ISBN 9784797395457

プログラマの数学 第2版

プログラマの数学 第2版
著者
結城 浩
刊行
2018-01

概要

プログラミング上達に必要な数学的思考を図とパズルで習得する

想定読者

プログラミングは始めているが数学的な思考の土台が薄いと感じているエンジニア初〜中級者、および機械学習・ディープラーニングを基礎から理解したい開発者

こんな人には向いていない

  • 大学レベルの離散数学・線形代数を既に習得しているエンジニアには本書の数学的深度は物足りない
  • 実務で機械学習モデルを設計・チューニングしている人には付録の機械学習解説は入門水準に留まる
  • 特定アルゴリズムの実装コードをすぐに得たい読者には向かない(概念理解が主軸のため)

読了後にできるようになること

  • ゼロ・二進数・指数表記を起点に、数の表現とコンピュータの動作原理を結びつけて考えられる
  • 命題論理(AND / OR / NOT)と条件分岐の関係を明示的に言語化し、バグの原因を論理的に追跡できる
  • 剰余演算(mod)の性質を理解し、ハッシュ・暗号・ローテーション処理の設計根拠を説明できる
  • 数学的帰納法とアルゴリズムの正当性証明の関係を把握し、再帰プログラムの正しさを検証できる
  • 順列・組み合わせの計算量感覚を身につけ、探索問題の計算不可能性の境界を判断できる
  • パーセプトロン・ニューラルネットワークの動作原理を数式から辿り、機械学習の「学習」が何をしているかを説明できる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 ゼロの物語 — 数の表現の歴史的経緯から二進法まで。急ぎたい人も飛ばさず読むことで後章の論理展開が通りやすくなる
  • 第 2 章 論理 — 命題・真偽表・ド・モルガンの法則。バグ追跡・テスト設計に直接つながる実務直結章
  • 第 3 章 剰余 — mod 演算の性質。ハッシュ関数・暗号・循環リストの設計根拠として後で参照する機会が多い
  • 第 4 章 数学的帰納法 — 再帰アルゴリズムの正当性証明の基礎。6章の再帰と合わせて読むと理解が深まる
  • 第 5 章 順列・組み合わせ — 計算量の感覚を掴む章。7章の指数的爆発への橋渡し
  • 第 6 章 再帰 — 本書の山場。分割統治・木構造・フラクタルを一貫した視点で扱う
  • 第 7 章 指数的な爆発 — 計算可能性の限界を直感的に理解する。8章との連続性が高い
  • 第 8 章 計算不可能な問題 — 停止問題など理論計算機科学の入口。詳細が気になった読者は次のステップとして計算理論書へ進む
  • 第 9 章 プログラマの数学とは — 全体の統合。通読後に戻ると学びが整理される
  • 第 10 章 付録1: 機械学習への第一歩 — パーセプトロン・ニューラルネットワークを数式から説明。深層学習を専門的に学ぶ前の概念固めに位置づける
  • 第 11 章 付録2: 読書案内 — 次に読む書籍の選定に活用できる

ハイライト

  • エンジニアは数学をどこまで勉強すればよいのか? = 答え:「プログラマの数学」くらいのことは堂々と知っておけ(本書の想定読者レベルと到達目標を端的に示す一文)
  • パターンを見抜き、一般化することができる — この力は言語や職種を問わずコードの質に直結する(本書が扱う数学的思考の実務的価値を示す記述)

外部からの言及

  • 新人エンジニア向け推薦図書としての言及が複数あり、「エンジニアが知るべき数学の基準線」を示す書籍として参照されている。絶妙な難易度とストーリー性が評価され、数学の苦手意識を持つ読者でも読み進めやすい点が繰り返し挙げられる(qiita)
  • 2005年の初版から継続して推薦リストに挙がっており、第2版での機械学習付録追加を評価する声がある。単なる数学入門書ではなく「プログラミング文脈で数学を使う」という視点の整理に有用という記述が目立つ(qiita)

編集メモ

Qiita 言及 4件確認 / 累計 likes 上位記事 528 + 434 = 962(本書への言及記事ベース) / 2005年初版から長期にわたって推薦リストに継続掲載。qiita_article_count が 10件未満のため practical とする

読む前に押さえておきたいこと

  • 四則演算・分数・基本的な代数式の変形(中学数学レベル)があれば十分。高校数学の事前習得は不要
  • 任意のプログラミング言語での変数・条件分岐・ループの経験(言語は問わない)

学習のコツ

  • 2章(論理)と4章(数学的帰納法)は実務コードのバグ追跡・再帰実装と直結するため、1章通読後にこの2章を優先的に深読みすることで早期に実感を得やすい
  • 章末のパズルや問題は飛ばさず解くことを推奨。本書の数学的思考は「読む」より「手を動かして確認する」ことで定着する
  • 付録1(機械学習)は本文9章を終えてから読む。本文で培った論理・帰納法・再帰の感覚がパーセプトロンの理解に直接つながる
  • 機械学習を主目的に購入した場合は付録1から先読みしてもよいが、前提となる数学感覚が薄いと抽象に留まりやすい。その場合は本文に戻る前提で使う
出版社による内容紹介

プログラミングに役立つ「数学的な考え方」を身につけよう。 2005年の刊行以来、数学書として異例の大ロングセラーを続けている前著の改訂版です。 プログラミングや数学に関心のある読者を対象に、プログラミング上達に役立つ「数学の考え方」をわかりやすく解説しています。数学的な知識を前提とせず、たくさんの図とパズルを通して、平易な文章で解き明かしています。 改訂にあたっては、文章を全面的に見直すと共に、現在の人工知能、ディープラーニングブームを踏まえて、付録「機械学習への第一歩」を加筆しています。この付録では、 ・機械学習とは ・予測問題と分類問題 ・パーセプトロン ・機械学習における「学習」 ・ニューラルネットワーク ・人間は不要になるのか という項目について、ていねいに説明しています。 プログラミングや数学に関心のある読者はいうまでもなく、プログラミング初心者や数学の苦手な人にとっても最良の一冊です。 第1章 ゼロの物語 第2章 論理 第3章 剰余 第4章 数学的帰納法 第5章 順列・組み合わせ 第6章 再帰 第7章 指数的な爆発 第8章 計算不可能な問題 第9章 プログラマの数学とは 付録1 機械学習への第一歩 付録2 読書案内

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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