ISBN 9784621307359

マネジメント3.0 : 適応力の高いチームを育むための6つの視点

マネジメント3.0 : 適応力の高いチームを育むための6つの視点
出版社
丸善出版
刊行
2022-07

概要

複雑系の理論でアジャイルチームのマネジメントを再設計する

想定読者

アジャイル開発を導入・推進しているエンジニアリングマネージャー、スクラムマスター、テックリードで、チームの自己組織化や権限委譲の実践に課題を感じている人

こんな人には向いていない

  • ウォーターフォール開発環境でプロセス改善の余地がなく、上位層の承認なしに組織変更を試みられない立場の人には実践難易度が高い
  • マネジメント論の概念整理よりも、特定ツール(Jira 等)の操作手順や即時適用できるテンプレートを求める人には抽象度が高すぎる
  • すでにホラクラシーやティール組織論を深く実践しているチームには、理論的な前提部分に既知の内容が多い

読了後にできるようになること

  • 複雑適応系(CAS)の観点からチームの振る舞いを分析し、介入ポイントを特定できる
  • Moving Motivators を用いてチームメンバー個々の動機構造を可視化し、内発的動機に働きかけられる
  • Delegation Poker で権限委譲レベルを職務・状況ごとに段階的に設計できる
  • Celebration Grid を活用してチームの失敗から学ぶ文化を構造的に醸成できる
  • 6つの視点(Energize people / Empower teams / Align constraints / Develop competence / Grow structure / Improve everything)を自チームの現状にマッピングできる
  • 自己組織化と奉仕型リーダーシップを両立する管理者の役割を言語化し、上位層に説明できる

ハイライト

  • 本書は、その場しのぎの解決策が欲しい人向けには書かれていない。本書は、マネジメントに対する情熱と愛を持つ、真剣な学習者向けに書かれている。本書は、マネジメントのクラフトマン向けに書かれている。(ロバート C.マーティンの推薦文。本書が即効薬ではなく理論と実践を統合した長期投資型の一冊であることを端的に示している)
  • マネジメント3.0は、アジャイル/リーンへの転換に巻き込まれたマネージャー自身がどのようにアジャイルに『なり』うるかに対して示唆に富んだガイドを提供する。(ジム・ハイスミスの推薦文。プロセス導入側ではなくマネージャー自身の変容を主題にした書籍であることを明示している)

外部からの言及

  • Moving Motivators を実チームに適用した記事が複数あり、10種のモチベーションカードを使った動機の可視化がシンプルかつ効果的という評価が目立つ。ゲーム感覚で導入しやすい点が繰り返し言及されている(qiita)
  • Delegation Poker については、全か無かの権限委譲ではなく職務・タスク単位で段階を設計できる点が評価されており、マネージャーとメンバー双方の安心感を高める実践として紹介されている(qiita)
  • Celebration Grid をふりかえりに取り入れた事例では、失敗を学びとして祝う文化の形成に寄与するという評価がある一方、フレームワークの説明に留まり実運用上の難しさへの言及は少ない(qiita)

編集メモ

Qiita 上で Management 3.0 のプラクティス(Moving Motivators / Delegation Poker / Celebration Grid / Kudo Cards)を紹介する記事が複数確認できた(likes 合計 約220)が、本書の ISBN を直接引用する記事は見当たらなかった。英語原著の普及度とアジャイル文脈での参照頻度から practical と判定

読む前に押さえておきたいこと

  • スクラムまたはカンバンの基本概念と実運用経験(チームにアジャイルプロセスが存在する状態で読むと実感が伴う)
  • 管理者またはリード的立場での実務経験(権限委譲やモチベーション管理の課題感がないと具体的な問題意識が持ちにくい)

学習のコツ

  • 6つの視点は相互依存しているため、第1章で全体地図を掴んでから自チームの最大課題に対応する章を優先して読む方が実務反映が早い
  • 各章末に紹介されるプラクティス(Moving Motivators / Delegation Poker 等)は、理論章と分離してチームの勉強会資料として活用できる構成になっている
  • 推薦文を書いたロバート C.マーティンやジム・ハイスミスの著作を並行参照すると、本書の理論的立ち位置がより明確になる
  • 複雑系科学の背景知識がなくても読み進められるが、Cynefin フレームワークの基礎を事前に押さえておくと第2章以降の吸収が速い
出版社による内容紹介

ここ数年ほどの間、DX という追い風や、日本や海外の市場での競争の激化もあり、日本でもアジャイル開発がようやく普及し、定着しつつある状況になってきている。アジャイル開発の実践が進むと、それらのアジャイル開発チームの中で自己組織化や奉仕型リーダーシップをうまく実現することで、開発メンバーの多様な意見(観点)を取り入れてより良い成果を生み出したり、より働き甲斐のあるチーム(環境)を実現できる例が 増えていくことが期待できる。本書は、このような自己組織化や奉仕型リーダーシップなどに基づく新たなマネジメントのあり方、すなわちマネジメント3.0を提案するものである。複雑系の科学、マネジメント理論、社会学などに基づいて理論的に説明するとともに、組織に少しずつ試し、取り入れやすい様々なプラクティスを提案する。 推薦のことば 「私は、『何事であれ5ステップで成功する』というような解説本を好まない。私は、自分に考えさせる本ー新しいアイデアを示し、心理的な活力が流れるようにするものーが好きだ。ヨーガンの本は、後者に分類される。本書は、リードし、マネージすることー特に今日の荒れ狂う世界においてーについて、複雑な取り組みとして我々に考えることを求める。マネジメント3.0は、アジャイル/リーンへの転換に巻き込まれたマネージャー自身がどのようにアジャイルに『なり』うるかに対して示唆に富んだガイドを提供する。」 ージム・ハイスミス、エクゼブティブ・コンサルタント、ThoughtWorks, Inc., 『アジャイルプロジェクトマネジメント』の著者 「私は、マネジメント3.0は今後10年にアジャイルなマネジメントの書籍の「聖書」になるだろうと固く信じている。」 ーエド・ヨードン、ITマネジメント/ソフトウェア コンサルタント、Nodruoy, Inc.、 『デスマーチ』の著者 「本書は、その場しのぎの解決策が欲しい人向けには書かれていない。本書は、マネジメントに対する情熱と愛を持つ、真剣な学習者向けに書かれている。本書は、マネジメントのクラフトマン(職人)向けに書かれている。」 ーロバート C.マーティン、ObjectMentor, inc.のオーナー、「Clean Code」の著者

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