ISBN 9784798188379
Kubernetesで実践する Platform Engineering
概要
KubernetesをIDP基盤として設計し、開発者体験とリリース速度を継続的に改善する
想定読者
KubernetesクラスタをすでにOSS活用しながら運用しており、Platform Engineeringの体系的な実装方法を求めているインフラ・SREエンジニア
こんな人には向いていない
- Kubernetes自体の基本操作をこれから習得したい初学者には、前提となる知識が足りず内容を消化しにくい
- すでにBackstageやCrossplaneを本番環境で本格稼働させているチームには既知の内容が多い
- クラウドネイティブ技術スタックに依存せず、従来型のVMベースインフラを維持する方針の組織には適用が限定的
読了後にできるようになること
- CrossplaneによるKubernetesネイティブなマルチクラウドプロビジョニングの設計と実装
- DaprとOpenFeatureを組み合わせたアプリケーションの関心事分離アーキテクチャの構築
- Knative ServingとArgo Rolloutsを使ったカナリア・ブルーグリーンなどのリリース戦略の選択と実装
- CloudEvents・CDEvents・Keptn Lifecycle Toolkitを使ったプラットフォームの可観測性と評価指標の設定
- Internal Developer Platform(IDP)の組織成熟度に応じた段階的な構築ロードマップの策定
- プラットフォームチームが陥りやすい組織変革の罠(技術先行・自律性軽視・効果計測不足)の回避策
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 KubernetesにおけるPlatformの登場 — Platform Engineeringという概念の位置づけと背景を把握するための導入章
- 第 2 章 クラウドネイティブアプリケーションの課題 — なぜIDPが必要になるかの問題提起。既に課題感がある読者は速読でよい
- 第 3 章 サービスパイプライン: アプリケーションの構築 — CI/CDパイプライン設計の実装詳細。実務直結度が高い
- 第 4 章 ランタイム環境パイプライン: アプリケーションのデプロイ — Argo Rollouts・Knative Servingのリリース戦略を扱う中核章
- 第 5 章 マルチクラウド(アプリケーション)インフラ — CrossplaneによるプロビジョニングAPI設計。クラウド抽象化戦略を検討中のチームに重要
- 第 6 章 Kubernetes上にプラットフォームを構築する — 本書の核心。IDPとしての全体アーキテクチャを組み立てる章
- 第 7 章 プラットフォーム機能 I: 共有アプリケーション関心事 — Daprを用いたサービス間通信・状態管理・メッセージングの実装
- 第 8 章 プラットフォーム機能 II: チームの実験を可能にする — OpenFeatureによるフィーチャーフラグとA/Bテスト基盤の設計
- 第 9 章 プラットフォームの測定 — CDEvents・Keptn Lifecycle Toolkitで成果を定量化する方法論。導入効果を経営に示す際に参照価値が高い
ハイライト
- CrossplaneによるKubernetesネイティブなプロビジョニング、DaprとOpenFeatureを活用したアプリケーションアーキテクチャー、Knative ServingとArgo Rolloutsによるリリース戦略、CloudEvents・CDEvents・Keptn Lifecycle Toolkitによるプラットフォームの評価(OSS群の組み合わせによる実践的なIDP構成が1冊で俯瞰できることを端的に示している箇所)
外部からの言及
- Platform Engineeringの導入を構想しているエンジニアが参考文献として本書を挙げており、Backstage・cookiecutter等の代替ツール選定の判断軸として参照されている。技術スタックの選択根拠を示す文脈での引用が目立つ(qiita)
- Platform Engineering推進の罠を論じるQiita記事では、本書が扱うCrossplane・Knative・Dapr・Keptnなどの同一ツール群が実装の落とし穴(組織変革の後回し・ユーザー自律性の軽視・効果測定不足)として独立して論じられており、本書の内容と相補的な文脈で参照される(qiita)
編集メモ
Qiita直接言及0件。関連書評記事にて参考文献として1件引用確認。2025年2月刊行の新刊であり、日本語Qiitaコミュニティでの蓄積はまだ限定的。Platform Engineering分野のQiita検索結果自体が全体で数十件規模のため、言及数が少ないこと自体がトピックの希少性も反映している
読む前に押さえておきたいこと
- Kubernetes基本操作の経験(Pod・Deployment・Service・Namespaceの操作)
- Helmによるアプリケーションデプロイの経験
- CI/CDパイプラインの基礎概念(ビルド・テスト・デプロイの自動化)
- マイクロサービスアーキテクチャの基本的な理解
学習のコツ
- 第3・4章(パイプライン設計)と第6章(IDP構築)は相互依存が強いため、順番通りに読み進めることを推奨する。第2章はKubernetes運用経験者であれば速読してよい
- 各章で紹介されるOSSツール(Crossplane・Dapr・Knative等)は独立して動作確認しながら読むと理解が定着しやすい。ローカルkindクラスタでのハンズオンを前提として進める
- 第9章(プラットフォームの測定)は技術章というよりプロダクト管理の章として読むと、経営説明資料の構成に直接応用できる
- 原書 Platform Engineering on Kubernetes (Manning)の翻訳であるため、原著のサンプルコードリポジトリ(GitHub)と並走すると補完情報が得られる
出版社による内容紹介
OSSの可能性を最大限に引き出す、クラウドネイティブな開発基盤の構築。CrosslplaneによるKubernetesネイティブなプロビジョニング。DaprとOpenFeatureを活用したアプリケーションアーキテクチャー。Knative ServingとArgo Rolloutsによるリリース戦略。CloudEvents、CDEvents、Keptn Lifecycle Toolkitによるプラットフォームの評価。
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。