ISBN 9784798167466

アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント
出版社
翔泳社
刊行
2021-04

概要

アジャイル・スクラムの理論的背景と国内大企業の実践事例を体系的に押さえる

想定読者

組織にアジャイルを導入・定着させようとするエンジニアリングマネージャー、プロジェクトリーダー、経営層

こんな人には向いていない

  • スクラムの具体的な実施手順(スプリント計画・デイリースクラム等)を手取り足取り学びたい現場メンバー初心者には、SCRUM BOOT CAMP THE BOOK等の入門書が先決
  • すでにSAFe・LeSS等のスケールフレームワークを本番導入済みの組織には、各フレームワーク専門書の方が情報密度が高い
  • コードレベルのXP・TDD実践を学びたい開発者には対象外—本書はマネジメント・組織論が主軸

読了後にできるようになること

  • アジャイルマニフェスト誕生の背景と野中郁次郎の知識創造理論(SECI モデル)がスクラムの思想的基盤であることを説明できる
  • SAFe・LeSS・Nexus等のスケールフレームワークの概要と選択基準を俯瞰できる
  • KDDI・ANA・NTT等の国内大企業がアジャイル導入で直面した組織的課題と解決策を具体例として参照できる
  • スクラムの3つの役割(プロダクトオーナー・スクラムマスター・開発チーム)とその相互関係を経営視点で説明できる
  • 顧客・技術・経営の三者をつなぐ「協調的ソフトウェア開発」の設計思想を自組織の文脈に当てはめられる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 アジャイル開発とは何か — アジャイルマニフェストの背景と野中郁次郎の知識創造論との接点を押さえる章。理論的基盤を重視する読者は重点的に
  • 第 2 章 なぜアジャイル開発か — Standish Group 調査など実データに基づくウォーターフォール批判。経営層への説明材料として使いやすい
  • 第 3 章 スクラムとは何か — 3役割・5イベント・3成果物を概念レベルで整理。実施手順よりも「なぜこの構造か」を理解するための章
  • 第 4 章 アジャイル開発の活動(プラクティス) — XP等の具体的プラクティスを俯瞰。現場での実装は別書に委ねる形
  • 第 5 章 アジャイルの進化とスケールフレームワーク — 第2版の主要追加部分。SAFe・LeSS・Nexusの比較として使える
  • 第 6 章 NTT コムウェアの事例 — 大規模SI企業でのアジャイル導入。組織抵抗とその克服プロセスが具体的
  • 第 7 章 ANAシステムズの事例 — 航空インフラ系の安全要件が高い領域でのアジャイル適用
  • 第 8 章 IMAGICA Labの事例 — メディア・映像系企業の適用事例
  • 第 9 章 KDDIの事例 — 通信大手でのアジャイル組織変革。経営層のコミットメントが鍵となった事例
  • 第 10 章 スクラムの理論を再考する — 実践事例を踏まえた理論的深化。第1部と照合しながら読むと理解が深まる
  • 第 11 章 知識創造とスクラム — 野中郁次郎のSECIモデルとスクラムの関係を論じる。学術的関心がある読者向け
  • 第 12 章 実践知リーダーシップ — 組織変革を担うリーダーが読むべき章。事例と理論を統合した提言

ハイライト

  • アジャイル、スクラムの第一人者が 企業のリーダー層に送る必読書、8年ぶりに大改訂! アジャイルを組織内で大規模化するためのスケールフレームワークなど、新たな観点から、解説を追加しています。(第2版の改訂方向性—スケールフレームワーク追加と大企業事例刷新—を最も端的に示す記述)
  • KDDI、ANA、IMAGICA.Lab、NTTの最新事例を収録し、国内企業ならではの取り組みを紹介しています。ITエンジニアはもちろん、あらゆる業界・企業のリーダー層に受け取ってほしい内容です。(国内主要企業の最新事例を収録する点が、海外アジャイル書籍との最大の差別化要因)

外部からの言及

  • エンジニアリングマネージャー・プロダクトマネージャー向けの体系的読書ガイドにおいて、アジャイル/リーン領域の代表書籍として繰り返し掲載されている。個別書評よりも「EMとして押さえるべき一冊」という位置づけで参照されることが多い(qiita)
  • スクラム関連の研修・資格まとめ記事において、著者の平鍋健児がScrum Inc Japan設立に関与した経緯とともに紹介されており、日本のアジャイルコミュニティにおける本書の権威性が背景として言及されている(qiita)
  • 要求工学・システム開発の文脈で、本書が引用するStandish Group調査「機能の6割以上が使われていない」という知見が、要件定義を丁寧に行う根拠として引用されている。理論的根拠の出典として機能している(qiita)

編集メモ

Qiita確認記事5件・累計likes約2,591(うち大半はEM/PM読書ガイド記事の2,374)。本書を直接論評する記事は少ないが、エンジニアリングマネージャー向け読書リストの定番として複数の高likes記事に収録されている。個別の詳細解説記事は見当たらないため essential には至らず practical と判定

読む前に押さえておきたいこと

  • ウォーターフォール型開発プロジェクトへの参加経験(問題意識が本書の問いと接続しやすくなる)
  • アジャイルマニフェストの12原則を一読しておくと第1〜2章の理解が速い
  • 組織変革・チームマネジメントの基本概念(リーダーシップ論・心理的安全性等)への素地があると第12章が腹落ちしやすい

学習のコツ

  • 第1部(1〜5章)で理論的枠組みを把握した後、第2部(6〜9章)の事例を自組織の状況と照合しながら読むと、抽象論が具体的な判断材料に変わる
  • 第5章のスケールフレームワーク比較は、組織規模が100名を超えてからアジャイルを導入・拡大する際の意思決定リファレンスとして再参照すると有効
  • 第11〜12章(知識創造・実践知リーダーシップ)は経営学バックグラウンドがあるほど理解が深まる。先に野中郁次郎の「知識創造企業」を一読してから戻るという使い方もある
  • 事例章(6〜9章)は事前に自社の業種・規模に近い企業を選び、その章を先読みするというジャンプ読みが実務への応用を早める
出版社による内容紹介

アジャイル、スクラムの第一人者が 企業のリーダー層に送る必読書、8年ぶりに大改訂! ソフトウェア開発手法「アジャイル」と、 その手法の1つである「スクラム」の体系的な解説書が 初版刊行から8年の時を経て、装い新たに新登場です。 第2版となる本書では、 ビジネスで広く存在感を示すようになったアジャイルの 新しい知見を盛り込み、内容をアップデート。 アジャイルとスクラムの全体像や、 野中郁次郎の知識創造プロセスとの関係など、 初版での核心部分はそのままに、 アジャイルを組織内で大規模化するためのスケールフレームワークなど、 新たな観点から、解説を追加しています。 また、国内有名企業による実践をまとめた、 事例記事&インタビューも一新。 KDDI、ANA、IMAGICA.Lab、NTTの最新事例を収録し、 国内企業ならではの取り組みを紹介しています。 日本におけるアジャイル開発の第一人者、平鍋健児氏、 アジャイル開発実践者の筆頭である、及部敬雄氏、 そして世界的な経営学者でありスクラムの提唱者、野中郁次郎氏 これら国内を代表する著者陣による提言は、 ITエンジニアはもちろん、 あらゆる業界・企業のリーダー層に受け取ってほしい内容です。 ※初版に収録された企業事例のPDFを翔泳社の書籍サイトからダウンロードできます。

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