ISBN 9784895311618
獣医免疫学 : 獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠
概要
獣医師国家試験水準の免疫学基礎を動物種特性まで体系的に習得する
想定読者
獣医学部の学生、および免疫学の基礎を体系的に整理したい獣医師・獣医系研究者
こんな人には向いていない
- 免疫学をすでに大学院レベルで専攻しており、最前線の研究知識を求める読者には網羅範囲が教育課程水準にとどまる
- 小動物臨床の実践的な治療プロトコルを求める臨床獣医師には、診断・治療の実践編として別書が必要になる
- 人医学の免疫学テキストをすでに習得している読者には犬・猫・馬・牛等の動物種差の章が主な追加価値となる
読了後にできるようになること
- 自然免疫と獲得免疫の役割分担、TLR/NLRによる病原体認識、補体活性化経路を説明できる
- MHC クラス I/II の抗原提示経路と T 細胞活性化の仕組みを図解できる
- B 細胞の分化・クラススイッチ・体細胞高頻度突然変異によるリンパ球多様性形成を説明できる
- 腫瘍免疫監視機構と腫瘍の免疫回避機序、免疫療法の原理を理解できる
- 犬・猫・馬・牛など主要動物種ごとの免疫グロブリンサブクラスと抗原結合レセプター多様性の違いを整理できる
- モノクローナル抗体作製法と ELISA・フローサイトメトリーなどの抗原抗体反応に基づく検査法を選択・運用できる
本書のキー概念(章解説)
- 第 1 章 免疫学の歴史および免疫担当細胞の発生と働き — 免疫学史を踏まえて骨髄系・リンパ系細胞系譜を整理する入口
- 第 2 章 免疫の概念 — 自然免疫・獲得免疫の全体像と感染に伴う応答推移を俯瞰する中核章
- 第 3 章 自然免疫における防御機構 — 物理的防御からTLR/NLRによる分子認識まで段階的に解説
- 第 4 章 感染症に対する自然免疫 — 病原体排除メカニズムと自然免疫の防御機構を実例で確認
- 第 5 章 獲得免疫におけるB細胞 — GALTを含むB細胞分化と多様性形成の仕組みを丁寧に解説
- 第 6 章 獲得免疫における主要組織適合遺伝子複合体(MHC)と抗原提示細胞 — MHC多型とT細胞抗原認識の詳細を扱う重要章
- 第 7 章 獲得免疫におけるT細胞 — TCR構造・T細胞産生・特異的抗原認識の三要素を整理
- 第 8 章 感染に対する獲得免疫 — ウイルス・細菌・寄生虫(原虫・蠕虫・ダニ)ごとに獲得免疫の働き方を比較できる
- 第 9 章 宿主防御機構の破綻(免疫不全とアレルギー) — 先天性・後天性免疫不全とアレルギー分類を臨床的観点で解説
- 第 10 章 腫瘍免疫 — 腫瘍発生機序・免疫監視・回避・免疫療法の原理を包括的に扱う
- 第 11 章 輸血、移植免疫および生殖免疫 — 臨床応用直結の三分野を一括して学べる
- 第 12 章 動物種による免疫系の特性 — 本書の独自性が最も顕著な章。主要家畜・伴侶動物ごとの免疫グロブリン多様性の差を比較
- 第 13 章 ワクチン — ワクチンの種類・機序・法的規制・経済性まで網羅し、臨床実践に直結
- 第 14 章 抗原抗体反応を利用した検査法 — モノクローナル抗体作製から ELISA・RIA まで検査手法を体系化
- 第 15 章 免疫担当細胞の分離法および免疫学的検査法 — フローサイトメトリーやリンパ球機能解析など研究・診断に使われる手技を解説
編集メモ
Qiita 言及記事なし / Rakuten ランキング情報なし。獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠という専門的用途を明示した教科書であり、該当領域の読者には基礎テキストとしての価値があるが、外部シグナルが確認できないため supplementary と評価する
読む前に押さえておきたいこと
- 生化学の基礎(タンパク質構造・酵素反応・シグナル伝達の基本概念)
