ISBN 9784822295912
文系プログラマーのためのPythonで学び直す高校数学
概要
高校数学をPythonで実装しながら数理基礎を体系的に固め直す
想定読者
データサイエンスや機械学習に取り組みたいが、高校数学の基礎に自信がない文系出身のプログラマー。Pythonの基本文法は理解済みで、数学的素養を改めて整理したい人。
こんな人には向いていない
- 大学数学(線形代数・微積の応用)まで扱う教材を求めている人。本書のカバー範囲は高校レベルに限定される
- Pythonの入門から学びたい人。巻末に導入ガイドはあるが、基本文法の習得は前提とされている
- 実務で統計モデリングや機械学習アルゴリズムの実装力を直接鍛えたい人。本書はその前段階の基礎固めに特化している
読了後にできるようになること
- 2進数・浮動小数点数・ビット演算など、コンピュータが数を扱う仕組みをPythonコードで確認できる
- 方程式・ベクトル・行列をmatplotlibで可視化し、図形変換(移動・回転・拡大縮小)を実装として理解できる
- コサイン類似度や内積を手で計算し、機械学習への架け橋となる直感を養える
- 集合・確率・統計(分散・標準偏差・相関係数・回帰直線)をPythonで数値検証しながら学べる
- 微分・積分の差分近似をコードで表現し、数式と実装の対応関係を体感できる
- モンテカルロ法による円周率計算など、確率論をシミュレーションとして動かす経験ができる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 コンピュータと『数』 — 位取り記数法・2の補数・浮動小数点数誤差。プログラマーが普段意識せず使っている数値表現の仕組みを再確認する章
- 第 2 章 コンピュータの『演算』 — シフト演算・ビット演算・論理演算。低レイヤを触る機会が少ない文系出身者にとって盲点になりやすい領域
- 第 3 章 方程式で図形を描く — matplotlibでグラフ描画しながら関数・直線・円を学ぶ。可視化を通じた数学学習のアプローチが際立つ章
- 第 4 章 ベクトル — 内積・コサイン類似度・外積まで扱い、機械学習での類似度計算への直接的な橋渡しとなる
- 第 5 章 行列 — 図形の一次変換(移動・回転・拡大縮小)と同次座標。画像処理や3Dグラフィクスへの興味がある人に特に有用
- 第 6 章 集合と確率 — 集合とデータベースの対応、モンテカルロ法による円周率計算。確率を実験として動かせる点が印象的
- 第 7 章 統計と乱数 — 分散・標準偏差・相関係数・回帰直線と移動平均まで。データ分析の前段として必要な統計基礎をひと通り押さえる
- 第 8 章 微分・積分 — 差分近似による微分、曲線の接線、球の体積・表面積。数式の意味をコードで確かめるアプローチが明確
ハイライト
- 数学とPythonがいっぺんに学べる一石二鳥の1冊。理論を学んで、Pythonで試す。読むだけでなく手を動かすことで、数理計算のコーディングの勘所を養うこともできます。(本書の学習スタイルの核心を最も端的に示す一節)
- プログラマー向けの数学書はどれも高校レベルは飛び越えた、難易度の高いものばかり。急がば回れ。高校数学からしっかり足元を固めていきませんか?(本書が市場のギャップを埋める根拠として明示している部分)
外部からの言及
- 本書を参照しながらPythonで数学を実装した3本のチュートリアル記事(関数・積分編、統計編、集合・確率編)が2021年12月に公開されている。いずれも本書のアプローチ——数学理論をPythonコードで検証する——をそのまま踏襲しており、学習材料として実際に活用されていることが確認できる(qiita)
- 読書記録として★★★(5段階中3)の評価。『数学の基本知識の確認とPythonで遊びが一度にできる』という評価で、入門書として一定の実用性を認めつつも、突出した評価ではなく基礎固めの補完書として位置づけている(other)
編集メモ
