ISBN 9784297148614
PostgreSQL実践入門──アーキテクチャ、運用監視、性能改善
概要
PostgreSQLをアーキテクチャから本番運用まで体系的に習得する
想定読者
PostgreSQLを本番環境で管理・運用するDBAとバックエンドエンジニア。インストールから内部構造・レプリケーション・監視・パフォーマンスチューニングまで体系的に理解したい人。
こんな人には向いていない
- SQLの基礎構文の習得が主目的の完全入門者には、第4章のSQL入門以外の章が難しく、まずSQL専門の入門書を先に読むことを推奨する
- Amazon RDSやCloud SQL等のフルマネージドサービスのみを使うエンジニアには、インストール・起動停止・設定パラメータ管理の章が実務と乖離する場合がある
- PostgreSQLのストレージエンジン実装をソースコードレベルで追いたい研究者・上級開発者には、本書は利用者視点の解説に比重を置いており深度が異なる
読了後にできるようになること
- PostgreSQLの内部アーキテクチャ(共有バッファ・WAL・MVCC・チェックポイント)を利用者視点で説明できる
- テーブル設計・インデックス設計の最適化判断を、クエリ実行計画(EXPLAIN ANALYZE)を読んで下せる
- ストリーミングレプリケーションとロジカルレプリケーションの仕組みの違いと設定手順を実施できる
- pg_basebackup・pg_dumpとPoint-in-Time Recoveryを組み合わせたバックアップ・リストア手順を設計できる
- pg_stat_activity・pg_locks・pg_stat_user_tablesなどの統計情報ビューを活用してモニタリングを実施できる
- パフォーマンスチューニング(設定パラメータ調整・VACUUM・インデックスメンテナンス)を現場で適用できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 PostgreSQLの概要 — RDBMSとしてのPostgreSQLの特徴と全体像を把握する導入章。他RDBMSとの対比で位置づけを確認できる
- 第 2 章 インストール — 各OSでのインストール手順。後続章のハンズオンを有効にするために最初に環境を整える
- 第 3 章 PostgreSQLの起動・停止と設定パラメータ — postgresql.confの主要パラメータと調整の考え方。第15章(チューニング)の前提として重要
- 第 4 章 SQL入門 — PostgreSQL固有の型・演算子を含む基礎SQL。SQLに習熟している読者はここを速読してよい
- 第 5 章 テーブル設計 — 正規化・型選択・制約定義など設計判断が実務直結する章。パフォーマンスにも影響する重要章
- 第 6 章 高度なSQL機能 — トリガー・ウィンドウ関数・全文検索など。アプリ側でのSQL活用範囲を広げる
- 第 7 章 クエリ処理 — 実行計画の読み方とオプティマイザの動作を解説。チューニングの前提知識として核心となる章
- 第 8 章 レプリケーション — ストリーミングとロジカルの両方式を解説。HA構成設計の判断軸が得られる
- 第 9 章 外部データラッパを使ってデータベースどうしをつなげる — FDWで異種DB間の連携を実現する。マイクロサービス文脈での分散DB連携に有用
- 第 10 章 PostgreSQLにおけるユーザーと権限の管理 — ロールベース権限管理とRow Level Securityを含む。マルチテナント構成設計に直結
- 第 11 章 ログイン認証と通信およびデータの暗号化 — pg_hba.confの認証方式とSSL/TLS設定。本番環境のセキュリティ要件を満たす手順を扱う
- 第 12 章 バックアップ・リストア — pg_dump・pg_basebackup・PITRを体系的に解説。RTO/RPO要件に合わせた設計判断ができる
- 第 13 章 テーブル、インデックスのメンテナンス — VACUUM・REINDEX・bloatの管理など長期運用で必要なメンテナンス手順
- 第 14 章 モニタリング — 統計情報ビュー・ログ設定・pg_stat_statementsを活用した観測基盤の構築。SRE視点での活用価値が高い
- 第 15 章 パフォーマンスチューニング — 設定パラメータ・クエリ最適化・ハードウェア考慮を統合したチューニング指針。運用担当者が最も参照する章
ハイライト
- PostgreSQLの研究開発に従事し、PostgreSQL自身や周辺ツールの開発に携わるメンバーによる執筆で、機能を正しく理解して現場で活用できるノウハウが満載です。(本書の最大の差別化ポイント——コア開発に携わる著者陣による一次情報——が端的に示されている箇所)
- 基礎的な解説からはじめ、PostgreSQLの内部構造、テーブル設計、レプリケーション、認証、バックアップ、リストア、モニタリングなどPostgreSQLを現場で利用するための知識を体系的に網羅しています。(概念から運用まで一冊でカバーする本書の構成範囲を確認できる箇所。担当業務との対応を素早く判断できる)
編集メモ
Qiita言及記事0件 / 累計likes 0 / 楽天ランキング情報なし。2026年2月刊行の新刊のため外部シグナルが蓄積されていない段階。NTT OSSC(PostgreSQLコア開発者チーム)執筆・720ページ・技術評論社刊という書誌的信頼性は高いが、現時点での定量シグナルがないため supplementary と判定
読む前に押さえておきたいこと
- SQLのCRUD操作・JOIN・サブクエリの基本(SQLをゼロから学ぶのが目的の場合はSQL専門の入門書が先決)
- LinuxのCLI操作(ファイル編集・プロセス管理・systemctlの基本)。インストール・起動管理の章で必要になる
- トランザクションとACID特性の概念(コミット・ロールバック・分離レベルの違いが説明できる程度)
学習のコツ
- 第7章(クエリ処理)を先に読んで実行計画の読み方を把握しておくと、第15章(パフォーマンスチューニング)への理解が格段に深まる。この2章はセットで重点読書する価値がある
- 全15章・720ページの通読よりも、担当業務に応じた章から読み始めることを推奨する。レプリケーション設計が当面の課題なら第8章から、監視基盤構築なら第14章から入るのが実務上効率的
- 第3章(設定パラメータ)と第13章(メンテナンス)は長期運用で頻繁に参照する章。最初に一読した後は辞書的に参照する使い方が実務では合っている
- 著者がPostgreSQLコア開発者であるため、説明が仕様の裏付けに基づいている。公式ドキュメントと並行して参照することで、なぜそのパラメータが効くのかの根拠を確認しやすい
出版社による内容紹介
本書は、PostgreSQLの基本概念から安定稼働・パフォーマンスチューニング、そして現場で役立つ機能までを網羅した、実践的な解説書です。基礎的な解説からはじめ、PostgreSQLの内部構造、テーブル設計、レプリケーション、認証、バックアップ、リストア、モニタリングなどPostgreSQLを現場で利用するための知識を体系的に網羅しています。PostgreSQLの研究開発に従事し、PostgreSQL自身や周辺ツールの開発に携わるメンバーによる執筆で、機能を正しく理解して現場で活用できるノウハウが満載です。 はじめに 読んでいただく際の留意事項 謝辞 目次 第1章:PostgreSQLの概要 第2章:インストール 第3章:PostgreSQLの起動・停止と設定パラメータ 第4章:SQL入門 第5章:テーブル設計 第6章:高度なSQL機能 第7章:クエリ処理 第8章:レプリケーション 第9章:外部データラッパを使ってデータベースどうしをつなげる 第10章:PostgreSQLにおけるユーザーと権限の管理 第11章:ログイン認証と通信およびデータの暗号化 第12章:バックアップ・リストア 第13章:テーブル、インデックスのメンテナンス 第14章:モニタリング 第15章:パフォーマンスチューニング 索引 著者紹介
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。