- 細胞生物学の基礎(細胞膜・受容体・エンドサイトーシスの仕組み)
- 微生物学の入門知識(細菌・ウイルス・寄生虫の分類と感染様式の概要)
学習のコツ
- 第2章で自然免疫と獲得免疫の全体像を把握してから各詳細章に進むと理解の回収が早い
- 第12章の動物種差は人医学テキストにない獣医学固有の内容であり、国家試験対策の観点から優先的に押さえたい
- 第14・15章は検査実習の前後に参照することで、操作の原理と結果の解釈が結びつきやすくなる
- ワクチン章(第13章)は疾病予防と法規制の両面から整理されており、卒業後の実務準備として早期に読んでおく価値がある
出版社による内容紹介
基礎獣医学を習得するために必要不可欠な免疫学の基礎知識を、最新の知見を含めわかりやすく解説! 獣医免疫学の全体像を理解するうえで重要な原理をわかりやすく記載し、最新の知見を含め詳しく紹介。各種疾患の検査・診断・治療に応用される抗原抗体反応を中心とした免疫反応に関する原理についても丁寧に解説。獣医師として身につけておきたい免疫学の基礎知識を網羅した、入門書として最適な一冊。 第1章 免疫学の歴史および免疫担当細胞の発生と働き 1-1.免疫学の歴史 1-2.免疫担当細胞の発生と働き 第2章 免疫の概念 2-1.はじめに 2-2.免疫とは 2-3.免疫担当細胞は骨髄由来である 2-4.自然免疫で働く免疫担当細胞 2-5.病原体 2-6.感染に伴う免疫応答の推移 2-7.自然免疫と獲得免疫の抗原認識 2-8.自然免疫 2-9.獲得免疫 2-10.体液性免疫応答 2-11.細胞性免疫応答 2-12.遺伝子再編成によるリンパ球抗原レセプターの多様性 第3章 自然免疫における防御機構 3-1.物理的・化学的生体防御機構 3-2.TLRとNLR 第4章 感染症に対する自然免疫 4-1.病原体排除と自然免疫 4-2.自然免疫の防御機構 4-3.まとめ 第5章 獲得免疫におけるB細胞 5-1.抗体の構造と機能 5-2.B細胞の分化と多様性の形成 5-3.抗体のクラススイッチと体細胞高頻度突然変異 5-4.GALTにおける抗体の多様性形成 第6章 獲得免疫における主要組織適合遺伝子複合体(MHC)と抗原提示細胞 6-1.主要組織適合遺伝子複合体 6-2.T細胞による抗原認識とT細胞活性化 6-3.抗原提示細胞の種類 6-4.MHCの多様性 第7章 獲得免疫におけるT細胞 7-1.T細胞レセプターの基本構造 7-2.T細胞の産生と多様性 7-3.T細胞による特異的抗原認識 第8章 感染に対する獲得免疫 8-1.ウイルス感染に対する獲得免疫 8-2.細菌感染に対する獲得免疫 8-3.原虫・蠕虫・ダニなどの寄生虫感染症 第9章 宿主防御機構の破綻(免疫不全とアレルギー) 9-1.免疫不全とは 9-2.先天性免疫不全症 9-3.後天性免疫不全症 9-4.アレルギーとは 第10章 腫瘍免疫 10-1.腫瘍発生のメカニズム 10-2.腫瘍に対する免疫機構 10-3.腫瘍の免疫回避機序 10-4.腫瘍に対する免疫療法 第11章 輸血,移植免疫および生殖免疫 11-1.輸血 11-2.移植免疫 11-3.生殖免疫 第12章 動物種による免疫系の特性 12-1.免疫系組織 12-2.リンパ球 12-3.免疫グロブリン 12-4.抗原結合レセプターの多様性産生 第13章 ワクチン 13-1.ワクチンとは 13-2.ワクチンの種類 13-3.ワクチンの機序 13-4.ワクチンの使用方法 13-5.ワクチンの実施 13-6.ワクチンの法的規制 13-7.ワクチンの経済性 第14章 抗原抗体反応を利用した検査法 14-1.モノクローナル抗体の作製法 14-2.抗原抗体反応に基づく検査法 第15章 免疫担当細胞の分離法および免疫学的検査法 15-1.免疫担当細胞の代表的な細胞表面マーカーと分類 15-2.免疫担当細胞の検査法 15-3.リンパ球の機能解析
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