ISBN 9784862465528

骨格の書 医学部解剖室の准教授が教える美術解剖学

骨格の書 医学部解剖室の准教授が教える美術解剖学
著者
鍾全斌
刊行
2023-10

概要

医学的精度で人体骨格を把握し、作画・3DCGに応用する

想定読者

人体の骨格構造を正確に描けるようになりたいイラストレーター・アニメーター・3DCGクリエイター。「なんとなく描ける」段階から、比率・角度・可動域を根拠にして描ける段階へ進みたい人。

こんな人には向いていない

  • 医学的な解剖知識そのものを目的とする医療従事者・医学生(臨床や病理の記述はなく、あくまで作画目的の骨格図鑑)
  • 骨格の大まかなシルエットだけ把握できれば十分と考えるカジュアルなお絵描き趣味の読者(ディテール情報量が多く、全部使いこなすには時間がかかる)
  • 3DCGのリグ・バインディング技術や物理シミュレーションを学びたい人(ソフトウェア操作の解説は含まない)

読了後にできるようになること

  • 脊椎の椎体間隔比率・頸椎角度・背骨のアール等、数値ではなく相対比率で骨格を把握する方法
  • 頭部・胴体・上肢・下肢を正面・側面・背面の三方向から精密に捉える視点の切り替え方
  • 骨格各部位の可動域と形状変化の関係を理解し、任意のポーズに応用する技術
  • 手描き骨格図の線の強弱によって立体感を表現するドローイング技法
  • 肋骨のつなぎ目の凹凸・顎と頬骨の関係など、表面の体型に影響する骨格ディテールの読み取り方
  • どんな描画サイズ・どんな角度の需要にも対応できる比率ベース思考の内面化

本書のキー概念(章解説)

  • はじめに・美術解剖学略史・道具紹介 — 美術解剖学の歴史的背景を把握できる導入。読み飛ばさず通読すると本書の設計思想が見えてくる
  • 第 1 章 首・頭部 × 正面 — 顎・頬骨・頸椎の関係が最初に展開される。顔の正確な縦横比の基点として重要
  • 第 2 章 首・頭部 × 側面 — 頸椎の前弯角度と耳・目の位置関係を学ぶ。横顔の狂いを修正するのに直結
  • 第 3 章 首・頭部 × 背面 — 後頭部と肩甲帯の接続を把握するために重要。後ろ向きポーズで悩む人は優先して参照
  • 第 4 章 胴体 × 正面 — 肋骨の形状と腸骨稜の位置関係が核心。体幹のシルエットがなぜそう見えるかの答えがある
  • 第 5 章 胴体 × 側面 — 背骨のS字カーブと腹腔の奥行きを学ぶ。横からの構図に悩む人に特に有効
  • 第 6 章 胴体 × 背面 — 肩甲骨の可動と背骨の連動を詳解。背中の描写は多くの作家が苦手とする分野
  • 第 7 章 上肢 × 正面 — 上腕骨から橈骨・尺骨の配置を正確に把握できる。腕のひねりの正確な表現に直結
  • 第 8 章 上肢 × 側面 — 肘関節の形状と可動域を三次元で理解する章
  • 第 9 章 上肢 × 背面 — 後ろから見た腕の骨格の見え方。肘の出っ張り(肘頭)の位置は見落とされやすい
  • 第 10 章 下肢 × 正面 — 大腿骨の内旋・外旋と膝蓋骨の関係。脚の描写の狂いはここから解決できることが多い
  • 第 11 章 下肢 × 側面 — 膝の屈伸時の骨格変化とふくらはぎの形状を学ぶ
  • 第 12 章 下肢 × 背面 — 踵骨と距骨の位置関係。足首・踵の描写精度を上げる章

