ISBN 9784761529628
ネイバーフッド・マネジメント : 実践に学ぶ担い手・場・仕組みづくり
概要
郊外住宅地の9事例から担い手・場・仕組みを設計する
想定読者
団地・マンション・郊外住宅地の再生に携わるまちづくり実務者、行政担当者、建築・都市計画の専門職
こんな人には向いていない
- 住民として地域活動に参加したいだけの一般市民には法制度や仕組み設計の記述が専門的すぎる
- 大規模都市再開発や商業エリアのマネジメントを主題にしている読者には対象が郊外住宅地に限定されている
- コミュニティ論・地域社会学の理論的研究を期待する読者には事例重視の構成が合わない
読了後にできるようになること
- シェア商店・地域リビング・住民の表現拠点など、空き家・空き店舗を活用する担い手型の再生手法
- 施設開放、住民主体の関係性育成、公民連携という3つのマネジメント仕組みを事例から比較できる
- 既存の自治会・管理組合の法的権能の限界と、ネイバーフッド・マネジメントのための法律論
- 外部の「よそ者」を仕掛け人として活用し、閉じたコミュニティを開かれたネイバーフッドへ転換する方法
- 共感のネットワーク形成と地域拠点の設計が自走するエコシステムを生み出すメカニズム
- エリアマネジメントと管理組合の関係整理など、制度面からの実行可能なスキームの組み合わせ方
本書のキー概念(章解説)
- 序章: ネイバーフッド・マネジメントとは — 概念整理と社会システム転換の必要性を論じる。全体の骨格把握に必須
- 第 1 章 第1部1章: コミュニティの隙間をみつける(事例1〜3) — 富士見台トンネル・こずみのANNEX・左近山団地。空き家・空き店舗の転用モデル
- 第 2 章 第1部2章: マネジメントの仕組みをインストールする(事例4〜6) — 諏訪2丁目・浜甲子園・morinekiプロジェクト。公民連携による価値創造
- 第 3 章 第1部3章: 閉じたコミュニティから開かれたネイバーフッドへ(事例7〜9) — 鳩山・泉北・日の里の各ニュータウン。自走モデルの要件を読み取れる章
- 第 4 章 第2部1章: 既存のコミュニティを乗り越える — 担い手のタイプ分類と多様な活動のネットワーク化
- 第 5 章 第2部2章: 法律から見たコミュニティによるマネジメント — 自治会退会の自由・管理組合とエリアマネジメントの関係など、法的根拠を整理する実務必携章
- 第 6 章 第2部3章: 仕掛ける人を育てる — 外部接点が地域を解きほぐす知見。行政・NPO の人材育成担当者に有用
- 第 7 章 第2部4章: 仕掛ける場所を創り出す — 制度見直しと複数事業スキームの組み合わせ方。設計・開発側の実務者向け
- 第 8 章 第2部5章: 共感のネットワークを広げる — 自走するエコシステムの設計原理。終章への橋渡し
- 第 9 章 終章: ネイバーフッド・マネジメントの実現に向けて — 事例横断の学びと必要な社会システム変革をまとめる
ハイライト
- 「行政でも市場でもない領域で公共性を立ち上げ、運営する具体像」を示す本書に共感する(建築家・藤村龍至氏推薦より)(第三の領域としてのネイバーフッド・マネジメントの独自性が端的に表れている推薦文)
- 『住むだけのまち』から関わり続けるまちへ。多くの住宅地で高齢化や空き家の増加が進み、再生の必要性が高まっている(本書が解こうとする課題の射程を30字で示す。郊外住宅地の当事者が共鳴しやすい冒頭)
外部からの言及
- 建築家・藤村龍至氏が推薦し、行政でも市場でもない第三の領域で公共性を立ち上げる具体像として評価。住総研の研究委員会が実践事例を体系化した点が専門家から支持されている(other)
編集メモ
Qiita言及0件・累計likes 0件。2026年2月刊行の新刊で外部シグナル蓄積前の段階。rakutenランキング情報なし。書評・言及が出揃った時点で再評価が望ましい
読む前に押さえておきたいこと
- 区分所有法・管理組合・自治会の基本的な役割の違いを理解していると第2部2章の吸収が早い
