ISBN 9784535540286

定量的マクロ経済学と数値計算

定量的マクロ経済学と数値計算
出版社
日本評論社
刊行
2024-06

概要

数値計算でマクロ経済モデルを実装し定量分析の力を身につける

想定読者

マクロ経済学の基礎知識をもち、政策分析・学術研究で数値計算手法を活用したい大学院生・研究者・エコノミスト

こんな人には向いていない

  • ミクロ経済学や微積分の基礎がまだ定着していない学部初年次の学習者には難度が高い
  • 経済理論の直感的理解のみを求める読者には数式・コード量が過多になる
  • 特定のプログラミング言語チュートリアルとして使いたい読者には向かない(言語習得ではなく経済モデル実装が主眼)

読了後にできるようになること

  • 動的計画法・オイラー方程式法・時間反復法など主要な数値解法をマクロモデルへ適用できる
  • ビューリー・モデルを用いて所得格差・資産分布の定量的な説明ができる
  • 世代重複モデル(OLG)で年金・社会保障政策の定量評価を実施できる
  • ニューケインジアン・モデルの数値解法を実装し金融政策効果を分析できる
  • 自己回帰確率過程の離散近似(Tauchen 法等)をコードに落とし込める
  • 提供サンプルコードを改変しながら、独自の政策シナリオ分析を行うワークフローを習得できる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 数値計算ことはじめ — 環境構築から基本的な数値誤差の扱いまで、ゼロから手を動かして定着させる導入章
  • 第 2 章 2期間モデル・3期間モデルと数値計算の概観 — 単純なモデルで全体像を把握してから発展モデルへ進む足場として機能する
  • 第 3 章 動的計画法 — ベルマン方程式の数値解法の核心。応用編の全モデルに通底するため精読推奨
  • 第 4 章 オイラー方程式と時間反復法 — 動的計画法との使い分けを体得する。計算速度と精度のトレードオフを理解できる
  • 第 5 章 格差をどう説明するか——ビューリー・モデルによるアプローチ — 所得・資産格差の定量分析として現実の政策議論と直結する章
  • 第 6 章 ライフサイクルで考えるマクロ経済——世代重複モデル — 社会保障・年金改革の定量評価に必要なOLGモデルを実装する
  • 第 7 章 ニューケインジアン・モデルの新展開 — 金融政策・財政政策の効果分析に直結する現代マクロの核心
  • 第 8 章 定量的マクロ経済学のフロンティアを覗いてみる — 異質な経済主体モデル(HANK等)など最前線の研究動向を俯瞰できる

ハイライト

  • 現代のマクロ経済学ではどのような問題意識のもとで、どのようなモデル分析が行われているのか。そのフロンティアの姿に迫るための知識と技術を実践的に身に付けるための一冊。(本書の位置づけが端的に示されている。入門から最前線まで段階的に導く構成を宣言している)
  • 格差、社会保障、金融政策など、現実の経済問題に密接に関連する手法を具体的な分析事例に基づいて学んでいく。『異質な経済主体』を考慮するモデルを積極的に導入し、現実の政策課題に切り込む力を習得する。(第2部の特色である政策直結型の実践的アプローチが示されており、読者の学習動機と照合しやすい)

編集メモ

Qiita記事0件・累計likes 0件・楽天ランキング情報なし。出版2024年6月と新しく、定量マクロは専門性が高い分野のため現時点のシグナルは限定的

読む前に押さえておきたいこと

  • 中級マクロ経済学(動学最適化・ラムゼーモデルの基礎)
  • 線形代数と微分方程式の基礎(学部上級レベル)
  • PythonまたはMATLABなど数値計算系言語でのコーディング経験(構文は問わないが配列演算の感覚があると望ましい)

学習のコツ

  • 第1部(1〜4章)は順番通りに進み、提供サンプルコードを自分の環境で実際に動かしながら読むと理解が定着しやすい
  • 動的計画法(第3章)はすべての応用モデルの土台になるため、ここで詰まった場合は先に進まず付録Bの理論解説を参照するとよい
  • 第2部は各章が独立性が高いため、研究・業務の目的に応じて第5章(格差)、第6章(社会保障)、第7章(金融政策)から着手することも可能
  • 付録Cの自己回帰確率過程の離散近似は、確率ショックを扱う全モデルで必要になるため、応用編に入る前に一読しておくと詰まりにくい
出版社による内容紹介

■本書の特長 マクロ経済分析、政策分析に欠かせない数値計算の手法を用いた定量分析の理論と実践を、プログラムコードも提供しつつ、基礎からステップ・バイ・ステップで丁寧に解説! 第1部「数値計算の基礎」では、ベーシックなマクロ経済モデルを用いて、さまざまな数値計算の手法を実践する方法を、手を動かしながらじっくり学び、基礎を定着させる。 第2部「応用編」では、格差、社会保障、金融政策など、現実の経済問題に密接に関連する手法を具体的な分析事例に基づいて学んでいく。「異質な経済主体」を考慮するモデルを積極的に導入し、現実の政策課題に切り込む力を習得する。 補論では、本書で用いたプログラムコードのガイドや、数値計算で必要となる理論面の解説を提供する。 現代のマクロ経済学ではどのような問題意識のもとで、どのようなモデル分析が行われているのか? そのフロンティアの姿に迫るための知識と技術を実践的に身に付けるための一冊。 ■主な目次 第1部 数値計算の基礎  第1章 数値計算ことはじめ  第2章 2期間モデル・3期間モデルと数値計算の概観  第3章 動的計画法  第4章 オイラー方程式と時間反復法 第2部 応用編  第5章 格差をどう説明するかーービューリー・モデルによるアプローチ  第6章 ライフサイクルで考えるマクロ経済ーー世代重複モデル  第7章 ニューケインジアン・モデルの新展開  第8章 定量的マクロ経済学のフロンティアを覗いてみる 付録  A 使用したコードについて  B 数値計算の理論  C 自己回帰確率過程の離散近似 第1部 数値計算の基礎  第1章 数値計算ことはじめ  第2章 2期間モデル・3期間モデルと数値計算の概観  第3章 動的計画法  第4章 オイラー方程式と時間反復法 第2部 応用編  第5章 格差をどう説明するかーービューリー・モデルによるアプローチ  第6章 ライフサイクルで考えるマクロ経済ーー世代重複モデル  第7章 ニューケインジアン・モデルの新展開  第8章 定量的マクロ経済学のフロンティアを覗いてみる 付録  A 使用したコードについて  B 数値計算の理論  C 自己回帰確率過程の離散近似

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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