ISBN 9784296104543
ディープラーニング活用の教科書 実践編
概要
ディープラーニングのビジネス活用事例26件を4つの効果軸で体系的に把握する
想定読者
ディープラーニングをどの業務課題に適用できるかを探っているビジネスリーダー・企画職、またはG検定(ジェネラリスト)の学習で事例知識を補強したいエンジニア
こんな人には向いていない
- ディープラーニングのアルゴリズムや実装手法を技術的に学びたいエンジニアには事例中心の構成が物足りない
- すでに自社でAI活用プロジェクトを主導した経験のある担当者には既知の事例が多くなる可能性がある
- 数理的な理解(数式・モデル設計)を深めたい学習者には向いていない。理論補強には別書が必要
読了後にできるようになること
- キユーピーの食品原料検査AIや荏原環境プラントのごみ焼却プラント自動化など、製造・流通・サービス各分野での実装事例を具体的に把握できる
- ディープラーニング活用の効果を『商品開発・業界構造変革』『消費者デマンド対応』『働き方改革』『不正・異常検知・社会課題解決』の4軸で整理できる
- ジャパンディープラーニング協会のビジネス活用アワード受賞6プロジェクト全件のケーススタディを詳細に読み込める
- 松尾豊氏によるディープラーニング技術年表から、技術の変遷と現在地を時系列で理解できる
- 単純な熟練工代替にとどまらない社会的意義のある活用事例を選別した編集方針から、AI活用の判断軸を養える
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 商品開発・業界構造を変える — キユーピーのAI食品原料検査装置、楽天の自動翻訳Rakuten Translateなどを収録。ROIが見えやすい事例が集中している
- 第 2 章 消費者のデマンドに応える — パッケージデザイン好意度スコア予測(プラグ)など、マーケティング・商品開発に近い業種の担当者に参考になる章
- 第 3 章 働き方を改革する — 保育士業務負荷軽減(ユニファの写真自動判定)など、業務現場のオペレーション改善を主題とした事例を収録
- 第 4 章 不正・異常を検知、社会課題を解決する — 荏原環境プラントのごみ焼却自動化、AnyTechの水質判定AI『DeepLiquid』など社会インフラ・環境領域の事例。技術の社会実装度が高い
- 第 5 章 ディープラーニング技術年表 / インターネットでいうと1998年 — 松尾豊・JDLA理事長執筆の資料章。G検定の歴史的背景理解や俯瞰的な技術トレンド把握に有用
ハイライト
- 結果として幼稚園児の笑顔が増える、あるいは静脈産業の支えになる、といった大きな社会的意義をディープラーニングには持たせたい。そんな思いで作りました。(単なる業務効率化にとどまらない事例選択の編集方針が凝縮されており、本書の独自視点がもっとも明確に表れている箇所)
- ディープラーニングといえば画像認識とばかりに、熟練工の目の代替として活用する事例は少なくない。ただその点だけを極めても、効果の最大値は当該人件費の削減分にしかなりません。(編集チームがあえて選ばなかった事例の基準を明示している点。AI活用の深度を評価する視点として購買判断に直結する)
外部からの言及
- G検定学習ガイドを書いたQiita記事で、実践事例を幅広く知りたい読者向けの推薦図書として複数回紹介されている。技術理論の公式テキストと組み合わせて使う補完書籍として位置づけられることが多い(qiita)
編集メモ
Qiita言及2件(累計likes 64)。言及記事はいずれもG検定学習ガイドの推薦図書リスト内での紹介にとどまり、本書を深掘りした技術解説記事は確認できなかった。外部シグナルとしての厚みは限定的で、事例集としての参照価値は認められるが、ディープラーニング系の定番書(技術理論書)と並べると補完的な位置づけになる
読む前に押さえておきたいこと
- ディープラーニング・機械学習の基本概念(ニューラルネットワーク、学習・推論の違い程度)を概念レベルで把握していること
- IT・デジタル領域のビジネス用語(PoC、ROI、オペレーション改善等)に慣れていること
学習のコツ
- 技術理論の習得が目的であれば本書単独では不十分。JDLA公式テキストと組み合わせ、本書は『事例を知る』フェーズで使うのが効果的
- 4つの効果軸(商品開発・デマンド対応・働き方改革・異常検知)を先に把握してから各章の事例を読むと、自社業務への応用イメージが立てやすくなる
- 巻末の松尾豊氏による技術年表は、G検定の歴史問題対策としても使える独立した資料。通読前に先読みして時代背景を押さえると事例の文脈理解が深まる
- 26事例は全て読む必要はなく、所属業種(製造・流通・サービス・社会インフラ)に近い章から入ると実務への接続が早い
出版社による内容紹介
日本ディープラーニング協会 監修 ディープラーニングをビジネスに生かす知識を問われる 同協会のG検定(ジェネラリスト) 推薦図書 松尾豊・同協会理事長による「ディープラーニング技術年表」収録 ディープラーニングは確かに実際のビジネスに溶け込み、商品やサービスでの活用が始まっています。 それによって業績を向上させた企業もあれば、社会課題の解決に結びつけている会社も実在します。 その最先端の実践的な事例を紹介しました。本書に「実践編」と付したのはこうした理由からです。 本書の最大の特徴の1つが、「ディープラーニングビジネス活用アワード」の受賞6プロジェクト全てを子細なケーススタディで紹介していることです。 日本ディープラーニング協会と一緒に、2019年春から準備を進めてきたものです。 エントリーはやや大手企業に偏重したきらいはありましたが、まさに腕自慢の実力派ぞろいでした。 大賞のキユーピーの食品加工で原料を検査する「AI食品原料検査装置」に始まって、楽天の自動翻訳プロジェクトである「Rakuten Translate」、 荏原環境プラントが進める「ごみ焼却プラント運転自動化プロジェクト」、水処理など流体向けAI分析のAnyTechの「水質判定AI『DeepLiquid』」、 保育園向けITサービスのユニファの「写真自動判定システムによる保育士の業務負荷軽減」、パッケージデザインのプラグの「パッケージデザインの好意度スコアを予測するAIサービス」の6事例を本書にまとめました。 できるだけ載せないようにしたケースもあります。 ディープラーニングといえば画像認識とばかりに、熟練工の目の代替として活用する事例は少なくない。 ただその点だけを極めても、効果の最大値は当該人件費の削減分にしかなりません。 結果として幼稚園児の笑顔が増える、あるいは静脈産業の支えになる、 といった大きな社会的意義をディープラーニングには持たせたい。そんな思いで作りました。 受賞6事例を含めた計26事例を、本書ではディープラーニング活用の効果で4つに分けました。 まず「商品開発・業界構造を変える」。 次が「消費者のデマンドに応える」。 そして「働き方を改革する」。 最後が「不正・異常を検知、社会課題を解決する」。 また資料的価値が高い、日本ディープラーニング協会理事長の松尾豊氏がまとめた「ディープラーニング技術年表」そして「インターネットでいうと1998年」も収録。 全編にわたって同協会の理事が一文字ずつ、とりわけ技術的な側面からアドバイスしてくれた貴重な書である。ぜひご覧になっていただきたい。
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。