- エリアマネジメントや都市再生推進法人制度の概要知識があると仕組み設計の章でより深く読める
- 特定の前提資格は不要だが、地域の現場(住民活動、行政窓口、設計業務)への関与経験があると事例の解像度が上がる
学習のコツ
- 第2部2章(法律論)は専門性が高いため、まず第1部の9事例を通読して具体像を掴んでから読むと理解が定着しやすい
- 9事例はそれぞれ独立して参照できる。自分が関わっている地域タイプ(団地・マンション・ニュータウン)に近い事例から読み始めると実務への接続が早い
- 第2部3〜4章は行政・NPO・設計者・法務担当といった読者の職能によって刺さる節が異なる。巻末の事例インデックスを先に確認して優先章を決めることを推奨する
- 終章の『必要な社会システムは何か』は制度提言の性格が強い。政策立案や報告書作成の場面でそのまま論拠として引用できる構成になっている
出版社による内容紹介
藤村龍至氏 推薦! 「住むだけのまち」から 関わり続けるまちへ。 多くの住宅地で高齢化や空き家の増加が進み、再生の必要性が高まっている。本書では、郊外住宅地における団地やマンション、そして近隣のマネジメントについて9つの事例を取り上げ、担い手・場・仕組みづくりという観点で新たな手法の確立を目指す。自分たちのまちを持続可能で豊かにするために、できることから始めよう。 序章 ネイバーフッド・マネジメントとは─求められる社会システムの転換 1 新たな発想が必要 2 ネイバーフッド・マネジメントとは? 3 必要な発想の転換は何か 第1部 ネイバーフッド・マネジメントの実践 1章 コミュニティの隙間をみつける 事例1 商店街の空き店舗をシェア商店に─富士見台トンネル 事例2 住宅地の空き家を地域のリビングに─こずみのANNEX 事例3 広場や空き店舗を住民の表現の場に─左近山団地 2章 マネジメントの仕組みをインストールする 事例4 地域に開く施設を加える─諏訪2丁目住宅 事例5 住民主体で関係性を育む─まちのね浜甲子園 事例6 公民連携で新たな地域価値を創造する─morinekiプロジェクト 3章 閉じたコミュニティから開かれたネイバーフッドへ 事例7 拠点づくりからコミュニティを開く─鳩山ニュータウン 事例8 資源を循環させて自走する─泉北ニュータウン 事例9 人と活動のつながりが加速する─日の里ニュータウン 第2部 ネイバーフッド・マネジメントの仕掛け方 1章 既存のコミュニティを乗り越える 1 ネイバーフッド・マネジメントの担い手のタイプ 2 担い手のタイプから見た取り組み事例 3 多様な活動のネットワーク化に向けて 2章 法律から見たコミュニティによるマネジメント 1 これまでのコミュニティによるマネジメントの主体 2 自治会の退会の自由 3 団体の権能の限界 4 管理組合と自治会の関係─自治会への強制加入・自治会費の強制徴収!? 5 管理組合とエリアマネジメント 6 既存の組織の限界 7 ネイバーフッド・マネジメントのための法律論 3章 仕掛ける人を育てる 1 ネイバーフッド・マネジメントの仕掛け人とは誰か 2 価値を生み出す「よそ者」がカギ 3 仕掛け人をどのように生み出すか 4 外部との接点がネイバーフッドを“解きほぐす” 4章 仕掛ける場所を創り出す 1 住宅地を住みたいまちに変えるための仕掛け 2 仕掛ける場所を見つけ出す 3 制度を見直して仕掛ける場所を生み出す 4 様々な事業スキームを組み合わせる 5 仕掛ける場所を創り出す 5章 共感のネットワークを広げる 1 ワクワクするネイバーフッドへの挑戦 2 人を誘い込み火を灯す地域拠点と仕掛け人 3 暮らしの新たな魅力を創発する開かれたネットワーク 4 共感で駆動するネイバーフッド・マネジメント 終章 ネイバーフッド・マネジメントの実現に向けて 1 事例からの学び 2 まちを元気にする仕掛け 3 必要な社会システムは何か?
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。