ISBN 9784583115283
ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第4版
- 出版社
- ベースボール・マガジン社
- 刊行
- 2022-07
概要
VDOT を軸に科学的根拠でランニングトレーニングを設計する
想定読者
800m からマラソン・トライアスロンまで、記録向上を目指して体系的なトレーニング計画を立てたい市民ランナーおよびコーチ
こんな人には向いていない
- 週1〜2回のジョギングを楽しむことが目的で、ペース管理や強度区分に踏み込む意欲がない人
- すでにコーチ付きのエリート選手として競技トレーニングを受けており、本書のプログラム体系を熟知している人
- ウォーキングや初歩的な有酸素運動から始める段階にある、ランニング未経験者
読了後にできるようになること
- VDOTを用いて自身の現在の走力を数値化し、E/M/T/I/Rの各強度ゾーンに対応したペースを決定できる
- 800mからウルトラトレイル・トライアスロンまで種目別に設計されたプログラムを、自身の目標に合わせて適用できる
- 練習を強度別の時間で記録・管理するアプローチで、トレーニング負荷を客観的に把握できる
- 気温・高地・トレッドミルなど環境条件がパフォーマンスに与える影響を定量的に補正できる
- シーズン設計の考え方(1シーズンの構築)から各種目のピーキングまで、長期計画を立てられる
- RunSMARTプロジェクトによる最新知見を取り込んだペース設定の根拠を説明できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 ランニングの成功を決める要素 — 本書の設計思想を理解するための導入。最初に通読しておくと以降の章の文脈が定まる
- 第 2 章 トレーニングの原理とテクニックのポイント
- 第 3 章 生理学的能力のプロフィールとトレーニングのプロフィール
- 第 4 章 トレーニングのタイプと強度 — E/M/T/I/Rの5強度区分の定義。各ゾーンの生理学的意味を把握してから種目別章を読むと理解が深まる
- 第 5 章 VDOT — 走力の数値化の核心。自身のVDOTを求めてペーステーブルを引くための章として繰り返し参照する
- 第 6 章 環境に応じたトレーニング・高地トレーニング
- 第 7 章 トレッドミルトレーニング
- 第 8 章 体力向上のトレーニング — 競技種目を問わず適用できる汎用プログラム。特定の大会を目指す前段階に使いやすい
- 第 9 章 休養と補助的トレーニング
- 第 10 章 1シーズンの構築
- 第 11 章 800mのトレーニング
- 第 12 章 1,500mから2マイルまでのトレーニング
- 第 13 章 5kmと10kmのトレーニング
- 第 14 章 クロスカントリーのトレーニング
- 第 15 章 15kmから30kmまでのトレーニング
- 第 16 章 マラソンのトレーニング — 市民ランナーの参照頻度が最も高い章。サブ4〜サブ3レベルのプログラム選択の基準も示されている
- 第 17 章 ウルトラトレイルのトレーニング — 第4版で大幅強化されたセクション
- 第 18 章 トライアスロンのトレーニング
ハイライト
- 最高の結果を最小負荷で手に入れる、効率的なトレーニングを目指すというのが本書の一貫したテーマです(本書全体の編集方針を一文で示す記述。量より質を重視する思想が端的に表れている)
外部からの言及
- 本書は『ランナーの聖書』と称され、SNSやYouTubeで得られる断片的な情報の土台を固めるために参照する読者が多い。なんとなく走る状態から、練習の目的と強度を意識した状態への移行を後押しする一冊として位置づけられている(blog)
- VDOTを使って感覚に頼らず練習強度を数値化できる点が評価されている一方、カーボンプレートシューズによるタイム短縮がVDOT値を過大評価させる可能性があるという現代的な注意点も指摘されており、ペース設定には機材補正を意識する声もある(blog)
- サブ5台からサブ4を目指すレベルの市民ランナーが、ダニエルズ理論を入口に1年単位の計画を立てる際の参照書として活用する事例が複数確認できる。VDOTの現在値から目標値までの道筋を論理的に描けることが、継続モチベーションにつながっている(blog)
編集メモ
Qiita記事での言及は確認されず(2026-05-22時点)、note.com上では約200件の言及が存在し複数の実践ログが公開されている。楽天ランキング履歴の有無は未確認だが、2016年初版から継続改訂されている日本語版の継続的な需要と、国内外でのミリオンセラーの実績を根拠に practical と判定
読む前に押さえておきたいこと
- 週3〜4回程度の継続的なランニング習慣があり、自身の5km〜10kmタイムをある程度把握していること
- 心拍数やペースの概念に触れたことがあること(ガーミン等のGPSウォッチがあると実践に直結しやすい)
- 英語版や旧版(第3版)で本書に触れている場合は、第4版でのウルトラトレイル・トライアスロン章の拡充と練習メニューの更新を確認してから読む
学習のコツ
- まず第5章でVDOTを求め、自分のペーステーブルを手元に置いてから第4章の強度区分を読むと、各練習タイプの意味が体感しやすくなる
- 目標種目が決まっている場合は、PartIIの該当章を先読みして全体像を掴み、PartIの理論章に戻るという往復が理解を加速する
- 体力向上プログラム(第8章)は種目を問わず使えるため、特定レースの準備前のベース期に活用するとシーズン設計が立てやすい
- 環境補正の章(第6章)は夏場や高地での練習期に都度参照する使い方が実用的で、通読よりリファレンスとして活用する価値が高い
- カーボンプレートシューズを使用している場合は、VDOT算出に使うレースタイムがシューズ補正込みである点を意識してペース設定に余裕を持たせると過負荷を防ぎやすい
出版社による内容紹介
国内外でミリオンセラーを記録している世界最高のランニング・トレーニング本の最新版が登場! 体力をつけたい、レースで結果を出したい、シリアスなトレーニングに復帰したい。その目標を達成するプログラムが、ここにはある。種目別プログラムは800mからマラソン、トライアスロンまでをカバー。それぞれ、スピード、有酸素性能力、持久力といった能力の養成に最適な強度で作成されている。また、トレーニングを強度別の練習時間で記録することを提唱。目指すのは、最高の結果を最小負荷で手に入れる、効率的なトレーニングだ。 最新版となる本書では、対象の種目は拡充しつつ、プログラムは応用しやすくアップデート。VDOTによるペース設定を細かく説明したほか、「RunSMART プロジェクト」によって得られた新たな知見、練習メニューも、随所に追加した。 PartI フォーミュラを理解する 第 1 章 ランニングの成功を決める要素 第 2 章 トレーニングの原理とテクニックのポイント 第 3 章 生理学的能力のプロフィールとトレーニングのプロフィール 第 4 章 トレーニングのタイプと強度 第 5 章 VDOT 第 6 章 環境に応じたトレーニング ・ 高地トレーニング 第 7 章 トレッドミルトレーニング 第 8 章 体力向上のトレーニング 第 9 章 休養と補助的トレーニング PartII フォーミュラを応用する 第 10 章 1シーズンの構築 第 11 章 800mのトレーニング 第 12 章 1,500mから2マイルまでのトレーニング 第 13 章 5kmと10kmのトレーニング 第 14 章 クロスカントリーのトレーニング 第 15 章 15kmから30kmまでのトレーニング 第 16 章 マラソンのトレーニング 第 17 章 ウルトラトレイルのトレーニング 第 18 章 トライアスロンのトレーニング Appendix タイムとペースの換算表 Appendix タイム一覧 INDEX(索引)
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。