ISBN 9784297139292
Azure OpenAI ServiceではじめるChatGPT/LLMシステム構築入門
概要
Azure OpenAI Service を使って、エンタープライズ要件(認証・ガバナンス・責任あるAI)を満たす LLM アプリケーションを構築する
この本で身につくこと
- Azure OpenAI Service の利用申請・リージョン選定・モデルデプロイの流れを理解し、OpenAI API 直接利用との差分(VNet 接続・プライベートエンドポイント・契約形態)を説明できる
- プロンプトエンジニアリングの基本パターン(Few-shot / Chain-of-Thought / システムプロンプト設計)を、実運用の制約(トークン上限・コスト・ハルシネーション抑制)と結びつけて使い分けられる
- Azure AI Search と埋め込みモデルを組み合わせた RAG(Retrieval-Augmented Generation)を、チャンク分割 → ベクトル検索 → 回答生成の各工程ごとに実装・評価できる
- Copilot stack(AI オーケストレーション / 基盤モデル / Copilot フロントエンド)の役割分担を踏まえ、社内向け LLM アプリケーションの全体アーキテクチャを設計できる
- 共通基盤化・API Management 経由での集約・ログ統合・課金分配など、複数部門で Azure OpenAI を共有する際のガバナンス設計を検討できる
- コンテンツフィルタリング・Responsible AI の原則・Microsoft が提供するガードレールを踏まえ、業務投入時のリスク評価観点を持てる
想定読者
Azure もしくは OpenAI モデルで LLM アプリケーションを開発したい IT エンジニア・クラウドアーキテクト。OpenAI API は触ったことがあるが、社内展開に向けてセキュリティ・ガバナンス面を固めたい中級者
外部の評価
- 技術評論社公式: 書籍ページにて「Azure OpenAI Service の利用、RAG、Copilot アプリケーション、共通基盤化・ガバナンス・責任ある AI」までを一冊でカバーすると紹介されており、エンタープライズ文脈での LLM 導入を前提とした構成である点が公式に強調されている (書籍ページ)
学習のヒント
- 第1部(生成AI / プロンプト / Azure OpenAI Service)は全体の前提知識。すでに ChatGPT API や LangChain を触った経験があるエンジニアは第1章を流し読みし、第3章の Azure 固有のデプロイ手順・ネットワーク構成から精読すると効率的
- 第2部の RAG は Azure AI Search を前提に書かれているため、OpenSearch / pgvector など他のベクトルストアで実装している読者は「検索側の抽象化点」(チャンク戦略・ハイブリッド検索・スコアリング)を自分のスタックに読み替えながら進めると汎用性が上がる
- 第3部(Copilot stack)はアーキテクチャ章として読むと整理が早い。コードを追うよりも、AI オーケストレーション層・基盤モデル層・フロントエンド層の責務分担図を自プロダクトに写経して当てはめるのが効果的
- 第4部(ガバナンス / 責任ある AI)はエンタープライズ導入時の審査・社内承認フローに直結する。コンテンツフィルタ設定・ログ統合・課金管理の節は、セキュリティ / 法務 / 情シスと合意形成するためのチェックリスト材料として読み返す価値が高い
- 本書の Azure Portal / API のスクリーンショットは 2023 年末時点のもの。Azure OpenAI Service は UI・API バージョン・モデル提供状況の更新が速いため、実装時は Microsoft Learn の最新ドキュメントと併読すること
読む前の前提
- Azure のサブスクリプション・リソースグループ・IAM(RBAC)といった基本概念の理解
- REST API / JSON を扱える Python もしくは TypeScript の開発経験
- OpenAI API か類似の LLM API を使って単純なチャットアプリを動かした経験(ChatCompletion / メッセージ配列 / ストリーミングの概念)
- 全文検索 or ベクトル検索の基本概念(転置インデックス / 近傍検索)に触れたことがあると RAG 章の理解が早い
次のステップ
- Microsoft Learn「Azure OpenAI Service」公式ラーニングパス: 書籍刊行後に追加された機能(Assistants API / GPT-4o / On Your Data の GA 更新など)は公式ドキュメントで差分を追うのが最短。本書で全体像を掴んだ上で最新機能を上乗せする読み方が有効
- LangChain / LlamaIndex 公式ドキュメント: 本書の Copilot stack の AI オーケストレーション層を、実装ライブラリの観点から深掘りする際の定番。Semantic Kernel 派と合わせて比較検討すると設計判断がしやすい
- Designing Machine Learning Systems(Chip Huyen): LLM を含む ML 機能を本番運用する際の評価・監視・フィードバックループ設計を体系化した書籍。本書のガバナンス章を一段抽象化して学びたい読者への次の一手
関連記事・言及記事
編集: book-enricher agent / sources: 技術評論社公式ページ
出版社による内容紹介
Microsoft AzureはChatGPTをはじめとするOpenAIモデルを利用できる、現在唯一のパブリッククラウドサービスです。本書はLLM(大規模言語モデル)に興味があるITエンジニアを対象に、AzureからOpenAIモデルにアクセスできる「Azure OpenAI Service」を使い、ChatGPTを利用した社内AIシステムの開発と導入を実現してもらうのが目的です。 前半では、生成AIとChatGPTモデルの基本的な概念とその仕組みを解説します。また、Azure OpenAI Serviceの概要と具体的な利用方法を解説し、プロンプトエンジニアリングについても紹介します。後半ではChatGPTを利用する社内システムの開発手法について、実際にAzure OpenAI Serviceを使いながら学んでいきます。RAGを利用した社内文章検索システムの実装を経て、LLMを組み込んだアプリケーション(Copilot)の構築へとステップアップしていきます。また、Azure OpenAI Serviceの利用におけるガバナンス実現に必要な共通基盤化と責任あるAIについても解説しています。
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