ISBN 9784760832927

発達が気になる子どもが小児科の専門外来を受診するとき : 診察室で行われていること

発達が気になる子どもが小児科の専門外来を受診するとき : 診察室で行われていること
著者
柏木充
出版社
金子書房
刊行
2024-04

概要

発達専門外来の診察プロセスを保護者・教育者に向けて丁寧に解説する

想定読者

発達が気になる子どもを持つ保護者、および学校・保育現場で支援に携わる教職員

こんな人には向いていない

  • 神経発達症の診断・治療を専門とする医師や臨床心理士など、すでに専門的な診療知識を持つ医療従事者には基礎的すぎる内容が多い
  • 発達について全く前知識のない状態から学術的・体系的に学びたい読者には、実務的・実践的な内容に偏りすぎている
  • 成人の発達障害支援・就労支援を主な関心とする読者には対象年齢が限定的

読了後にできるようになること

  • 初診から再診までの専門外来の流れを保護者視点で把握し、受診前の準備と心構えができる
  • MSPA・WISC-V・DN-CASなど発達検査の種類と目的、結果の読み方の概要を理解できる
  • ADHD・ASD・SLD・DCDなど主な神経発達症の特徴と、それぞれの診断基準の考え方を整理できる
  • 薬剤療法の導入判断・薬の選択・効果の確認方法について、保護者として医師と対話できる知識が身につく
  • 医療・教育・家庭の三者連携のあり方と、各立場が担うべき役割を具体的に理解できる
  • ゲーム障害・不登校・起立性調節障害など神経発達症と併存しやすい問題の全体像を把握できる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 受診にあたって — 受診前の準備から初診・再診の流れまでを時系列で解説。最初に読むべき章
  • 第 2 章 初診 — MSPAや問診票の役割を説明。保護者が記入時に意識すべきポイントが整理される
  • 第 3 章 小児科医による問診と診察 — 診察室での医師の視点が開示される章。子どもへの関わり方の背景を理解できる
  • 第 4 章 知能検査と医学的検査 — 発達指数・知能指数・協調運動検査など各検査の目的と限界を整理。保護者が結果を受け取る前に読む価値がある
  • 第 5 章 主な神経発達症 — SLD・DCD・ADHD・チック症・ASD・IDD の6疾患を横断比較できる。混同しやすい概念の整理に有効
  • 第 6 章 神経発達症とよく併存してみられる疾患・問題 — 不登校・ゲーム障害・睡眠障害・起立性調節障害を扱う。子どもの二次的困難を理解するための補完章
  • 第 7 章 検査結果や診断を伝える — WISC-VとDN-CASの解釈法、グレーゾーンの意味を解説。診断を受けた後の保護者に特に役立つ
  • 第 8 章 薬剤療法 — ADHD薬の導入判断から効果確認まで具体的な手順を提示。学校への伝え方も含む実践的な章
  • 第 9 章 その後の経過 — 医療費助成制度と手当についてのコラムを含む。制度的なサポート把握に役立つ
  • 第 10 章 神経発達症の診療における連携 — 親子関係・教育・医療の三者連携の具体像を示す。教師や支援者が読むとチームでの関わり方が具体化する
  • 第 11 章 さらにその後 — 成長に伴う変化と長期的な見通しを示す終章

ハイライト

  • 外から見えにくい診療の流れを保護者や学校の先生に向けて小児科医が丁寧に解説する(本書の主眼が医療者向けではなく保護者・教育者向けであることが端的に示されている)
  • 発達の専門外来で実際に何が行われているのか。外から見えにくい診療の流れを保護者や学校の先生に向けて小児科医が丁寧に解説する(専門外来という閉じた空間を可視化するという本書固有の価値を最もよく示す一節)

編集メモ

Qiita言及0件・累計likes 0件。IT系外部シグナルは確認できず。小児科専門外来・神経発達症という医療・教育領域の専門書であり、当プラットフォームの検索流入は限定的と想定。書誌・目次の質は高く、同領域の保護者・教育者ニーズには合致する

読む前に押さえておきたいこと

  • 特定の専門知識は不要。発達について気になり始めた保護者・教育者が対象
  • 医療用語の基礎(診断名の略称など)は本書内で丁寧に説明されているため、事前予習は不要

学習のコツ

  • まず第1章・第2章で受診の全体像をつかんでから、第5章で気になる疾患を個別に確認するルートが実用的
  • 第4章(知能検査)は検査結果を受け取る前後のタイミングで読むと、数値の意味と限界の両方が腑に落ちやすい
  • 第8章(薬剤療法)は薬を使うかどうか迷っている段階で一読することで、医師との対話の準備になる。読んだうえで主治医に質問を持ち込む使い方が効果的
  • コラム群(グレーゾーン・遺伝・知能の変化・不登校の体験談など)は補足情報として後から読んでも理解が深まる
出版社による内容紹介

発達の専門外来で実際に何が行われているのか。外から見えにくい診療の流れを保護者や学校の先生に向けて小児科医が丁寧に解説する。 目次より 第1章 受診にあたって 受診前の準備 初診の流れ 再診 その後 【コラム1】気づく 【コラム2】「発達がゆっくり(遅れている)」とは 【コラム3】そもそも「神経発達症(発達障害)」とは 【もう少し詳しく知りたい人のための小児科講座1】 神経発達症(発達障害)の捉え方の難しさ 第2章 初診 MSPA 問診票や質問紙,自由記載メモ 【もう少し詳しく知りたい人のための小児科講座2】 発達が気になるお子さんを見るための主な質問紙や面接調査 第3章 小児科医による問診と診察 診察の始まり お子さんへの問診 診察 保護者への問診 第4章 知能検査と医学的検査 発達の検査とは 発達指数や知能指数の検査 その他の認知機能検査 協調運動の検査 医学的検査 第5章 主な神経発達症 限局性学習症(SLD) 発達性協調運動症(DCD) 注意欠如多動症(ADHD) チック症群 自閉スペクトラム症(ASD) 知的発達症(IDD) 【コラム4】読み書き障害は努力すれば克服できますか? 【コラム5】墨汁とケチャップ 【コラム6】知能は変化しますか? 第6章 神経発達症とよく併存してみられる疾患・問題 ゲーム障害 睡眠障害 起立性調節障害(OD) 不登校 【コラム7】5年半続いた不登校 第7章 検査結果や診断を伝える WISC-VとDN-CASの解釈 【コラム8】グレーゾーンとは 【コラム9】神経発達症は遺伝しますか? 第8章 薬剤療法 ADHDの薬剤療法導入の考え方 薬剤療法に関する疑問・不安 薬剤の選択について 薬剤療法をしていることを学校にも伝えるか? 効果の判断について 薬物療法の経過 ADHDの「治療」のメリット・デメリット ASD治療の標的症状 第9章 その後の経過 【コラム10】医療費助成制度と手当と発達障害 第10章 神経発達症の診療における連携 「親子関係」という連携 保護者と教育(教師)との連携 保護者と医療の連携 医療と教育の連携 第11章 さらにその後

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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