ISBN 9784873119618

SREの探求 : 様々な企業におけるサイトリライアビリティエンジニアリングの導入と実践

SREの探求 : 様々な企業におけるサイトリライアビリティエンジニアリングの導入と実践
刊行
2021-09

概要

Google以外の各社がSREをどう導入・実践しているかを事例から学ぶ

想定読者

SREを自組織に導入しようとしているエンジニアリングマネージャーやシニアエンジニア。Googleの原典SRE本を読み終えた後、実際の多様な組織文脈での適用方法を探している人。

こんな人には向いていない

  • SRE・DevOpsの概念を初めて学ぶ人。原典となるSRE本(オライリー)を先に読まないと章の前提が掴みにくい
  • 特定の技術実装手順書を求める人。本書は事例集・実践論の性格が強く、コードやツール設定の詳細は薄い
  • 単一の企業・チームの運用ノウハウに絞って深堀りしたい人。寄稿者40名超の多声構成であるため一貫した実装ストーリーは得られにくい

読了後にできるようになること

  • Microsoft・Dropbox・Netflix・Lyft等の多様な組織がSREをどう導入し、どこで躓いたかを比較できる
  • SLOの設計・文化的定着・オンコール運用など、SREの各実践領域で組織ごとの選択の違いを把握できる
  • データベース信頼性エンジニアリングや機械学習との連携など、SRE周辺領域への横展開の視点を得られる
  • 心理的安全性・バーンアウト防止・オンコール文化など、SREの人間的側面を組織論として整理できる
  • イミュータブルインフラ・サービスメッシュ・ロードバランサーなどのSRE支援技術の位置づけを把握できる
  • Anti-patternの明示的な列挙を通じて、失敗パターンの言語化と組織内共有の手法を学べる

本書のキー概念(章解説)

  • 第 1 章 SRE実装 (第1部: 第1〜13章) — 採用・チーム構築・インシデント計測・サードパーティ連携・Spotify/Facebook/大企業の事例を含む。SRE立ち上げフェーズの担当者は第1部から読み始めると回収が早い
  • 第 2 章 SRE最前線 (第2部: 第14〜18章) — システム複雑性・プライバシー統合・データベース信頼性・機械学習適用を扱う。DBやMLを担当するSREには特に参照価値が高い章群
  • 第 3 章 SREのベストプラクティスとテクノロジ (第3部: 第19〜26章) — ドキュメンテーション・SLO文化・Anti-pattern・イミュータブルインフラ・サービスメッシュを扱う。成熟期のSREチームが組織全体への普及を図る段階で参照すると有用
  • 第 4 章 SREの人間的側面 (第4部: 第27〜33章) — 心理的安全性・認知負荷・バーンアウト・オンコール運用・複雑系の章。EM・テックリードが組織文化を整備する際の論拠として使いやすい

ハイライト

  • SREconのようなカンファレンスの廊下でSREたちの会話を盗み聞きしている気分になれます(本書の読書体験を端的に表現した記述。事例集としての性格が最もよく伝わる)
  • 一章一章は短くて読みやすいです。本自体は分厚いですが各章は独立性が高い(632ページという厚みへの心理的ハードルを下げる情報。章単位での参照読みが可能であることを示す)

外部からの言及

  • SRE入門書(Googleのオリジナル本)の次に読む実践集として推薦される。前2冊を読み終えた後でないと章の前提が掴みにくいという注意点も併せて言及されることが多い(qiita)
  • 社内輪読会の題材として活用されているケースが確認できる。各章が短く独立性が高いため、輪読形式に適していると評価されている(qiita)

編集メモ

Qiita引用2件 / 最大likes114(SRE書籍まとめ記事内での言及) / likes3(輪読会参加報告)。qiita_article_count<10のためessentialには届かないが、SRE書籍まとめ系の高いいね記事で名前が挙がっていることからpracticalと判定

読む前に押さえておきたいこと

  • SRE サイトリライアビリティエンジニアリング(オライリー、9784873117911)を先に読んでいること。本書はその前提知識を多用する
  • 本番サービスのオンコール運用に携わった経験。インシデント対応・ポストモーテムの概念が腹落ちしていると各章の論点が掴みやすい
  • SLO・エラーバジェットの基本概念。第3部のSLO文化章を理解するために必要

学習のコツ

  • 全33章を通読するより、自組織のSRE成熟度に近い企業の事例章(Spotify・Netflix・Lyftなど)を先に読み、比較の軸を作ってから他章へ展開すると吸収が速い
  • 第4部(SREの人間的側面)は技術章と切り離して先に読むことができる。バーンアウト防止・オンコール文化の章はEM・テックリードが組織変革の根拠として使いやすい
  • 各章が独立しているため、輪読会のテキストとして1章単位で割り当てると議論が成立しやすい。チームへの展開を想定している場合はその形式が向いている
  • Anti-patternを扱う章(第3部)は通読よりチェックリスト的に参照する使い方が実務に合う。自チームの現状と照らし合わせながら読むと改善箇所が可視化しやすい
出版社による内容紹介

Google以外でSREを実践する各社の取り組みや課題をまとめた事例集! Microsoft、Dropbox、Google、SoundCloud、Spotify、Amazon、Facebook、Fastly、LinkedIn、Netflix、LyftなどでSREを実践しているエンジニア、ディレクタ、SREが、SREの取り組みや課題について、「SREの実装」、「SRE最前線」、「SREのベストプラクティスとテクノロジ」、「SREの人間的側面」というテーマで詳述した書籍です。

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