ISBN 9784320017863

これなら分かる最適化数学 : 基礎原理から計算手法まで

これなら分かる最適化数学 : 基礎原理から計算手法まで
出版社
共立出版
刊行
2005-09

概要

最適化数学の基礎から機械学習・統計的最適化まで体系的に理解する

想定読者

機械学習・深層学習を数学的に理解したいエンジニアや理系学生。勾配法・最小二乗法・線形計画法の背景理論を自力で追いたい人。

こんな人には向いていない

  • プログラミングサンプルや実装コードを通じて手を動かしながら学びたい実践志向の入門者
  • 機械学習ライブラリの使い方習得が目的で、数学的証明・導出は不要という人
  • 応用数学の大学院水準の厳密な証明を求める上級者(本書は直観的説明を優先している)

読了後にできるようになること

  • 勾配法・ニュートン法・共役勾配法の原理と使い分けを理解できる
  • 最小二乗法(線形・非線形)を行列・連立方程式の観点から導出できる
  • 最尤推定・データ分類など統計的最適化の数学的背景を説明できる
  • 線形計画法のシンプレックス法と双対原理の仕組みを辿れる
  • 動的計画法を多段階決定問題として定式化し、最適経路探索に応用できる
  • ラグランジュの未定乗数法を用いた制約付き最適化を自力で解ける

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 数学的準備 — 曲線・曲面・2次形式の標準形を扱う。後続章の土台なので先に消化しておく
  • 第 2 章 関数の極値 — 勾配・等高線・ラグランジュ乗数法の入口。微積分の復習を兼ねて通読できる
  • 第 3 章 関数の最適化 — 勾配法・ニュートン法・共役勾配法を扱う実践的な核心章
  • 第 4 章 最小二乗法 — 線形・非線形双方を連立方程式と行列の観点で統一的に理解できる
  • 第 5 章 統計的最適化 — 最尤推定・直線当てはめ・不完全データまで扱い、機械学習の数理的土台を形成する
  • 第 6 章 線形計画法 — シンプレックス法と双対原理を丁寧に展開。ORや組合せ最適化の入口として有用
  • 第 7 章 非線形計画法 — KKT条件への橋渡し。深層学習の損失最小化との接続を意識して読むと学習効果が高い
  • 第 8 章 動的計画法 — 最適経路・ストリングマッチング・制約付き多段階決定まで扱う。アルゴリズム学習との相乗効果が大きい

ハイライト

  • 最適化手法の要領を理解させることに重点を置き、例題を多く用いてやさしく解説している。理解を促すために、各所で簡略化したり、直観的な説明を行ったが、そのような箇所にはより数学的に厳密な説明を補足している(本書の編集方針を端的に示す。直観的説明と数学的厳密さを両立させる構成の根拠となる記述)

外部からの言及

  • 応用数学・機械学習・深層学習を学ぶ学生の学習レポートで参考文献として繰り返し引用されている。特に勾配法・最小二乗法・最尤推定の理論的背景を補完する目的で参照されており、『基礎や導出が丁寧に記載されている』という評が見られる(qiita)

編集メモ

Qiita 言及 3 件(すべて同一著者の学習レポート) / 累計 likes 2 / Rakuten ランキング情報なし。機械学習・深層学習の数理的背景を補完する参考書として参照される位置づけ

読む前に押さえておきたいこと

  • 高校数学レベルの微分・行列の基礎(偏微分・固有値の概念がある程度分かること)
  • 線形代数の初歩(ベクトル・行列演算、連立1次方程式の解法)
  • プログラミング実装経験は不要だが、機械学習の概要(教師あり学習・損失関数の役割程度)を知っているとモチベーションが続きやすい

学習のコツ

  • 第3章(関数の最適化)は機械学習エンジニアにとって最も優先度が高い。勾配法・ニュートン法・共役勾配法を自力で追えると、フレームワーク内部の最適化処理への理解が深まる
  • 第5章(統計的最適化)は機械学習の損失関数・最尤推定との直接的な接続点。第3章を読んだ後に飛んで読む価値がある
  • 第1・2章は高校数学〜大学1年水準の復習として機能する。不安があれば先に通読、自信があれば参照用に留めて第3章から入るのが効率的
  • 各章の箇条書き補足(関連話題・注意事項)は本文と独立して読めるよう設計されている。精読後の復習や特定トピックの検索的な参照に向いている
出版社による内容紹介

最適化手法とは,利益,損失などの望ましい,あるいは望ましくない値を最大,または最小にするように設計する手法である。従来から経営学やオペレーションズリサーチ(OR)の中心テーマであったが,計算機技術の進歩によって過去には不可能と思われた複雑な問題が実際的な時間で解けるようになり,今日ではあらゆる工学分野,特に電子,情報,通信技術の設計のほとんどに浸透している。  本書はこの立場から,最適化手法の入門書として書かれたもので,経営学やORのみならず,統計的最適化や機械学習に関する話題も扱っている。また,各手法を紹介するだけでなく,その数学的背景の解説に力点を置いている。  本文中では最適化手法の要領を理解させることに重点を置き,例題を多く用いてやさしく解説している。中には独自の説明法を採用している箇所もある。また,内容の幅を広げ,読者により関心が高まるよう,本文を補足する,関連する話題や注意すべき事項を箇条書きの形で随所に挿入している。理解を促すために,各所で簡略化したり,直観的な説明を行ったが,そのような箇所にはより数学的に厳密な説明を補足している。 第1章 数学的準備 1.1 曲線と曲面 1.2 1次形式と2次形式 1.3 2次形式の標準形 第2章 関数の極値 2.1 1次関数と2次関数 2.2 関数の勾配と等高線 2.3 関数の極値 2.4 ラグランジュの未定乗数法 第3章 関数の最適化 3.1 勾配法 3.2 ニュートン法 3.3 共役勾配法 第4章 最小二乗法 4.1 式の当てはめ 4.2 連立1次方程式 4.3 非線形最小二乗法 第5章 統計的最適化 5.1 最尤推定 5.2 直線当てはめ 5.3 データの分類 5.4 不完全データからの最尤推定 第6章 線形計画法 6.1 線形計画の標準形 6.2 可能領域 6.3 線形計画の基本定理 6.4 スラック変数 6.5 シンプレックス法 6.6 退化 6.7 人工変数 6.8 双対原理 第7章 非線形計画法 7.1 非線形計画 7.2 ラグランジュ乗数 7.3 双対原理 第8章 動的計画法 8.1 多段階決定問題 8.2 動的計画法 8.3 最適経路問題 8.4 ストリングマッチング 8.5 制約のある多段階決定問題

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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