ハイライト

  • 脊髄と脊髄の相対的間隔比率、背骨のアール、頸椎の角度、顎と頬骨の関係、肋骨のつなぎ目の凹凸など、これまでにない圧倒的ディテールの情報量が収録され、イラストレーター、アニメーター、3DCGクリエイター必携の保存版となっている。(本書の最大の特徴である情報量と実用対象読者が端的に表現されている箇所)
  • 手描きで描かれた正確な骨格図は線の微妙な強弱で立体感を感じさせ、レクチャー部分ではコマ撮りのようなメイキングで、その場で描けるようになる錯覚さえもたせる。(解説スタイルの独自性が現れており、参照書か練習書かの購入判断に直結する記述)
  • 数値が相対的になっているため、どんなサイズ、どんな角度から描く需要にも応用がきくようになっている。(他の解剖書との差別化点。絶対値ではなく比率で学ぶ汎用性の根拠)

編集メモ

Qiita 言及記事 0件 / 累計likes 0。外部シグナルは確認できず。ただし出版社はボーンデジタル(CGWORLD 系クリエイター向け専門出版)であり、台湾の美大生向け定番書の日本語版という書誌的位置づけから、anatomy / medical-school トピックの補完的な選択肢として位置付ける

読む前に押さえておきたいこと

  • 人体の基本的なプロポーション(頭身の概念)について何らかの基礎知識があると、本書の比率情報を活かしやすい
  • 鉛筆・デジタルブラシなど、自分が普段使う描画ツールで模写できる環境を用意しておくとより効果的

学習のコツ

  • Chapter 1〜3(首・頭部)を通読してから、自分の描きたい部位の章に移ると、頭部との比率感覚を保ったまま他部位を学べる
  • 各章は正面・側面・背面の3視点セットになっているため、1つの部位は3章まとめて読むのが効果的。視点をまたぐことで三次元形状として定着しやすい
  • レクチャー部分のコマ撮り式メイキングは、実際に手を動かしながら追うことで効果が倍増する。読み物として通読するだけでは定着しにくい
  • 数値ではなく比率で学ぶ設計のため、自分のキャラクターのスタイル(頭身など)を先に決めてから、各部の比率を本書の図に照らし合わせる使い方が実践的
出版社による内容紹介

人体骨格の決定版といっても過言でない、詳細すぎる骨格解剖図鑑。 著者は厦門医学院解剖室の准教授であり、数々の賞を受賞したデザイナー。美術の作画力と医学の知識をかけあわせた綿密な骨格図は「生きた教科書」と呼ばれ、台湾の美大生では知らない人はいないほど。 256ページにおよぶ本文では単に脊髄の数、ではなく脊髄と脊髄の相対的間隔比率、背骨のアール、頸椎の角度、顎と頬骨の関係、肋骨のつなぎ目の凹凸など、これまでにない圧倒的ディテールの情報量が収録され、イラストレーター、アニメーター、3DCGクリエイター必携の保存版となっている。手描きで描かれた正確な骨格図は線の微妙な強弱で立体感を感じさせ、レクチャー部分ではコマ撮りのようなメイキングで、その場で描けるようになる錯覚さえもたせる。さらに数値が相対的になっているため、どんなサイズ、どんな角度から描く需要にも応用がきくようになっている。 まずは本書を見てパーツを口に出しながらとりあえずこの通りに描いてみよう。構造の基本・位置関係・可動と相対的なサイズがこれまでになく理解できるだろう。 推薦文 国立成功大学医学院教授兼主治医 楊俊佑(ヤン・ジュンヨウ) 推薦文 アーティスト 林磐聳(リン・パンソン)   はじめに 美術解剖学略史 道具紹介 Chapter 1 首・頭部 ╳ 正面 Chapter 2 首・頭部 ╳ 側面 Chapter 3 首・頭部 ╳ 背面 Chapter 4 胴体 ╳ 正面 Chapter 5 胴体 ╳ 側面 Chapter 6 胴体 ╳ 背面 Chapter 7 上肢 ╳ 正面 Chapter 8 上肢 ╳ 側面 Chapter 9 上肢 ╳ 背面 Chapter 10 下肢 ╳ 正面 Chapter 11 下肢 ╳ 側面 Chapter 12 下肢 ╳ 背面

この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。

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