Qiita 参照記事3件(累計likes 4件)。直接言及記事数・likes数ともに少なく、essential/practicalの閾値(10件/200likes、5件)には届かない。ただし同一著者の教材として複数記事で参照されており、Python×数学再学習という特定ニーズでの需要は確認できる
読む前に押さえておきたいこと
- Pythonの基本文法(変数・ループ・関数・リスト)の読み書きができること
- 中学数学レベルの四則演算と方程式の概念があれば十分。高校数学は本書でゼロから復習できる
学習のコツ
- 第1章・第2章(コンピュータの数と演算)は、理系出身でビット演算に慣れている人は読み飛ばしてもよい。文系・非情報系出身で浮動小数点誤差に初めて触れる人こそ丁寧に読む価値がある
- 第4章(ベクトル)と第5章(行列)は機械学習基礎との接続が強いため、データサイエンス方面に進む人は特に手を動かしながら読むことを推奨する
- 巻末のPython導入ガイドは未経験者向けだが、コードが実際に動かせることを確認してから第1章に入るとつまずきが少ない
- 各章末のコードは必ずローカルで実行し、数値を変えて挙動を確認する——それだけで理解の定着度が大きく変わる
出版社による内容紹介
数学とPythonがいっぺんに学べる一石二鳥の1冊! プログラミングに数学の知識は役に立つと聞くけれど…。高校時代に数学に挫折した経験を持つ人も多いのでは? データサイエンスや機械学習、ブロックチェーンなど、数学理論に裏打ちされたシステムが今は花盛り。これまでは数学が苦手なままでやって来られたけれども、これからのプログラミングにはますます数学が必要に。ところが、プログラマー向けの数学書はどれも高校レベルは飛び越えた、難易度の高いものばかり。 そこで数学に自信がないのなら、高校レベルの数学からもう一度しっかり学び直すのはいかがでしょう。残念ながら数学は積み重ねが大事。自分のレベルに合わない参考書では結局何も身に付きません。急がば回れ。高校数学からしっかり足元を固めていきませんか? 本書は単に数学理論を説明するだけでなく、計算や証明、理論の検証をPythonを使ったプログラムで解説しています。理論を学んで、Pythonで試す。読むだけでなく手を動かすことで、数理計算のコーディングの勘所を養うこともできます。 数学とPythonの基礎固めがしっかりできる一石二鳥の1冊。数学が苦手な文系プログラマーはもちろん、数学を忘れてしまった理系出身のプログラマーも、自信を取り戻すのにピッタリです。Pythonについてはひと通り理解している人が対象ですが、未経験でも大丈夫。巻末にPythonの導入ガイドも用意しました。 本書で高校レベルの数学をしっかり理解して、ぜひ次のステップに進んでください! ■主な内容 第1章 コンピュータと「数」 位取り記数法、基数変換、負の数、2の補数、実数と浮動小数点数、実数誤差など 第2章 コンピュータの「演算」 算術演算、複合演算子、シフト演算、ビット演算、マスクとフラグ、論理演算、真理値表、論理積、論理和など 第3章 方程式で図形を描く matplotlibでグラフ、方程式、関数、直線の方程式、比例式と三角比、三平方の定理、円の方程式など 第4章 ベクトル ベクトルの演算、ベクトル方程式、内積、コサイン類似度、外積、ベクトルで面積を計算など 第5章 行列 行列の演算、逆行列と連立方程式、図形の一次変換(移動、回転、拡大縮小)、一次変換の組み合わせ、同次座標など 第6章 集合と確率 集合とデータベース、試行と事象、順列と組み合わせ、重複順列、数学的確率と統計的確率、モンテカルト法と円周率など 第7章 統計と乱数 母集団と標本、代表値、分散と標準偏差、共分散と相関係数、移動平均、回帰直線、乱数の注意点など 第8章 微分・積分 差分と微分、変化率、導関数、極値、定積分と不定積分、原始関数、積分定数、曲線の接線、輪郭の抽出、円周と円の面積、球の体積と表面積など Appendix ソフトウェア導入ガイド
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。