ISBN 9784525702342
薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳
概要
妊婦・授乳婦への薬剤選択を最新エビデンスと総合評価から判断する
想定読者
産婦人科・内科・小児科の医師および病院・保険薬局の薬剤師。妊娠・授乳中の患者を担当し、薬剤の安全性を即座に確認したい医療従事者
こんな人には向いていない
- 薬剤の基礎薬理学(作用機序・薬物動態の原理)を学びたい医薬系学生には、総論的な説明よりもリファレンス的な構成が主体であるため、教科書的な読み物としては不向き
- 患者自身が妊娠中の市販薬の安全性を調べる目的には、医療従事者向けの専門用語と評価分類が前提となっており難易度が高い
- 特定の薬剤カテゴリのみを深堀りしたい専門医には、51項目を網羅的に収録したリファレンス形式であるため、それぞれの深度は百科事典的なものにとどまる
読了後にできるようになること
- 妊娠期・授乳期の薬物動態の変化(母体の生理的変化が薬剤曝露に与える影響)を説明できる
- 薬剤の胎児への曝露リスクを発生段階(器官形成期・胎児期)別に評価できる
- 母乳中への薬剤移行量を推定し、授乳継続の是非を患者に根拠をもって説明できる
- 抗菌薬・抗ウイルス薬からCOVID-19治療薬・ADHD治療薬まで51薬剤カテゴリについて、妊娠計画期・妊娠期・授乳期それぞれの選択肢と代替薬を即座に参照できる
- オピニオンリーダーによる総合評価と添付文書情報を対比し、添付文書の過保守的な警告と実際のリスクの乖離を理解できる
- 妊娠・授乳と薬に関する国内外の主要情報源(JMEC・LactMed等)の使い方を把握し、根拠のある情報提供ができる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 妊娠期の薬物治療 — 薬物治療の基礎知識・胎児発生と薬剤曝露・出生児への影響・不妊治療・カウンセリング留意点の5節。通読よりも担当する相談ケースに応じた節単位の参照が実務的
- 第 2 章 授乳期の薬物治療 — 薬剤の母乳移行機序と乳児への曝露量推定を体系的に解説。授乳を継続しながら治療する際の意思決定ロジックが整理されている
- 第 3 章 妊娠と授乳の医薬品情報 — 非臨床試験・臨床研究・添付文書・国内外情報源の読み方を解説。エビデンスの強さを評価する視点を身につけたい薬剤師や医師に有用
- 第 4 章 医薬品情報サマリー(51項目) — 本書の主体をなすリファレンス部。抗菌薬からワクチン・造影剤まで妊娠計画期・妊娠期・授乳期別の総合評価を一覧で参照できる。日常業務での主な引き先
ハイライト
- 持っていると安心できる.妊娠期・授乳期の薬剤選択のパートナー(南山堂公式サイトのキャッチコピー。実務での即引き用途を端的に示している)
- COVID-19治療薬,ADHD治療薬の項目を追加.安全性に関する総合評価の分類を再検討し,さらに適した表現に変更(改訂4版で刷新された評価体系と新規薬剤追加。旧版ユーザーがアップグレードを判断するための最重要差分)
編集メモ
Qiita言及0件・likes合計0。医療専門書のため技術系Qiitaへの言及は構造的に少ない。楽天ランキング情報なし。改訂4版は2025年3月発行で最新版
読む前に押さえておきたいこと
- 薬剤師または医師としての基礎的な薬物動態知識(Cmax・半減期・タンパク結合率の概念)
- 産婦人科・内科の一般的な疾患管理の経験。純粋な薬学の知識のみでは臨床判断への応用に時間を要する
