ISBN 9784792306618

課税所得の認識原理の研究

課税所得の認識原理の研究
著者
山本 直毅
出版社
成文堂
刊行
2020-04

概要

所得課税のタイミングを実現原則から体系的に問い直す

想定読者

租税法の研究者・大学院生、課税のタイミング(実現・認識時機)を法理から詰める必要のある税理士・弁護士・税務実務家

こんな人には向いていない

  • 所得税法の入門・実務処理を手早く押さえたい読者(本書は基礎解説ではなく学術研究書です)
  • 計算例やケーススタディ中心の実務ハンドブックを求める読者
  • アメリカ租税法や比較法的視点に関心がない読者(第二部の比重が大きいため)

読了後にできるようになること

  • 所得課税における実現理論の展開を、租税公平主義・租税法律主義という基本原則から位置づけて説明できる
  • 譲渡所得課税で所得がいつ実現したと判定するか、その理論的な限界を整理できる
  • 未実現の保有利得に対する課税と、相続税による補完的課税との関係を理解できる
  • アメリカ租税法における課税所得の認識要件としての実現と、その法的統制の枠組みを把握できる
  • みなし実現(Deemed Realization)規定の合理性を、日米の議論を踏まえて検討できる

本書のキー概念(章解説)

  • 序論 ─ 本書の目的と構成
  • 第 1 章 第一章 所得課税のタイミングと実現理論 — 第一部の理論的土台。実現理論の全体像を押さえる章
  • 第 2 章 第二章 譲渡所得課税における所得の実現判定とその限界
  • 第 3 章 第三章 未実現の保有利得課税と相続税による補完的課税
  • 第 4 章 第四章 課税所得の認識時機をめぐる課税上の問題の実際 — 為替差損益など、実務に接続する具体論点を扱う章
  • 第 5 章 第五章 課税所得の認識要件としての実現 — 第二部・アメリカ租税法の議論はここから
  • 第 6 章 第六章 課税所得の認識の法的統制
  • 第 7 章 第七章 みなし実現(Deemed Realization)規定の合理性の検討
  • 第 8 章 終章 ─ 結びに代えて

ハイライト

  • 基本原則である租税公平主義と租税法律主義で体系化された租税法によってのみ納税者の権利は保護されるとの視点から、所得課税における課税所得の認識基準の問題を検討する研究書。(本書が課税タイミング論を貫く立脚点(納税者の権利保護)を端的に示している箇所)

外部からの言及

  • 著者の研究業績および書誌情報は researchmap・CiNii・成文堂サイトに記録されており、専修大学で法学博士を取得した研究者による全404頁の単著学術書として整理されている。(other)

編集メモ

Qiita 引用 0 件 / 楽天ランキング履歴なし。租税法という学術専門分野の研究書のため技術コミュニティの定量シグナルは存在せず、課税タイミング・実現原則を専門的に掘り下げる読者向けの補完的選択肢と位置づけ。

読む前に押さえておきたいこと

  • 所得税法の基本構造(所得区分・課税標準)の理解
  • 租税公平主義・租税法律主義といった租税法の基本原則の知識
  • 判例・学説を追って読み解く法学論文の読解経験

学習のコツ

  • 第一部(第一章〜第四章)で我が国の実現理論を押さえてから第二部のアメリカ租税法に進むと、日米の比較が立体的に読める構成です
  • 実務で為替差損益や保有利得の認識時機に迷いがある場合は、第三章・第四章を先に当たると論点の所在がつかみやすくなります
  • 判例・条文と突き合わせながら読む前提の研究書のため、関連する所得税法の条文と主要判例を手元に置いて読み進めるのがおすすめです
出版社による内容紹介

基本原則である租税公平主義と租税法律主義で体系化された租税法によってのみ納税者の権利は保護されるとの視点から、所得課税における課税所得の認識基準の問題を検討する研究書。

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