ISBN 9784774189093
Java本格入門 : モダンスタイルによる基礎からオブジェクト指向・実用
概要
Java の基礎文法からOOP・設計・開発実務まで体系化する
想定読者
プログラミング経験はあるがJavaをゼロから体系的に学び直したい若手エンジニア、または異言語からJavaへ移行するエンジニア
こんな人には向いていない
- Javaでの実務経験が3年以上あり、Spring / Hibernate 等のエコシステムを既に運用しているエンジニア(基礎事項の比重が大きく物足りなくなる)
- プログラミング自体が初めての完全未経験者(変数・制御構文の概念を前提に進む構成のため)
- 特定フレームワーク(Spring Boot 等)の即戦力知識を急ぎたい人(フレームワーク解説は本書の範囲外)
この本で身につくこと
- Java最新仕様(ジェネリクス・ラムダ・Stream API・enum 等)の文法を体系的に整理して説明できる
- クラス・継承・インターフェースを用いたオブジェクト指向設計の基本構造を自力で実装できる
- 主要デザインパターン(GoF)の意図を理解し、実際のコード設計へ選択・適用できる
- Maven/Gradle によるビルド管理と Javadoc によるドキュメンテーションを実務で使える
- ユニットテストを含む開発ワークフローの全体像を把握し、品質への配慮を実践できる
ハイライト(外部からの言及)
最新仕様に基づく文法から、オブジェクト指向やデザインパターン、そしてビルド、ドキュメンテーション、品質への配慮などの話題もきちんとおさえました。 — 出典
文法だけに留まらず開発実務の周辺知識まで一冊で網羅するという本書の編集方針が最も端的に表れている記述
この本ではJava初心者はもちろん、Java8での新しい機能であるStreamについてとてもわかりやすくまとめてあり、初めてながら読みやすく、楽しくてついすぐに読み終えてしまったのを覚えています。 — 出典
新卒1年目エンジニアによる読了体験の証言。Stream API という具体機能への評価と「楽しくすぐ読み終えた」という読後感——前の網羅性ハイライトとは対照的に、読みやすさ・学習体験という角度を補完する
語り口が違うので2冊ともやるのが良いと思います。(欲を言えば同じ内容に関して3冊やりたい) 無駄のないコードの書き方にも触れていて、どんなコードを書くかが意識しやすいです。 — 出典
類書(スッキリJava実践編)との比較で「語り口の違い」を評価しながら、コード品質意識という本書固有の価値を指摘——「網羅性」でも「読みやすさ」でもなく、書き方の作法を意識させるという第三の角度を追加する
章立て
第1章 Javaの基本を知ろう ~イントロダクション~
Java の言語特性と開発環境の整理
第2章 基本的な書き方を身につける
変数・演算子・制御構文・メソッドの基礎を扱う。他言語経験者は速読でよく、演算子オーバーロード非対応など Java 特有の制約の確認に絞って進められる
第3章 型を極める
プリミティブ vs 参照型 / 自動 boxing / Generics の関係を実装レベルで把握
第4章 配列とコレクションを極める
List / Map / Set の選択基準と使い分けを実装例で学ぶ。第5章の Stream API を使いこなす前提知識となるため、先に理解を固めておくと流れがスムーズになる
第5章 ストリーム処理を使いこなす ~ラムダ式とStream API~
Java 8 以降のモダンスタイルの中核章
第6章 例外を極める
検査例外と非検査例外の設計判断、try-with-resources など Java 固有の例外処理慣習を整理する。現場コードで頻出する例外設計アンチパターンを把握するうえで実務直結度が高い
第7章 文字列操作を極める
String の不変性・StringBuilder との使い分け・正規表現・書式化を扱う。パフォーマンスに直結する StringBuilder 選択の判断基準が実務で繰り返し参照される
第8章 ファイル操作を極める
java.nio.file(NIO.2)ベースのパス操作・ファイル読み書きを扱う。レガシー java.io との対比も示されており、既存コードの読解にも役立つ補完的な章
第9章 日付処理を極める
java.time(JSR-310)の使い方。レガシー Date/Calendar との対比
第10章 オブジェクト指向をたしなむ