- 添付文書の読み方の基礎。禁忌・慎重投与・警告の区分と意味を理解していること
学習のコツ
- 4章の医薬品情報サマリーは50音順や薬効群順でなく薬効カテゴリ別に収録されているため、まず目次で担当薬剤が属するカテゴリを特定してから開くと時間短縮になる
- 1章・2章の総論を先に読み、薬物動態の基礎(特に胎盤通過・母乳移行の計算根拠)を把握してから4章を引くと、総合評価の背景にある根拠を解釈しやすい
- 添付文書の警告と本書の総合評価が異なる場合は3章の評価方法論を参照すると、その乖離の理由(動物実験の過大評価等)を確認できる
- COVID-19治療薬(2.3節)とADHD治療薬(2.39節)は改訂4版で新設された項目であり、旧版(第3版)ユーザーは優先的に確認する価値がある
出版社による内容紹介
妊娠と授乳,待望の改訂4版が完成しました. ●『妊娠と授乳』とは ● 妊婦・授乳婦へ薬の投与が胎児・乳児に与える影響について,疫学情報や薬剤特性など,多くのエビデンスをもとにまとめられた書籍. 2010年の初版発行以来,医師や薬剤師をはじめとする多くの医療従事者の支持を経て,今や妊婦・授乳婦の薬物治療に欠かせない1冊となりました. ● 改訂4版のポイント ● ・医薬品の一般名(和文/欧文)・商品名,添付文書情報,オピニオンリーダーによる総合評価を一覧で確認. ・安全性に関する総合評価の分類を再検討し,さらに適した表現に変更. ・COVID-19治療薬,ADHD治療薬の項目を追加. ・より読みやすく,必要な情報にアクセスしやすいよう誌面デザインをリニューアル. 1章 妊娠期の薬物治療 1 薬物治療の基礎知識 2 胎児の発生と薬剤曝露 3 妊娠期の薬物治療による出生児への影響 4 不妊治療 5 妊娠期の情報提供(カウンセリング)の留意点 2章 授乳期の薬物治療 1 薬物治療の基礎知識 2 薬剤の母乳移行と乳児の薬剤曝露 3 授乳期の薬物治療における親子へのケア 3章 妊娠と授乳の医薬品情報 1 非臨床試験 2 臨床研究 3 医療用医薬品添付文書 4 妊娠・授乳と薬に関する情報源 4章 医薬品情報サマリー 1 抗菌薬 2 抗ウイルス薬 3 COVID-19 治療薬 4 抗インフルエンザウイルス薬 5 抗真菌薬 6 抗寄生虫薬 7 抗悪性腫瘍薬 8 免疫抑制薬 9 グルココルチコイド製剤(ステロイド製剤) 10 解熱鎮痛薬,抗炎症薬 11 オピオイド鎮痛薬,慢性疼痛治療薬 12 アレルギー疾患治療薬 13 抗リウマチ薬 14 糖尿病治療薬 15 脂質異常症治療薬 16 痛風・高尿酸血症治療薬 17 女性ホルモン製剤 18 甲状腺疾患治療薬 19 骨・カルシウム代謝薬 20 造血薬 21 止血薬 22 抗血栓薬 23 降圧薬 24 抗不整脈薬 25 心不全治療薬 26 血管拡張薬 27 利尿薬 28 気管支拡張薬,気管支喘息治療薬 29 鎮咳・去痰薬 30 上部消化管疾患治療薬 31 炎症性腸疾患治療薬 32 下部消化管疾患治療薬 33 肝炎治療薬 34 抗うつ薬 35 抗躁薬 36 抗不安薬 37 睡眠薬 38 抗精神病薬 39 ADHD治療薬 40 抗てんかん発作薬 41 片頭痛治療薬 42 めまい治療薬 43 免疫性神経疾患治療薬 44 眼科・耳鼻科用剤(外用) 45 歯科・口腔用剤(外用) 46 皮膚科用剤 47 泌尿器用剤 48 ワクチン 49 漢方薬,ビタミン・ミネラル製剤 50 嗜好品,禁煙補助薬,アルコール依存症治療薬 51 造影剤,放射性医薬品
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