ISBN 9784873119625
AIの心理学 : ーアルゴリズミックバイアスとの闘い方を通して学ぶ ビジネスパーソンとエンジニアのための機械学習入門
- 出版社
- オライリー・ジャパン
- 刊行
- 2021-10
概要
アルゴリズミックバイアスの構造を理解し、機械学習モデルを公平・安全に設計する
想定読者
機械学習を業務に導入・活用しているビジネスパーソンおよびエンジニアで、モデルの公平性や意思決定バイアスへの対処を体系的に学びたい人
こんな人には向いていない
- 数理統計や機械学習アルゴリズムの実装を深く学びたいエンジニアには、コード演習が少なく物足りない可能性がある
- すでに社内でMLバイアス審査プロセスを確立・運用しているチームには、基礎的な説明の比重が大きい
- Python を使った機械学習の実装入門を求める読者には、本書のアプローチ(概念・プロセス重視)は目的と合わない
読了後にできるようになること
- アルゴリズミックバイアスがどのように発生するか(データ、設計、組織慣行の各レイヤ)を説明できる
- ユーザー視点でバイアスを検出・評価するリスクアセスメント手法を適用できる
- データサイエンティスト視点でモデル開発時にバイアスを予防する実践的な手順を理解できる
- 大規模組織でバイアス防止を制度化するアプローチを立案できる
- ハイパーパラメータ選択など、MLモデル開発の主要判断ポイントとその落とし穴を把握できる
- 機械学習の意思決定がビジネス・社会に与える影響を、具体的な事例と照らして評価できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 Part I: 導入 — アルゴリズミックバイアスとは何か — バイアスの概念と人間の意思決定との接点を整理する出発点
- 第 2 章 Part II: バイアスの発生源 — 現実世界・データ・アルゴリズムから混入するバイアス — 「なぜバイアスが生まれるか」を6章かけて体系的に解説する本書の核心部分
- 第 3 章 Part III: ユーザー視点の対策 — 検出・評価・公平なデータ生成 — 開発者以外のステークホルダーがバイアスをどう監視・管理するかを扱う実務的な章群
- 第 4 章 Part IV: データサイエンティスト視点の対策 — 開発手法・データ検査・組織実装 — 最もページ数が多い(9章)。モデル開発の現場に直接適用できるチェックリスト的価値がある
ハイライト
- アルゴリズミックバイアスとは、コンピュータによる偏った決定のことです。ネットショップでまるで的はずれなお勧めをされるとか、こちらには非がないにもかかわらずアカウントを凍結されるなどは、バイアスの悪影響の典型例と言えるでしょう(バイアスの具体的な悪影響を日常事例で示した、本書の問題設定の核心部分)
- バイアスがどのように発生するかを知り、バイアスとの闘い方を通して機械学習全般について学び、システムにバイアスが混入しないように予防、管理する方法を明らかにします(本書が単なる批判書ではなく、機械学習入門としての実用的な学習経路を提供している点が示されている)
編集メモ
Qiita での直接言及記事は確認できず(ISBN / タイトル検索とも0件)、楽天ランキング情報も入力になし。機械学習倫理・バイアス分野の日本語資料が少ない中での数少ない専門書として補完的な位置づけ
読む前に押さえておきたいこと
- 機械学習の基本概念(訓練データ、モデル、予測、過学習)の概要程度の理解
- 業務で何らかのデータ分析または意思決定システムに関わった経験
- プログラミングの前提知識は不要だが、統計の基礎用語(平均、分散、相関)に馴染みがあると読みやすい
学習のコツ
- Part II(バイアスの発生源)を読む前にPart Iの人間意思決定の章を確実に押さえること。モデルのバイアスが人間のバイアスの反映であるという構造を理解した上でPart IIを読むと吸収が格段に上がる
- Part IVはデータサイエンティスト向けの最も技術的な部分だが、ビジネスパーソンは各章冒頭のまとめ段落を読むだけでも実務上の対話能力が向上する
- コラム(ハイパーパラメータ選択、機械学習の10の戒律など)は本文とは独立して参照できる設計になっているため、実務でモデル評価の議論が生じたタイミングで個別に立ち戻ると効果的
- バイアスの検出手法(Part III)は、社内でAIシステムのリスク審査プロセスを設計する際のチェックリストとして使いまわせる
出版社による内容紹介
アルゴリズムに潜むバイアスの怖さを知り、ビジネスに活かす! ディープラーニング人気の急上昇とともに注目されるようになった「アルゴリズミックバイアス」の解説書。アルゴリズミックバイアスとは、コンピュータによる偏った決定のことです。ネットショップでまるで的はずれなお勧めをされるとか、こちらには非がないにもかかわらずアカウントを凍結されるなどは、バイアスの悪影響の典型例と言えるでしょう。コンピュータ(AI)が下す決定には検出しづらいさまざまな「バイアス(偏り)」が存在します。本書では、バイアスがどのように発生するかを知り、バイアスとの闘い方を通して機械学習全般について学び、システムにバイアスが混入しないように予防、管理する方法を明らかにします。
この本がどの学習段階で役立つかは、 関連する ロードマップ から確認できます。