ISBN 9784641166028
イノベーション
概要
イノベーションの性質とメカニズムを基礎から体系的に学ぶ
想定読者
経営学・経済学を学ぶ学部生から、イノベーションの生成過程を理論的な枠組みで捉え直したい実務家・研究者まで。教科書として腰を据えて通読したい読者に向きます。
こんな人には向いていない
- 明日使える新規事業の具体的なフレームワークや成功事例集を求める読者には、定義・測定・政策まで扱う体系性がかえって遠回りに感じられます。
- イノベーションを起業家個人の行動として学びたい読者は、まず姉妹書『アントレプレナーシップ』のほうが入口として合います。
読了後にできるようになること
- イノベーションをプロダクト/プロセス、持続的/分断的などのパターンで分類し、対象を曖昧にせず議論できるようになる
- イノベーションを「どう測るのか」という測定の論点を理解し、特許や研究開発投資といった指標の限界を踏まえて読める
- 国・産業・企業ごとにイノベーションの量や質が異なる理由を、環境要因の観点から説明できる
- 新しさを生み出す組織の条件(規模・範囲・若さ、ガバナンス、チーム構成)を整理して捉えられる
- 新しさを経済的価値へ転換する戦略と、内製と外部調達の境界の引き方を理解する
- イノベーション政策が何を狙い、社会にどう影響するのかという公共的な視点を持てる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 イノベーションとは何か? — 用語の定義から入るため、議論の土台を固める最初の必読章
- 第 2 章 イノベーションはどう測るのか? — 測定の難しさを扱う章。指標を鵜呑みにしないための視点が得られる
- 第 3 章 イノベーションのパターン
- 第 4 章 イノベーションはいつから持続的に生み出されるようになったのか?
- 第 7 章 なぜ、企業ごとに違いがあるのか? — 環境要因を企業レベルまで落とし込む章。第3部の組織論への橋渡し
- 第 10 章 どのようなチームが新しさを生み出すのか? — 組織・人事に関心がある読者の実務直結度が高い章
- 第 12 章 新しさを経済的価値に転換するための戦略 — 技術や発明を事業の成果につなげる戦略を扱う、実務家が起点に読む価値のある章
- 第 14 章 イノベーションのための政策
ハイライト
- どのような性質を持ち、どのようなパターンがあるのか? そしてどのようなメカニズムで生み出されるのか? イノベーションそのものに焦点を当て、基礎から定義・測定、組織、政策まで学ぶ基本書。(本書の射程(定義から政策まで)と立ち位置(基本書)が最も端的に示された箇所)
外部からの言及
- 著者(早稲田大学・清水洋)による有斐閣 note の対談で、姉妹書『アントレプレナーシップ』が起業家側、本書『イノベーション』が新しさが生み出される仕組み側を扱う二部構成として企画されたことが説明されている(blog)
編集メモ
Qiita 引用 0 件 / Rakuten ランキング履歴なし。IT 系の技術ブログでの言及は確認できず、経営学・イノベーション論の教科書として位置づく補完的な選択肢
読む前に押さえておきたいこと
- 経営学・経済学の基礎的な用語(企業・産業・市場など)に抵抗がないこと
- 個別の成功事例ではなく、理論的な枠組みで現象を捉える読み方への慣れ
学習のコツ
- 全15章を5部に分けた構成なので、まず第1部(1〜3章)で「イノベーションとは何か・どう測るか」の土台を作ってから関心のある部に進むと、各章の議論が空中分解しません。
- 実務で新規事業や事業化に関心がある読者は、第4部(12〜13章)の戦略の議論から逆引きして、必要な前提を前の部に戻って補うと回収が早くなります。
- 姉妹書『アントレプレナーシップ』と対で設計されているため、起業家個人の行動に関心が強い場合は両方を行き来すると理解が立体的になります。
- 各章は設問・参考文献が整理された教科書スタイルなので、章末の参考文献を起点に一次研究へ踏み込むと、入門の先へ進めます。
出版社による内容紹介
どのような性質を持ち,どのようなバターンがあるのか? そしてどのようなメカニズムで生み出されるのか? イノベーションそのものに焦点を当て,基礎から定義・測定,組織,政策まで学ぶ基本書。姉妹書『アントレプレナーシップ』とあわせて読むとより効果的。 第1部:イノベーションの基本 第1章:イノベーションとは何か? 第2章:イノベーションはどう測るのか? 第3章:イノベーションのパターン 第2部:イノベーションを生み出す環境 第4章:イノベーションはいつから持続的に生み出されるようになったのか? 第5章:なぜ,国ごとに違いがあるのか? 第6章:なぜ,産業ごとに違いがあるのか? 第7章:なぜ,企業ごとに違いがあるのか? 第3部:新しさを生み出す企業 第8章:規模,範囲と若さ 第9章:ガバナンスと意思決定,資源動員 第10章:どのようなチームが新しさを生み出すのか? 第11章:どのような人が新しさを生み出すのか? 第4部:企業の戦略 第12章:新しさを経済的価値に転換するための戦略 第13章:どこまでを自社でやるのか? 第5部:イノベーションと社会 第14章:イノベーションのための政策 第15章:イノベーションと社会 補論:よくある質問/参考文献
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。