価値——が端的に示されている箇所です。)
  • 書き込み部分は目に邪魔にならない青版の2色刷りになっている。(演奏実践での使い勝手を左右する編集方針。印刷本文と校訂注を視覚的に分離している点が実用上の特徴です。)

編集メモ

Qiita 言及 0 件・ランキング情報なし。ラヴェルのピアノ作品に特化した専門演奏家向けの校訂楽譜であり、ウェブ上の技術的言及は乏しいものの、作曲家直伝という希少な出典価値を持つ補完的な一冊です。

読む前に押さえておきたいこと

  • 楽譜読解の基礎(オクターブ記号、強弱記号、フランス語によるテンポ指示語の表記を含む)。
  • ラヴェルの生涯と主要作品への基礎的な知識(序文・解説を読み解く前提となります)。
  • ピアノ中〜上級レベルの演奏技術(「鏡」はラヴェルの作品群のなかでも技法的に難度が高めです)。

学習のコツ

  • 青版の書き込みと印刷本文を常に対比しながら読む習慣をつけると効果的です。各小節の演奏指示がどのフレーズに対応するかを確認してから、通し練習に入りましょう。
  • 序文・解説を先に通読し、「鏡」各曲の標題的な背景(蛾、悲しき鳥、海の小舟など)を把握してから楽譜に向かうと、響きの意図が掴みやすくなります。
  • ペルルミュテールの注釈には「なぜその弾き方なのか」という理由が書かれた箇所と、テンポ・強弱の具体的指示とが混在しています。両者を分けてメモしながら読むと整理しやすくなります。
  • 約54ページと薄手なので、一度通読したあとに気になる曲だけを繰り返し対照する使い方が向いています。
出版社による内容紹介

若いころに作曲家ラヴェルに出会い、ラヴェルのすべてのピアノ作品を彼に聴いてもらい、細かい助言を授かった唯一のピアニスト、ペルルミュテールが演奏上の留意点を書き込んだ校訂楽譜のシリーズ4冊目。「鏡」は、1905年に「ソナチネ」に続いて作曲・完成され、それぞれ精妙な響きのうちに描写の効果をあげるという趣向の組曲をなしている。序文、解説つき。書き込み部分は目に邪魔にならない青版の2色刷りになっている。

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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