ISBN 9784532199760
人工知能が変える仕事の未来<新版>
- 著者
- 野村 直之
- 出版社
- 日経BP 日本経済新聞出版本部
- 刊行
- 2020-07
概要
AI研究者の視点でディープラーニングの本質と産業・仕事への影響を展望する
想定読者
AIブームの実態と限界を冷静に把握したいビジネスパーソンや経営者。シンギュラリティ論や過剰期待論を超えて、自社・自分のキャリアにAIをどう組み込むかを考えたいホワイトカラー全般
こんな人には向いていない
- ディープラーニングのアルゴリズムやコードを実装レベルで学びたいエンジニア(本書は技術実装ではなく概念・展望が主軸)
- AIビジネス事例を業界別に網羅したカタログを求めている読者(本書は著者独自の一貫した視点を重視しており事例羅列型ではない)
- ChatGPT以降の生成AIの最新動向を知りたい読者(初版2016年・新版2020年刊行のため生成AIブームには対応していない)
読了後にできるようになること
- ディープラーニングの本質的な仕組みと、過去2回のAIブームとの違いを説明できる
- ホワイトカラーの知的生産プロセスのうちAIが代替しやすい部分としにくい部分を判断できる
- IoT・5GとAIを組み合わせたデジタルインフラの基本構造を理解できる
- X-Tech(フィンテック・ヘルステックなど)における産業横断的なAI応用可能性を俯瞰できる
- シンギュラリティ論や悲観論・過剰期待論の何が誤りかを論拠とともに説明できる
- AIに負けない能力を身につけるために個人・企業・国として取り組むべき方向性を言語化できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 第3次ブームのAI(人工知能)は何ができるのか? — 3回のAIブームの違いを整理する起点。全体の地図として最初に読むべき章
- 第 2 章 ホワイトカラーの仕事はどう変わるのか? — 本書の核心。自分の職種への影響を考えるビジネスパーソンが最も関心を持つ章
- 第 3 章 IoT、5GとAI:デジタル社会のインフラ — AIを支えるデータ収集基盤の全体像。エッジ処理との関係も扱う
- 第 4 章 サービスの生産性向上は待ったなし:AIが劇的に不定形データの分析を高速化し、経営を支える — 経営判断への応用が主題。CXO層に刺さる内容
- 第 5 章 ディープラーニングとは何か?:正確な認識をもとう! — 技術的バックグラウンドがない読者向けの概念解説。コードは不要
- 第 6 章 高まるAIの『学習・対話能力』 — 2020年時点での自然言語処理・対話システムの到達点を解説
- 第 7 章 X-techの時代:様々な業界における様々なAIの応用 — 業界横断の応用事例章。自分の業界を探す参照用途に向く
- 第 8 章 日本のAI開発はどう進めるべきか? — 政策・産業構造レベルの議論。欧米中国との比較視点が含まれる
- 第 9 章 AIと人間の未来を恐れるなかれ — 悲観論・過剰期待論双方を退けた著者の結論章
ハイライト
- シンギュラリティ論に代表される、AIに関する誤った未来予測、悲観論、過剰な期待論を退け、産業・ビジネスから教育、法制度に至るまで、日本が欧米中国に伍して取り組むべきAI開発の課題も展望します(30年以上のAI研究者としての著者の立場が最も明確に表れている部分。扇情的な議論を排した本書の独自性を示す)
- 人間の仕事の中で大きな位置を占める知的生産プロセスとAIはどう関わるのか、IoTや、さまざまなビジネスへの応用可能性について、基本となる考え方を解説します(単なる技術解説でも事例集でもなく、知的生産という切り口でAIと仕事を結びつける本書の構成を端的に示す)
編集メモ
Qiita言及記事0件、楽天レビュー3件(評価3.67)。新版(2020年)の単独シグナルは限定的。旧版(2016年)はレビュー22件・評価4.23と評価が高く、新版は文庫化による入手性改善が主な変化点とみられる
読む前に押さえておきたいこと
- 特定の技術知識は不要。ビジネス文書を日常的に読む読解力があれば読み進められる
- AIブームの報道を断片的に見聞きしている程度の背景知識(完全な初学者より、情報を整理したい層に向く)
学習のコツ
- AIに懐疑的な人もAI推進派の人も、まず第1章でブームの構造を整理してから第2章(ホワイトカラーへの影響)に進むと議論の前提が揃う
- 第5章のディープラーニング解説は数式なしの概念説明なので、技術書アレルギーがある読者でも飛ばさず読むと第6・7章の理解が深まる
- 第7章のX-Tech章は自分の業種に該当する節だけ先読みする参照利用が効率的。全章通読より業種別の辞書的活用に向く
- 2020年刊行のため生成AI以前の内容である点を踏まえ、最新動向は別途補完しながら読む。AI研究者の視点による『何が本質的な能力か』の部分は2024年以降も有効な判断軸
出版社による内容紹介
■人工知能(AI)の活用によって、ホワイトカラーの仕事、企業の経営、多様な産業はどう変わっていくのか? 30年以上にわたり、人工知能(AI)の研究に携わり、現在も日々、AI関連の研究・技術開発を続け、昨今、内外のAI事情に通じた著者が、AIの実態、AIにできること、産業、ビジネス、仕事へのインパクトを、最新の知見に「温故知新」の視点を加えつつ、掘り下げて展望します。 ■現在のAIブームを支えるディープラーニングの本質をわかりやすく伝えるとともに、人間の仕事の中で大きな位置を占める知的生産プロセスとAIはどう関わるのか、IoTや、さまざまなビジネスへの応用可能性について、基本となる考え方を解説します。 ■本書では、著者が研究者の視点、産業応用を目指す技術者の視点に立ち、責任をもって考え抜き、経済社会、法律についても考察を加え、全体に一貫性をもたせるように腐心。シンギュラリティ論に代表される、AIに関する誤った未来予測、悲観論、過剰な期待論を退け、産業・ビジネスから教育、法制度に至るまで、日本が欧米中国に伍して取り組むべきAI開発の課題も展望します。また、一人ひとりがAIに負けない能力を身につけるために何が必要か、明らかにします。 第1章 第3次ブームのAI(人工知能)は何ができるのか? 第2章 ホワイトカラーの仕事はどう変わるのか? 第3章 IoT、5GとAI:デジタル社会のインフラ 第4章 サービスの生産性向上は待ったなし:AIが劇的に不定形データの分析を高速化し、経営を支える 第5章 ディープラーニングとは何か?:正確な認識をもとう! 第6章 高まるAIの「学習・対話能力」 第7章 X-techの時代:様々な業界における様々なAIの応用 第8章 日本のAI開発はどう進めるべきか? 第9章 AIと人間の未来を恐れるなかれ
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。