継承・ポリモーフィズム・インターフェースの協調設計をJavaコードで体系化する核心章。第12章のデザインパターン理解を左右するため、前提として熟読が推奨される
第11章 スレッドセーフをたしなむ
synchronized / volatile / java.util.concurrent。並行性の基礎章
第12章 デザインパターンをたしなむ
GoFパターンの代表例を概観する章。全23パターンの網羅ではなく意図の把握が目的であり、深掘りは結城浩『デザインパターン入門』との組み合わせが効果的
第13章 周辺ツールで品質を上げる
Maven / Gradle / Checkstyle / SpotBugs。ビルド・静的解析の実務基礎
第14章 ライブラリで効率を上げる
Lombok / Apache Commons / Guava。OSS ライブラリの選定基準
関連記事 / 参考情報
- 私からあなたへ 一人前のJavaエンジニアになるためのロードマップを送ろう — Javaエンジニアとして成長するための学習パスを体系化。本書を基礎定着フェーズの推薦書として紹介
- エンジニアになるために必要なスキル おすすめの書籍も紹介 — エンジニアのスキルセットと推薦書籍を整理した記事。本書はJava学習書として掲載
- 新卒1年目エンジニアが入社してから読んだ本 — 新卒エンジニアが実務に備えて読んだ書籍リスト。Java基礎固め書として本書が含まれる
- Javaの学習に使用した書籍 — Java学習者が実際に使用した書籍をまとめたリスト記事
- enum型をわかりやすく説明する — JavaのenumをコードExample付きで解説した技術記事。本書のenum解説が参照元として挙げられている
- iOSエンジニアのためのAndroid開発における学習ガイドライン — iOSエンジニアがAndroid開発へ移行する際のJava学習リソースとして本書を位置付けた学習ガイド
学習のヒント
- Java経験のある読者は文法章(前半)を速習し、OOP・デザインパターン章に重点を置くと時間対効果が高い
- ビルド・ドキュメンテーション・品質の各章は、実際のプロジェクト参加前後に読むと現場ルールとの対応が直感的につかめる
- enum・Stream API など各機能章は通読後も辞書として参照しやすい構成になっているため、実務で初めて使う場面での逆引きに活用できる
- デザインパターン章はGoFパターンの意図の把握に注力し、実装の細部は Effective Java 等の専門書と組み合わせると理解が深まる
前提知識
- 任意の言語でのプログラミング基礎経験(変数・制御構文・関数の概念)
- コマンドラインの基本操作(ファイル操作・パス指定程度)
- JDKのインストールとIDE(Eclipse / IntelliJ IDEA)の基本的な使い方
次に読む本
Effective Java 第3版
本書は文法・OOP・デザインパターンの概観を提供するのに対し、Effective Java は各言語機能を「なぜそう使うべきか」のプラクティス単位で掘り下げる。本書でJavaの全体像を把握した後に読むことで、コード設計の判断根拠を言語化できるようになる
Spring Boot実践入門系書籍
本書はJavaの言語仕様・設計原則をフレームワーク非依存で学ぶ構成であり、Springの依存性注入やAOPを理解する前提知識を網羅している。本書を終えた後にSpring Bootを手がけると、フレームワーク固有のアノテーションとJava標準との境界が明確になる
増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門(結城浩)
本書第12章はGoFパターンの概観紹介にとどまるが、結城浩の同書はGoF 23パターンをすべてJavaコードで段階的に実装・解説する。パターン名と意図は把握済みの状態で読むため、本書との差分である全パターン網羅と段階的実装習得に集中できる
出版社による内容紹介
誕生から20年を迎え、幅広い分野のプログラミングに欠かせないJavaの基礎から応用までをしっかり解説。最新仕様に基づく文法から、オブジェクト指向やデザインパターン、そしてビルド、ドキュメンテーション、品質への配慮などの話題もきちんとおさえました。
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。