ISBN 9784414302851

プロパガンダ : 広告・政治宣伝のからくりを見抜く

プロパガンダ : 広告・政治宣伝のからくりを見抜く
出版社
誠信書房
刊行
1998-10

概要

説得技法の心理メカニズムを知り操作から自衛する

想定読者

広告・PR・営業・政治広報など他者を動かす仕事に関わる人、および情報過多の中で意思決定の質を守りたい専門職

こんな人には向いていない

  • 効率よく人を丸め込むテクニック集だけを求めている人(本書の主眼は自衛であり、操作の指南書ではありません)
  • 認知バイアスや行動経済学の最新研究を体系的に追いたい人(原著は1992年で事例の時代背景が古く、別の現代書が必要です)
  • 数式や実験データを精密に追いたい研究者(一般読者向けに事例中心で構成されており、統計的厳密さは控えめです)

読了後にできるようになること

  • 言葉の選び方やイメージ提示でメッセージ内容と無関係に相手の信念を動かす仕組みを説明できる
  • 伝達者の信憑性がどう演出され、どこで疑うべきかを見分けられる
  • 恐怖アピール・希少性・罪悪感など感情に訴える説得パターンを名前付きで識別できる
  • フット・イン・ザ・ドアなど段階的要求の構造を理解し、自分が使われている場面に気づける
  • サブリミナルやカルトの勧誘手法を題材に、プロパガンダへの抵抗の作法を身につける

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 プロパガンダの時代 — 日常の説得がいかに遍在するかを示す導入。ここで自分が標的である前提を共有できる
  • 第 2 章 説得のお膳立て — 言葉・イメージ・おとり・事実もどきなど、本題に入る前の地ならしの技法
  • 第 3 章 伝達者の信憑性 - 本物とまがい物 — 誰が言うかが効く構造。広報・営業で信頼を扱う実務に直結
  • 第 4 章 メッセージ - それはどのように伝達されるのか — 反復・気逸らし・一面提示と二面提示など、メッセージ設計の核
  • 第 5 章 感情にアピールする説得 — 恐怖・希少性・罪悪感など感情トリガー。広告で最も応用される章
  • 第 6 章 説得の戦略を打ち破るために — 抵抗の作法。本書を自衛の書たらしめる中心。先に読む価値がある
  • 第 7 章 情報戦略が失敗するとき - プロパガンダと社会 — ニュース・ダイレクトメール・カルト・第三帝国など社会規模の事例

ハイライト

  • 現代に生きる私たちは、大衆操作の企てや集団規模の説得の標的となっている。それらの圧倒的なパワーは、私たちの日々の買い物や選挙での投票や価値観に影響を与えようとしている(本書の立ち位置(読者は常に説得の受け手側)が最も端的に出ている出版社紹介文)

外部からの言及

  • メッセージの内容ではなく伝え方(感情刺激・短絡的思考の誘導)で信念が変わる、という本書の核心を実感できたという感想が複数の書評で繰り返されている(blog)
  • 原著が古いにもかかわらず、フット・イン・ザ・ドアや希少性効果など現在も通用する技法が学べるとして、SNS 時代の情報リテラシー対策に読み返す声がある(blog)
  • カルト・マーケティング・政治宣伝など事例が多角的で具体的な点が評価される一方、A5判344ページの分量で通読には腰を据える必要があるとの指摘もある(blog)

編集メモ

Qiita 引用は確認できず(技術コミュニティ外の社会心理書)。一方で原著1992年・邦訳1998年から四半世紀、booklog / bookmeter 等の読書サイトで継続的にレビューが積まれており、説得心理の古典として参照され続けている

読む前に押さえておきたいこと

  • 特別な前提知識は不要。社会心理学や統計の素養がなくても事例中心で読み進められる
  • 広告・営業・政治広報など、実際に誰かを説得する場面の経験があると各技法の重みが実感しやすい

学習のコツ

  • 第6章「説得の戦略を打ち破るために」を早めに読むと、以降の各技法を自衛の視点で受け取れて回収が早い
  • 各節は独立した事例エッセイ構成なので、興味のあるトリガー(恐怖・希少性・罪悪感など)から拾い読みしても理解が崩れない
  • 実務で広告やコピーを作る人は、第4章・第5章の技法を自社の表現に当てはめ、誇張・操作になっていないか点検する材料に使える
  • 原著1992年の時事事例(サダム・フセイン等)は時代背景として割り切り、技法の構造そのものを抽出して読むと古びにくい
出版社による内容紹介

1 プロパガンダの時代  第1章 日常生活のなかの説得 2 神秘的な影響力  3 思慮のないプロパガンダ、思慮深い説得  4 合理化に努める動物  第2章 説得のお膳立てー効果的な説得を行うために 5 言葉の魔術  6 頭のなかの絵  7 サダム・フセインー現代のヒトラー  8 的確な質問をすること  9 「おとり」の力  10 事実もどき  第3章 伝達者の信憑性ー本物とまがい物 11 信憑性の高い伝達者  12 チャンピオンが口にするものを食べる  13 信頼されていない場合の説得  14 信憑性を演出する  15 プロボクサーの姿が一一人を殺すーマスメディアに登場するモデルの影響 第4章 メッセージーそれはどのように伝達されるのか  16 パッケージ  17 自分を納得させる  18 すきまだらけの屋根裏と身近な勇士ー鮮明なメッセージの効果  19 同じ広告が何度も繰り返される理由は?  20 何も言うことがないなら、気を逸らせよう  21 一センチ獲得したいなら、ときには一キロ要求するのです! 22 プロタゴラスの理想ー一面的な称賛と二面的な討論  第5章 感情にアピールする説得 23 恐怖アピール  24 グランファルーン・テクニック  25 罪悪感で説得する  26 花一輪をプレゼントすることの効果  27 これくらいなら・・・・・・  28 希少性の心理と幻の神秘  第6章 説得の戦略を打ち破るために  29 サブリミナル(識閾下)の魔術ー誰が誰をたぶらかすのか  30 プロパガンダに抵抗する法ー実際どのように宣伝に抵抗するのか  31 教育か、それとも宣伝か  第7章 情報戦略が失敗するときープロパガンダと社会 32 情報戦略の無効性  33 ニュースとは何か  34 ダイレクトメールによる説得  35 カルトの教祖になる方法  36 第三帝国の宣伝ー不確実性のケース   37 ペイソの子孫たち

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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