ISBN 9784295009795

Kubernetes完全ガイド 第2版

Kubernetes完全ガイド 第2版
著者
青山真也
出版社
インプレス
刊行
2020-08

概要

Kubernetesのリソース全体像を網羅し、実務と認定試験に対応する

想定読者

コンテナ化されたアプリケーションの設計・本番運用を担うインフラエンジニアおよびSRE、またはCKA/CKAD認定試験の取得を目指す技術者

こんな人には向いていない

  • DockerやLinuxコンテナの基礎操作が固まっていない段階の入門者(本書はコンテナ概念の丁寧な入門書ではないため、まずDockerの基礎書で前提を整えることを先に推奨)
  • Kubernetes v1.18以降に追加・変更された機能(Gateway API・Pod Security Admission・Ephemeral Containersの安定化等)や2023年以降のベストプラクティスを主目的に学ぶ場合、本書の記述が古くなっている箇所がある
  • すでに本番クラスタを2年以上運用しており、マルチクラスタ連携・Operator開発の深化・セキュリティハードニングの高度な設計判断を求める上級者には、基礎〜中級リソース解説の比重が大きすぎる

この本で身につくこと

  • Deployment / StatefulSet / DaemonSet / Job / CronJob の各ワークロードリソースの特性を理解し、要件に応じて使い分けられる
  • Service / Ingress / NetworkPolicy を組み合わせたクラスタ内外のネットワーク設計ができる
  • ConfigMap / Secret / PersistentVolume / StorageClass を用いたアプリ設定とストレージ管理を実装できる
  • RBAC・ServiceAccount・Namespace を用いたアクセス制御とマルチテナント設計を適用できる
  • CKA / CKAD 試験範囲に対応したマニフェスト記述力と運用知識を体系的に習得できる

ハイライト(外部からの言及)

285枚の図、312個のサンプルマニフェスト、257個のよくある質問と回答により、前版以上に分かりやすいものとなっています。 — 出典

本書の最大の特徴である網羅性と実用構成が端的に示されており、リファレンスとしての価値が読む前から判断できる箇所

この書籍はKubernetesについて網羅的に学べるため、基本概念を理解する書籍として優秀だと思います。特に、CKAD対策として重要な章をピックアップしました。 — 出典

CKAD実務受験者が概念学習フェーズで本書を選び、試験対策として有効な章を実際に選定・活用した体験談。既存ハイライトの「量的充実」とは異なる「章単位での学習活用」という読者体験の角度からの評価

「よく使われる」の定義はk8sのバイブルとCNCFのプロジェクトと独断と偏見で載せてるので、「これもあるよ!」って方いたら是非コメントください! — 出典

k8s周辺OSS一覧まとめ記事の著者が本書を「k8sのバイブル」と呼び、「よく使われるツール」の選定基準そのものに採用した箇所。試験対応書・推薦書リストとは異なる、エコシステム標準参照書としての位置づけが示されている

読了後にできること

Before(読む前): Kubernetesのリソース種別や設定項目を必要なつど公式ドキュメントに頼っており、全体像を俯瞰する構造的な軸がなかった

After(読み終えた後): 主要リソースの設計意図と相互関係を体系として把握し、要件からマニフェストを組み立て、CKA/CKAD試験の問いに答えられる

章立て

第1章 Dockerの復習と「Hello, Kubernetes」

Docker 経験者向けの導入。ここで詰まる場合は別の Docker 入門書を先に挟む

第2章 なぜKubernetesが必要なのか?

コンテナオーケストレーションの必要性を論じる章。速読可だが、後半リソース設計の判断根拠となるため飛ばしきらないことを推奨する

第3章 Kubernetes環境の選択肢

EKS / GKE / AKS / kind / minikube 等の比較。本番選定の判断軸

第4章 APIリソースとkubectl

kubectl の使い方を体系化。第5章以降の前提

第5章 Workloads APIsカテゴリ

Pod / Deployment / DaemonSet / Job 等。実務直結度が最も高い章

第6章 Service APIsカテゴリ

ClusterIP / NodePort / LoadBalancer / ExternalName の使い分けを扱う。Ingress との役割分担が実務で頻繁に問われる箇所

第7章 Config&Storage APIsカテゴリ

ConfigMap / Secret / PVC を扱う。本番運用での詰まりが集中する領域

第8章 Cluster APIsカテゴリとMetadata APIsカテゴリ

Node / Namespace / ResourceQuota / LimitRange を扱う。マルチテナント設計で参照頻度が高く、第13章 RBAC と合わせて読むと効果的

