ISBN 9784297130282
文系のための 基本情報技術者 はじめに読む本
概要
文系出身者が基本情報技術者試験の基礎概念を身近な例で理解する
想定読者
ITパスポートには合格したが、基本情報技術者試験の参考書を開いて2進数・論理回路・アルゴリズムの壁にぶつかった非IT系の学習者。専門学校・大学で文系出身のまま基礎理論を固めたい受験生。
こんな人には向いていない
- 情報系学部出身でコンピュータアーキテクチャやネットワーク基礎をすでに学習済みの人には、説明の平易さが既知内容の比重を高める
- 本書は試験頻出の全範囲をカバーする問題集ではなく、基礎概念の理解書のため、過去問演習を主軸に置く受験者には不足がある
- C言語やアセンブリ言語の実装技術を深掘りしたい読者には扱いが入門レベルに留まる
読了後にできるようになること
- 2進数・16進数の構造と相互変換を、日常的な10進数との対比から理解できる
- フリップフロップ・RAM・ROMなどメモリの種類と特性の違いを説明できる
- AND・OR・NOTなどの論理演算と加算器の仕組みを理解し、論理回路の問題を読み解けるようになる
- CPUの命令サイクル(フェッチ・デコード・実行)とパイプライン処理の概念を把握できる
- OS・コンパイラ・インタプリタなどソフトウェアの分類と役割を整理できる
- IPアドレス・TCP/IP・DNSなどネットワークの基本プロトコルを体系的に理解できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 2進数って、なんだか不気味? — 10進数との対比で2進数の構造を段階的に説明する。n進数の汎化まで扱うため、この章をしっかり読むと16進数への応用が自然に入る
- 第 2 章 機械はどうやって記憶する? — フリップフロップからDRAM・ROMまで記憶の仕組みを積み上げる。試験では種類の特性比較が頻出なので、2-3節のメモリ分類は丁寧に確認する
- 第 3 章 機械はどうやって計算する? — 集合・論理演算・加算器・確率統計を扱う。論理演算(AND/OR/NOT/XOR)は第4章のCPU理解とも直結するため、本書の中で最も重要な章のひとつ
- 第 4 章 CPUの中身はどうなってる? — 命令サイクル・パイプライン・アセンブリ言語の概念を導入する。BASICとビルゲイツのコラムなど歴史的文脈が理解の定着を助ける
- 第 5 章 ソフトウェアってどんなもの? — OS・コンパイラ・C言語の基本を扱う入門章。C言語はコードを書くためではなく、試験でコードを読むための最低限の知識習得が目的
- 第 6 章 ネットワークはどうやってつながる? — TCP/IP・IPアドレス・DNSなどの基本プロトコルを解説する。IPv6に関するコラムがあり、現代のインターネット構造の全体像を掴める
ハイライト
- ITパスポートは受かった。さて次は基本情報技術者を受けてみようかと思い、参考書を開いたり、問題集を買ってみたりしたが、あまりのわからなさに悶絶(本書が想定する読者の出発点を最も正確に示した記述。この一文で対象読者の8割が自分ごととして読める)
- 専門学校の講師としての経験を生かし、身近な例や語り掛け口調、うんちくを駆使して親しみやすくまとめ、かみ砕いた説明でわかりやすくする本(著者の教授経験に基づく平易化アプローチを示す記述。教科書的な文体を避ける意図が明確に出ている)
編集メモ
Qiita言及記事0件・累計likes0。楽天レビュー3件、評価3.00。外部シグナルが薄いため、essentialおよびpracticalの基準(Qiita 5件以上、likes 50以上)には達していない。2022-09刊行の比較的新刊であり、シグナル蓄積は今後に期待
読む前に押さえておきたいこと
- ITパスポート試験に合格した程度のIT基礎用語の素養、または高校数学の四則演算と基本的な集合の知識
- プログラミング経験は不要。コードを書いたことがなくても読み進められる設計になっている
学習のコツ
- 第1章(2進数)は読み流さず手を動かして計算を追うと定着が速い。本書のコラムは脱線ではなく理解の補強として設計されているため、飛ばさずに読む
- 第3章の論理演算は試験でも最頻出範囲のひとつ。読了後に過去問の論理回路問題を1〜2問解くことで理解の確認ができる
- 第5章のC言語節は実際にコードを書くことが目的ではない。試験で疑似コードを読む力を養う文脈で読むと負担が軽くなる
- 各章のコラムは余談ではなく『なぜこうなっているか』という設計の背景を補足している。読後に戻って読むと理解の奥行きが広がる
出版社による内容紹介
IT パスポートは受かった。さて次は基本情報技術者を受けてみようかと思い、参考書を開いたり、問題集を買ってみたりしたが、あまりのわからなさに悶絶… そんな方のために、基本情報技術者試験のために必要になる、2 進数や論理回路、アルゴリズムなどの基礎知識を、専門学校の講師としての経験を生かし、身近な例や語り掛け口調、うんちくを駆使して親しみやすくまとめ、かみ砕いた説明でわかりやすくする本です。まずはこの1冊でスタートを切りましょう。 ■■■第1章 2進数って、なんだか不気味? ■■1-1 10進数の秘密 【コラム】日本の桁の単位は? ■■1-2 2進数とは? 【コラム】n進数でも同じ原理 ■■1-3 数字の表し方 【コラム】はじめから10進数? ■■1-4 2進数の計算 ■■1-5 2進数の応用 【コラム】曽呂利新左衛門 ■■■第2章 機械はどうやって記憶する? ■■2-1 記憶って、何? 【コラム】1÷3×3の答えは? ■■2-2 機械が記憶する仕組み 【コラム】電気は貯蔵できない? ■■2-3 メモリの種類 【コラム】バグ ■■■第3章 機械はどうやって計算する? ■■3-1 集合 【コラム】スパム ■■3-2 論理演算58 【コラム】階段の照明のON・OFF ■■3-3 足し算の仕組み 【コラム】石とコンピュータ ■■3-4 確率・統計 ■■■第4章 CPUの中身はどうなってる? ■■4-1 CPUの働き 【コラム】インテル ■■4-2 機械語とアセンブリ言語 【コラム】BASICとビルゲイツ ■■4-3 CPUの高機能化 【コラム】ブートストラップ ■■■第5章 ソフトウェアってどんなもの? ■■5-1 ソフトウェア 【コラム】「C」の由来 ■■5-2 C言語を見てみよう 【コラム】forループ ■■■第6章 ネットワークはどうやってつながる? ■■6-1 ネットワーク 【コラム】QWERTY配列 ■■6-2 インターネット 【コラム】IPv6の凄さ
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。