第9章 リソース管理とオートスケーリング

HPA / VPA / Cluster Autoscaler を扱う。コスト最適化と SLO 維持の交差点

第10章 ヘルスチェックとコンテナのライフサイクル

Liveness / Readiness / Startup Probe の閾値設定ミスが引き起こす再起動ループを理解できる章。本番障害の頻出ポイントに対応

第11章 メンテナンスとノードの停止

drain / cordon / PodDisruptionBudget を扱う。ノードメンテナンス中の可用性維持が課題になった際に戻って参照する章

第12章 高度で柔軟なスケジューリング

Affinity / Taint / Topology Spread を扱う。マルチテナントクラスタの設計判断材料

第13章 セキュリティ

RBAC / NetworkPolicy / PodSecurity を扱う。CKS 受験者にも有用

第14章 マニフェストの汎用化を行うオープンソースソフトウェア

Helm / Kustomize の使い分け。GitOps への接続点

第15章 モニタリング

Prometheus / Grafana との連携を概説する章。第16章ログ集約と合わせてオブザーバビリティ三本柱の入口として位置づけられる

第16章 コンテナログの集約

Fluentd / Fluent Bit によるログパイプラインを扱う。第15章モニタリングと組み合わせることでメトリクス・ログ両軸の設計方針が把握できる

第17章 Kubernetes環境でのCI/CD

Argo CD / Flux / Tekton を扱う。第14章マニフェスト管理と組合せて読む

第18章 マイクロサービスアーキテクチャとサービスメッシュ

Istio / Linkerd を中心にサービスメッシュを概観する章。本書中で最も発展的な内容で、前章までのネットワーク設計理解を前提にする

第19章 Kubernetesのアーキテクチャを知る

API Server / etcd / scheduler / kubelet の内部解説。トラブルシュートの根拠書

第20章 Kubernetesとこれから

エコシステムの方向性を展望する章。情報の鮮度が落ちやすいため、公式ブログと並行参照して知識を補完することを推奨する

関連記事 / 参考情報

学習のヒント

  • 「完全ガイド」は冒頭から通読するよりも、業務で直面しているリソース(StatefulSet・Job/CronJob・Ingress等)の章を先に参照し、必要に応じて前後章に遡る辞書的な使い方が定着を早める
  • CKA / CKAD受験目的なら、各章に散りばめられた257個のQ&Aを自己採点形式で活用し、知識の穴を章単位で特定するサイクルを回すと効率的
  • 312個のサンプルマニフェストは手元のクラスタ(kind / minikube)で実際にapplyし、動作を観察しながら変更を加えることで理解が定着する。読むだけで終わらせないことが本書の価値を最大化する
  • Kubernetes Operatorや拡張機構(CRD・Admission Webhook)は本書の後半で扱われるが、前半の基礎リソース群(Deployment / Service / ConfigMap)の理解を十分に固めてから進む方が消化しやすい

前提知識

  • Dockerによるコンテナのビルド・起動・ネットワーキングの基本操作
  • YAML構文の読み書き(Kubernetesのマニフェストは全てYAMLで記述するため)
  • Linuxコマンド操作の基礎(ファイル操作・プロセス確認・ネットワーク診断コマンド程度)
  • クラウドインフラの基礎概念(ロードバランサ・ブロックストレージ・ネットワーク分離の仕組み)

次に読む本

Production Kubernetes(O'Reilly)

本書がリソースの「設定方法」を体系化するのに対し、Production Kubernetes は「大規模クラスタをどう維持するか」に焦点を当て、マルチテナント設計・アップグレード計画・セキュリティ強化の判断軸を提供する。本書完読後に移行すると知識の落差なく吸収できる

Kubernetes in Action 第2版(Manning)

本書はリソースの「使い方」を中心に置くが、Kubernetes in Action は API Server・Scheduler・etcd の連携や Pod のライフサイクル内部を掘り下げる。本書でマニフェストを書けるようになった段階で読むと、設定値の意味とコントローラの挙動が結びつく

SREサイトリライアビリティエンジニアリング(O'Reilly)

本書は Kubernetes のリソース操作と運用手順を扱うが、SRE 本はそれを「なぜそう運用するのか」という組織・指標の思想で補完する。Kubernetes を本番運用し始めた後に読むと、SLO 設計・エラーバジェット・トイル削減の考え方が実作業と直結して理解できる

出版社による内容紹介

Kubernetes はコンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、スケーリングなどの管理を自動化するコンテナオーケストレーションエンジンです。本書ではKubernetesに関して、アプリケーション開発者およびインフラエンジニアが利用する機能を網羅的に取り上げます。今回、前版を見直し、バージョン1.18に対応しました(アルファ機能を含む)。また、認定資格CKA/CKAD取得に役立つ、さまざまな知識が得られます。285枚の図、312個のサンプルマニフェスト、257個のよくある質問と回答により、前版以上に分かりやすいものとなっています。

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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